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2025年4月7日月曜日

南面採光は分かるけど・・



日本人が大好きな南側敷地・・夏は庭の緑が暑い日差しを抑え、冬に落葉すると室内にはたっぷり日が入る!・・いや入るはずだ!、入ると思われる?/笑・・そこで住宅街をフィールドワークしてみると・・せっかくの南面大開口の多くが季節を問わずカーテンを閉めている事実に気付く・・

要は年中薄暗く、冬は肝心な日射熱の恩恵も得にくいという不都合な真実を目の当たりにする。そこで住まい手にその理由を尋ねると「だって通りを歩く人の視線が気になるじゃない。目が合うと気まずいしカーテンで隠す以外ないでしょ?そりゃ日は日で入った方がいいけどね・・」と当たり前のように返される・・ふと気付くと自分も同様の暮らしをしていることに思わず赤面してしまった/笑

そうか・・南面大開口を想定通り成立させるためには、外から覗かれない・・という工夫が必要なんだなと今更ながらに気付く・・


今日は久々にバンアパなんていかがでしょう


2017年9月9日土曜日

西岡の家 屋根防水点検&補修工事 完成

点検補修工事が完成した「西岡の家」。すっかり竣工当時に戻った印象ですね~(笑)これから庭木の剪定を行います。
 

ちょっともみじが伸び放題。日射遮蔽には悪くないのですが。(笑)
 
 
こちらが性能向上リフォーム前の「西岡の家」(竣工1976年)。当初、給湯の熱源はプロパンガスでした。その後2009年の性能向上リフォームで北海道R住宅として再生した際、暖房も給湯も電気(生炊き電気のオール電化)に変わり、2011年の東日本大震災以降、電気料金の度重なる値上げにより、今回の灯油熱源による給湯と暖房に到りました。1976年から2017年まで41年間の間に3回も暮らしのエネルギーを見直したことになります。想えば、2009年の性能向上リフォームの動機は「寒くてたまらないから」、2017年の動機は「コストを掛けねば暖かく過せなくなったから」です。両者の表現は異なりますが、実はその根底には「寒さ」が共通する課題として存在しています。1976年の竣工当時も2009年の性能向上リフォーム完成時も国の定めによる断熱性はクリアしていた「西岡の家」・・・しかし今にして思えば、それは住い手にとってけして充分なものではありませんでした。
 
人は弱いもので「○○年度省エネ基準達成!」などと言うとすっかり作り手も住い手も安心して騙されてしまいがちです。本当はこうした事実を見ても明らかなように北海道の住い手にとって未だに充分な断熱水準など満たされていないし、作り手もどのくらいの断熱をしていいのか分っていない・・・それが本当のところなのだと思います。
 
300mm断熱に取り組み始めて約10年ですが、ほぼ全ての住い手さんから寒さに関する悩みは聞かなくなりました。オーナーの中にはオール電化の人もガスの人も主にペレットや薪ストーブが好きな人もいますが、エネルギー価格の高騰を切実に訴える人はいません。断熱によって一年を通して室温が安定するとエネルギーはなんでもよくなってしまいます。正確に言えば必要な量が大幅に減るので室内を暖めることも冷房することもとても簡単になります。家計を気にする必要が減り、家に居ることが大好きになることも300mm断熱の特徴です。最近ではずいぶん少なくなりましたが稀に老人の中には「断熱なんてすると暑さや寒さの感性が麻痺して鈍感な人間になる」という人がいますが、現実は真逆です。300mm断熱に住まう人の多くが夜、照明を点けただけで室温が上がるのを体感できるようになり、子供の友人が数人遊びに来ていたのを帰宅後の残留熱から感じ取れるようになります。以前は暖かい、寒いしか言わなかった人が非常に繊細な温熱感を示し同じ室温なのに「曇りの日はちょっと寒いね」なんて言います。熱画像カメラで見ると窓辺の日射による輻射熱の変動を敏感に感じ取っていることが分ります。同じ新築世代として友人の家を訪問する際に僅かな階段の気流感に気付くのも特徴です。どれも300mm断熱の家を作り続ける中で住い手さんから教えられたことばかりです。
 
これからもこうした事実と時間の経過に目を凝らし、輝きを失わない住いを作って行きたいとあらためて思いました。貴重な気付きと学びの場を与えていただいた住い手さんに心より御礼申し上げます。
 
今日はエスペランザ スポルディングでWhat A Wonderful Worldなんていかが
 
 

2017年8月29日火曜日

西岡の家 屋根防水点検&補修工事 その2

外屋の部分は雨水が壁を伝うことがないように水止めを追加していただきました。

軒の先端は既存のトタンの上からL型水切りを被せてシートを増し貼りいたしました。

立体的に見るとこんな感じ。屋根に溜まった雨は壁を伝うことなく軒先から外に落ちます。

下から見るとL型の水切りが既存のトタンの軒先の上に被っているのがよく分ります。明日からは電気温水器の撤去と灯油給湯器の取り付け、ホームタンクの組み立て、石油ストーブの取り付けと進みます。
 
 
約10年前は窓下の水切りも必死に考えてこんな感じでした。
 
ずいぶんスマートになりました。
 
 


今日はバンドメイドなんていかが(笑)

西岡の家 屋根防水点検&補修工事

今日は2009年に大規模性能向上リフォームで蘇った「西岡の家」の現場に来ています。約10年経って外壁のステインが色落ちしたのと、0勾配屋根の経年変化の様子や劣化部位の確認、当時はまだなかった役物による改良等が目的です。
 
 
汚れてはいますがほとんど劣化や硬化を感じないシート防水の表面。シート自体は全面接着ではなく点付け接着工法なのでその部分のみ補強パッチを増し張り補強すればそれで終了。

こちらは今回改良を加えることになった軒先。現在はL型の雨切りを打ち付けていますが、当時はそれを板金で作りその上にシートを接着していた。今回の点検で現在の工法と同様にこの状態のまま上からL型雨切りを被せシートを増し貼りすることとしました。経年はほんとうに技術の進化には欠かせない先生でその蓄積を通してしか普遍的な納まりは完成しないと思っています。

増し貼りを終えた点付け部分。

無落雪を優先させるためにこんな風に薄く雨水は屋根面に溜まります。

こちらは外壁の様子。右側から塗装屋さんが塗装してきたところ。塗料メーカの多くは5年以内の塗り替えを薦めるが、現実的に考えて5年ごとに家の回りに足場を掛けるなんて非現実的だ。そこで外壁材に轢きたての粗くけば立ったものをあえて使い、たっぷりと塗料が染み込む様に工夫している。こうすることで約10年くらいは塗装の間隔を延ばすことができる。
 
 


2017年8月19日土曜日

西岡の家 設備改修工事

北海道が進める優良な性能向上リフォームのブランド「R住宅」として1970年代の建物を断熱的、構造的に徹底してリフォームした「西岡の家」もあっという間に8年の歳月が経ちました。その間に庭の緑は増え、近所でも評判の住いになりました。
 
しかし竣工後2年目にして起こった東日本大震災はオール電化王国と呼ばれた北海道の景色を一変させました。度重なる値上げや深夜電力の新規契約におけるメリットの消失はオール電化という考え方自体を揺るがせ、過去に何度も経験したように現在は急速に電化離れが進んでいます。かつて石炭から石油へ、そしてガスから電気へと移り変わってきた北海道の住まいのエネルギー。ようやくエネルギーの種類に振り回される時代を卒業し、最近は若い世代を中心に「断熱」に積極的に投資する視点が広がっています。
 
「北海道R住宅」とは http://hokkaido-r.jp/ 
 
2009年竣工の「西岡の家」も当時は一般的だったオール電化として設計され、給湯は電気温水器、暖房は蓄熱式暖房機と電気式オイルヒーターの併用というシステムです。震災以前は平均的な光熱費でしたが、その後の値上げにより今では当初の3割弱の上昇。さすがにこれでは家計の維持は難しく今回の暖房+給湯熱源交換と相成りました。
過去ログ「西岡の家」 http://ako-re.blogspot.jp/2009/08/blog-post.html
 
断熱性能自体が1999年基準(Q値1.6)程度の「西岡の家」では300mm断熱でよく用いているLPG熱源では割高になります。そこで最も価格的にこなれた灯油熱源で給湯と暖房を行うことにしました。なんだか灯油?なんて聞くと時代に逆行するような気もしますが、現在における石油機器の進化はめざましく、断熱のポテンシャルが高ければ充分に光熱費をコストダウンできます。そこで、南側に吹き抜けのある西岡の家では小さな輻射型FF式ストーブをLDKに設置し主にストーブ1台で全館を暖房しようと考えました。
 
給湯はコンベンショナルな壁掛け式の給湯専用ボイラーに変更してしまいます。
 
轢きたての外壁はたっぷり塗料を含んで8年経っても多少色抜けしたくらい。しかしさすがに木製サッシはそろそろ限界。当時の塗料はアメリカ製のオリンピックステイン。しかし今では同じ色の入手が困難に。そこで塗り重ねても影響が少ない塗料を工夫して再塗装します。
 
拡大するとかなり色見が褪せているのがわかる。
 
こちらは下屋部分のオーバーフロー。2009年当時の0勾配シート防水にはまだなかった対策パーツが出来たのでほとんど壁を伝わないように改良する予定。
 
正面の公園から見た「西岡の家」。建物とは別に庭木の剪定も計画中。
 
今日はシシド.カフカ・・かっこいい!
 

2017年7月1日土曜日

西岡の家 点検

あっ!という間に8年が過ぎた西岡の家。6/26は点検にやって来ました。悩みは光熱費の高いこと・・・。実は2009年当時はオール電化一色。その後消費税を含めると実質3回の値上げを経てかなり厳しい状態。総額の高さというよりは当初に比べその伸びの大きさに不安を感じた住い手さん。今考えているのは別の熱源に切り替えるかどうか。今後も従来の150mm断熱クラスの家では暖房給湯の熱源を電気からなにに変えるのか?が問題になりそう。
 
北海道新聞に気になる記事も載っていたのでリンクを張っておくけど・・みなさんはこうした問題、どうお考えでしょう?
 

2010年5月15日土曜日

西岡の家 庭園工事

本日、西岡の家の庭園工事が完了いたしました。5月晴れの空の下できれいに手入れされた庭木たち、札幌軟石と枕木の土留めや植え枡、素朴でありながら本物の材料のもつ正直さ、時を刻む味わい深さに期待しています。これから初夏を迎え緑溢れる夏にかけてどんな表情を見せてくれるのでしょう?今回一緒にコラボレーションさせていただいた(有)ガーデンジャパンのKさんは、才能豊かな女性ガーデナーです。本人曰く、「若い世代のクライアントさんにもぜひ庭の楽しみをわかってほしい。」とのこと。そのためには普段着で付き合える素適な庭を提案したいのだそうです。確かに庭というと手間が掛かる、お金も掛かる、デザインが難しそう...とかなりネガな印象もよく聞きます。しかし一度その楽しさにはまると、魅力はある意味建築をしのぐかも知れません。建築と異なり、季節季節で異なる表情を楽しめる。完成後も自由にいじる楽しみがある。お花を上手に咲かせると周りの人がほめてくれる。自らの上達の度合いが分かる。さて来年はどうしようかな?と想像する楽しさに事欠かない。等々、私の畑作りと同様、何度でも楽しめます。実のなるものなら食べる楽しみもおまけで付いてくるし。あっそうだ、私もそろそろ苗を植えなくちゃ!(笑)
(有)ガーデンジャパン HP http://www.gardenjapan.co.jp/


きれいに剪定された五葉松(ゴヨウマツ)、足元の土留めは札幌軟石。
軟石は松類が多くても、和風くさくなりすぎず、背景の四角い建物にも合います。

色の濃いものは、まだ湿っている軟石です。乾燥が進むと右端のように灰白色になります。


前庭にはなにが植わるのでしょう?ハーブもよいし毎年の花なら球根類もわるくありません。



2010年5月13日木曜日

石の産地札幌

「札幌はすばらしい石の産地です」と聞くとけげんそうな顔をする人がほとんどでしょう。確かに今北海道札幌と言えばメジャーな特産品は近郊で採れる農作物だったり、味噌ラーメンやとうもろこしに最近ではなんといってもスープカレーでしょうか?(笑)/ちなみに私は幌平橋のサヴォイというお店のスープカレーに目がアリマセン。話が横にそれましたが、そうかつて札幌は軟石の特産地として全道的にも有名でした。石山通の石山は軟石の石切り場を指しています。用途は主に倉庫や畜舎、サイロその他の建築物に用いられ多孔質で断熱性に富み軽量で加工性に優れた外壁の材料として大いに使われたものでした。その明るい灰色は穏やかで主張が少なくなんにでも合います。こけが生えやすく味わいを増してゆく様子は、ほんとうにすばらしい材料のみがもつよさでしょうか。小樽の運河沿いに建つ倉庫群も産地はさまざまですが軟石を用いていますよね。昨年32年ぶりにフルリフォームを行なった西岡の家。今年はお庭のデザインをお願いされました。お庭屋さんと考えたのが札幌軟石の庭。気取りすぎず、リーズナブルながら穏やかで建物ともけんかしないそんな庭。最近若い世代のクライアントさんは「お庭?いりませんよ面倒だから~」なんて方も多いのですが、ぜひこれを機会に土いじりを始めてはみませんか?

素朴なのに、醤油くさくなりすぎることもなく、和風の松にも薔薇にも合います。
石切の鋸目がきれいです。

タガネで引き割る様子、石目をはずさづに槌を振るうと。


気持ちよく割れます。断面もきれいです。


軽量な軟石といっても土留めの石は70kg以上あります。庭の奥に運ぶにはユニックのお世話になります。

2010年3月9日火曜日

久々に

本日は、久々に西岡の家に伺いました。家に建て主の物が入り、暮らしを感じるようになることは、設計者としてたいへん嬉しいことです。居間の窓台にものが飾られているのを見ると、ここが大切にされている様子が伝わってきます。窓の外の景色が春めくのが待ち遠しいです。電気代の請求書をコピーしてもらい、設計上の数値と実際の使用量を比較します。一見地味なことですがこうすることで、温熱設計の勘を鋭く保つことが出来ます。設計上≒計算上≒実態となるのが理想ですが、当然ながらそれぞれに誤差も生じます。設計者が断熱や気密、換気に暖房といった機器の大きさを適切に設計できなくては、とても省エネになんてなりません。そんな意味でもエネルギー事業者やメーカーの言いなりにこうした設備(特に暖房設備)の大きさを決める現在の設計標準は改めるべきだと思います。


元気に育つバジル。さわるとよい匂いがしました。

窓の側も植物によってそれぞれ好みがあるそうで日向が好きなものと少し影がすきなものがあるそうです。そんなことを観察しながらあちことに鉢を動かしていたら現在はこの配置が良いのだとか。

北側の屋根に積もった雪が窓からの放熱で融けている様子です。北海道の市販品としては標準的な性能の窓もこうして見るとまだまだ改善の余地があるのがわかります。ちなみに窓からの放熱がないところは。

こんな感じになります。一定の高さに雪が積もるのが分かっていただけるでしょうか。

2009年11月6日金曜日

西岡の家 内覧会の様子


ブログを読んでいただいたみなさま、内覧会にたくさん来て頂いてありがとうございます。また各誌の記者の皆さまにもこの場を借りてお礼を言います。いつもお忙しいところ取材していただきましてありがとうございます。ひょんなことから書き始めたブログが縁でございますし、遠方なのでいけないわ~という方もいらっしゃるようなので現在の西岡の家の様子をUPいたしますね~。

夕方、居間の間接照明を点燈したところ。

居間より台所を見る。


夕暮れ時のキッチンから居間を見たところ。


夕方、窓に明かりがともると。




庭から見える居間の様子。



通りからは微妙に植栽によってカバーされています。



夕暮れ時の全景



朝日の生み出す壁の立体感。



階段の生み出す影は日時計になります。


光溢れる居間と庭へのビスタ。(視線)


2階より吹抜けを見下ろす。


朝日の入る寝室


庭の紅葉と 和室の様子


東からの光が差し込む吹抜け



家族の集まる大テーブル