本日は「平和の家」の気密測定でした。開口部が多く、小さな「平和の家」はあまりC値の測定には有利ではありません。でも、大工さんや電気屋さんみなさんがんばっていただいて無事に完了。2009年以降、基本的に全ての建物を実測してきたので漏気しそうなところはだいたい分るようになりました。しかし予想と実態は必ず異なりますので基本的には全て測るようにしています。気密に関しては上手になったのでもう測らなくてよい。ということはありません。
室内の空気を減圧することで外気がどこかの隙間から入ろうとします。もしビニールに穴がなければ、ぱんぱんに室内側にふくれますし、穴があれば室内に空気の流れを感じます。どこが漏気部分なのかを見つけ出して手当てすることが必要です。写真はシール部分に手をかざしているところ。本日の外気は4℃もありませんから穴があれば冷たい気流を感じます。
こちらは室内の空気を吸い出している整流筒です。
携帯用のサーモカメラも使って漏気部を探します。ちなみに室温は約14℃、外気は約4℃なので10℃の温度差を熱画像で見付けようとしています。熱画像は温度差が大きいほど鮮明になりますからこれからの季節はより有利に働きます。
各人が家中の隙間チェッカーになります。
結果は最初C値が0.3cm2/㎡から改善して、いつものように0.2cm2/㎡で落ち着きました。今日のようにビニールが露出している段階で極力気密は上げておきましょう。人が暮らすと室内を負圧にする機会(換気扇を使用する等)が増えます。一方外で大風が吹いたりすれば風上は正圧、風下は負圧となります。要は室内のビニールは絶えず室内から引っ張られたり反対に押されたりして動いていて、長期的には気密性も疲労し減衰してゆきます。それを見越して今の内に気密をしっかり上げておくことはとても重要なのです。