2014年11月12日水曜日

澄川の家 竣工まであと少し

写真は左官屋さんが仕上げの見本を作っているところです。本来はその地域、その地域の土や砂利そして砂、時には藁なんかを混ぜて味わい深い壁を塗ってくれる左官屋さん。特に北海道は内装に関しては乾式仕上げが主流なので左官屋さんの出番は少ないんです。でもね~やっぱりいいもんです左官の仕事。でも本来は温度に敏感な季節の仕事でもあって冬に向かう現場ではなかなか良い仕上げになりにくいのも事実。しかし300mm断熱の完了した「澄川の家」の室温は暖房ナシで15℃以上もありますから心配はご無用。窓と壁の断熱性が非常に高いので低い室温でも意外に寒さを感じません。実はこのそこそこの室温が左官の仕上がりに大切なんです。室温が上がりすぎると空気は乾燥し周囲の湿気を吸い取ろうとします。少しづつ穏やかに乾燥させたいのに断熱の貧弱な家の場合はどうしても暖房を効かせ気味にせざるを得なくて、その結果左官の仕上がりに致命的なひび割れや縮みを誘発し易くなるのです。温度がそこそこだと湿度もそこそこ実は300mmの超断熱化に取り組んでみて感じたのはインテリアに優しいということ。断熱を新たな視点で見直して家づくりの中心に置くといいことがたくさん見つかります。

親方の木鏝(キゴテ)。船底のようになっていてこの鏝の角度で自由自在に壁の模様を作り出します。もちろん鏝の種類もたくさん。それぞれの鏝でみな表情や味わいが異なり、親方が気持ち良さそうに「こんなのもできる、これも面白い」なんて呟きながら壁を塗っている姿は、いくら見ていても面白くてぜんぜん飽きません。

プラスチックの鏝に持ち替えて静かな表情の壁にしてみたり。

秘密の道具を横に動かしてまた別のパターンを作ったり。

上から押さえて凹凸感のある柄にしてみたり。

まるで雲のようだったり。

より動きのある鏝ムラの躍動感だったり。
 
壁の表情を美しく演出するためには光を壁に平行に当てる事。正面から照らすと影が出来ずにぺたっとなって残念な表情になります。間接照明を上手に使いながら壁の表情を引き出そう。そんな事を考えました。現場も終盤に差し掛かり完成まであと一歩。内覧会も企画していますのでどうぞお楽しみに。「チーム澄川」一同、気合入ってます。(笑)
 
今日はDemi Lovato なんていかが。もうすぐアナ雪のシーズンってことで(笑)