2009年11月26日木曜日

銭函の家 青空工事


秋晴れの中作業は進みます。太陽光で深い陰影が出る壁です。廻りの山々の緑がすっかり消えると無垢の杉板は意外に目立ちます。


本日は、たいへん良い天気です。


写真はフロアーを貼っているところ。白く見えるのはスペーサーです。熟練のS棟梁が銭函の家の担当ですが、理由を聞くと、無垢の板は一枚一枚厚さが違うそうで、高さを揃えて、見切りよりほんの少し床面が下がるように調整するのだそうです。仕上がるとまったく分かりませんが実にきめ細やかな配慮だなあ~と思いました。現場に出ると毎度ほんとうに新鮮な驚きがあります。いま北海道の建築は最悪の状況ですが、大工をはじめ職人たちが作ることに腕を振るえるような世の中でいてほしいと思います。世の中が暗く元気がなくなると、こうした技は知らないうちに失われてしまうでしょう。自らの考えを具現化してくれる職人達がいる時代に建築家でいられる事はとても幸せなのだと思います。