「宮ノ丘の家」の屋根はシンプルな片流れスタイルですが、意外や雨は落としても雪は落としません。落雪型、無落雪型双方の屋根をつくってきましたが、現時点では雪国の屋根は、雨は落としても雪は落とさないで冬を乗り切れるほうがよいと考えるようになりました。屋根に積もった雪に室内の熱を伝えなければ、雪の重量がどんどん増えることはなく、屋根の上で氷にしなければ載せておいても、危険な氷柱の落下を心配する必要もありません。反面、半年間雪を載せて耐える屋根をつくるのですから、加重に対する強度はしっかり確保せねばなりません。そこで以前にもブログに登場した建築家の大杉崇が得意とする、木製スラブを用いて剛強な屋根を作ります。片流れなので傾いていますが、水平にすれば床にもなる工法です。2×10(ツーバイテン:38×235mm)の材料を用いて30cm間隔に留めつけてゆきます。この上に合板を貼れば象が踏んでも壊れない屋根版(スラブ)が完成します。これに外貼り断熱をしますから、室内から見上げると等間隔にびっしり並んだ美しい大垂木のリズムが楽しめるというねらいです。
30cmピッチに墨付けをして合板を釘でとめ付けて屋根スラブの完成です。下から見上げて釘が飛び出ることがないように気を使います。
屋根の合板が濡れるのを防ぐためにブルーシートで養生をしています。この後は防湿フィルムを敷いて、いよいよ断熱工事です。
3現場とも足並みが揃ってきたところで今日はシ.ャ.ナ.イ.アで「UP」ね!!
上げ上げで行きましょう!