西野まちなかの家から断熱の方法を合理化しました。現場を預かる宇野棟梁からの提案で在来木造本来の順序である屋根先行に変えたのです。従来は建て方完了の後は間柱入れ→壁の構造用合板→サッシ取り付け→付加断熱下地→付加断熱140mm→石膏ボード→タイベック、そして屋根の準でしたが、最近の雨の多さを心配した棟梁は今回は屋根先行で行く!と決断したのでした。 上の写真は最上階の桁の上に火打ちを省略するために敷いた24mm合板の上に一層目の断熱下地となる210材を組み立てたところで雨が降ってきて、ブルーシートで養生したところです。
雨が過ぎるとブルーシートを剥がし、二層目の断熱下地を組むという段取りです。
早速降った雨が45cm間隔で組み立てた断熱下地の間に溜まっています。
山の向うの小樽方面から雨雲が来ています。こんな風に雨を恐れるのは理由があります。300mm断熱は北海道の一般的な住いに比べて倍の断熱手間とさまざまな部分との取り合いを考えねばなりません。ぼやぼやしていると雨に断熱材がやられて残念な結果になる可能性もあるのです。特に屋根に対して室内側から断熱を詰めない外貼り断熱は断熱が終わり次第、屋根で蓋をしたくなりますよね。屋根さえ早く出来ればその下で行う、続きの断熱工事もずっと楽になると棟梁は考えたのです。私も過去の澄川の家の経験で全く同じ意見です。
過去ログ 澄川の家被害甚大 http://ako-re.blogspot.jp/2014/09/blog-post_12.html
壁の付加断熱140mm分だけが納入されました。
パラマウント硝子の江別工場で作られた20kg/m3超高性能品を使います。
これは2階の桁と気密シート、敷き土台の取り合いです。床の24mm合板は桁の芯まで来ます。残り50mmを同じ厚みの合板で貼りその上から、敷き土台を載せてビニールを挟み込んで気密を取ります。
真ん中にビニールを折り返された床の24mm合板、手前に柱巾半分、約50mmの同じ厚みの合板が来ます。構造用金物と取り合う所はこんな風に隙間を空けて行きます。
その上から敷き土台を打ちます。
構造用金物の関係で隙間が空いてしまうところはわざと少し大きめに透かして。
合板を貼る前に忘れずに隙間にウレタンを充填します。
これから壁の充填断熱が終ると、床に折り返され邪魔にならぬ様に養生された気密シートと桁から垂らされたシートが連続します。
梁と根太の材種と色身を揃え、建て方が終わると同時に完成する最上階の天井です。
敷き土台の上の間柱欠きと、床に仮止めされた気密シート。
今日はパリスマッチね!