2020年1月25日土曜日

高砂台の家 お引渡し

昨日は高砂台の家のお引渡し&取説でした。約1ケ月予定が押しましたが、これで2019年着工案件は全て完了。工事に係わったすべてのみなさま、本当にごくろうさまです。おかげさまで、また一軒素敵な家が完成しました。(笑)

まずは旭川ガスさんによるエコジョーズの説明。旭川市は都市ガスの敷設率が高い都市なので都市ガス(天然ガス)熱源のエコジョーズの方がプロパン熱源を上回ります。

2011年の東日本大震災以降、北海道で急速に変わったのが暮らしのエネルギーの大変換。震災以前はほぼオール電化でしたが2020年現時では凄くガスが増えました。

300mm断熱の家の大切なコンセプトは「簡単に使える!」ことです。
エコジョーズの暖房設定は1日に6~8時間程度住まい手さんのライフスタイルに合わせて運転するだけ。それ以外は止めてしまってかまいません。お引渡し時に一度タイマー設定してしまえば後は微調整で充分です。

計画換気も冬場はパッシブ換気ですので、外が寒くなる程、動作が安定し暖かい季節になるにつれて自然と動きを止めてしまいます。また冬が近づくと再び自然に換気を始めるので住まい手さんは機械の調子やフィルターの交換等を気にする必要がありません。

パッシブ換気とは? https://pv-system.jp/

夏場は北海道ではおなじみの窓開けやナイトパージで特に住まい方は難しくありません。

今までたくさんの高断熱高気密住宅を作ってきましたがどうやら成功のコツは気兼ねなく簡単に多少ズボラに住んでも深刻な事態に陥らないこと・・・簡単に住みこなせる高性能住宅です。

なのでかなりズボラ(失礼/笑)に暮らせます。
(但し、私のお客様はけしてズボラじゃあないですよ/笑)

クリナップさんによる丁寧な機器の取説。外国製の大きな食洗器があるので使い方やメンテナンスのコツをしっかり伝えていただきます。

ステンパネルのコンロはなかなか道具感が強めで使い易そう。

最近では国産並みにかなり色んなことができるようになってきた外国製ですが、やはり国産との違いは高温洗浄できること。この製品も70℃以上のお湯洗いが可能だそうで、容量も充分です。

冬特有の青白い雪明りが差し込む玄関ホール。階高は2520mm
冬の雪明りを昼間の大切な照明として使うために窓の上には下がり壁を付けたくありません。なるべく素直に天井や壁に反射させてふわりと明るくしたいのです。

こちらは、パッシブ換気の戻り空気を吸い込む階段のスリット。ちらりと階段裏の部屋の様子が分かります。夜間はフットライトとして段板を照らします。

キッチンの次は設備の取説。長い冬には温水輻射式の暖房が気持ち良いですよね。

こちらはサーモバルブ室温を感知してパネルヒーターに流れる温水を加減します。送水温度は40~50℃で充分。ちなみにエコジョーズでは7段階に暖房温水温度を調整できますが他の家でも概ね使う目盛りは1~3くらいです。

本当に設備は微調整を行うだけの驚くほど小さなものでOK。ちなみに1階の暖房は床下の配管が少しとこのパネルヒーター1枚だけです。






2020年1月22日水曜日

高砂台の家 竣工しました

昨年より取り組んでまいりました「高砂台の家」が無事竣工いたしました。この場をお借りして、関係者のみなさまに心より御礼申し上げます。

現場をご担当いただいた㈱清水組の若きS所長、そして初めてのお付き合いながら最後まで立派に仕上げて頂いた鍛冶川棟梁、クリナップ直需事業部の石川さん、今回はじめてお会いし良い仕事をしていただいた職人のみなさま、そして貴重な挑戦の機会を与えていただいた住まい手のMさんに今は感謝の気持ちで一杯です。

広葉樹が入手しやすい道北地域ならではの広幅のナラ材フローリング。同じくナラでコーディネートしたキッチンと左官&タイル職の住まい手さんコーデの緑色のタイル。

二階の床の高さがほぼ南側前面道路と同じなので視線を避けながら光の入れ方を考えた結果・・ハイサイドライトとしました。一見、南に閉じた表情ですが明るい室内となりました。

家具が入って暮らしの色が見えてくると住まいは益々生き生きしてきます。

釉薬の揺らぎがとてもきれい

照明と家具一体のヘッドボード。真ん中にベッドが入ります。

明るく広々としたUTスペース。手前の三角形のタイルは職人さんでもある住まい手さんも初めての体験とのこと。

最大スパン3間の唐松集成材の登り梁。まだ湿気が高いのでパッシブ換気の排気口は全開です。左官仕上げの内装の場合は2カ月ほどで湿度が下がり安定します。

鏝ムラを残した室内の珪藻土。写真を撮っていても圧倒的に柔らかい雰囲気に、あらためて大好きになりました。

こういうところもマメに鏝を入れてピシッとね!

今日は大好きなケツメイシなんていかが(笑)

2020年1月15日水曜日

高砂台の家 内装工事

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいいたします。

「高砂台の家」の内装工事がほぼ完了しました。住まい手さんが左官屋さんなので内装は基本的に左官とタイル仕事。普段は中々手が出ませんがやっぱり手仕事はいいなあ~と感じます。

写真は最近流行りの寝室に隣接した脱衣所のオープンなトイレ。

「ええ~っこんなんじゃあ落ち着いて出来ない~」みたいな人は普通の閉鎖空間のトイレも別にあるのでどうぞご心配なく(笑)

あくまで寝室というプライベート性の高い空間を起点に広い脱衣&洗濯室+浴室という流れを大切にしています。従来分離するのが当たり前だった狭い脱衣所やこれまた狭いトイレでは高齢化や子育て中に住まい手の負担が大きくなりがちだからです。

高齢者にとって寝室と水廻りが近いことは喜ばれますし、わざわざお金をかけて寝室の近くに水廻りをリフォームする人もいます。

同様に子育て中のお母さんにとっても寝室と水廻りの近接はとても喜ばれます。お子さんが一人でトイレに行けるようになっても、近いし、扉がないので孤独感もありません。なのでお母さんは眠い目をこすりながら廊下の端のトイレまで付き合う回数が減るのです。住まいの設計に目配りしてお母さんの負担を少しでもやわらげることは作り手にとって大切なことです。

こちらは作り付けのベッドボード。住まい手さんのお知り合いの家具屋さんの作。こうしておけばマットレスと下台だけ選べばOK。意外に知られていないコツですよね~(笑)

例年に比べるとぜんぜん少ないですが・・雪のない札幌よりは雪がある旭川。カラマツの外装が雪の白に映えます。

こちらは北側の街に開いた二階のテラス。約1.8m跳ね出した屋根が落雪から建物の足元を守ります。

こちらはナラの扉を付けたキッチン。もちろん札幌のクリナップ直需事業部作です。素朴なナラと緑のタイルがいい感じ。左隣りに見えるのはキッチンの近くに必ず作る食品庫。オープンな間取りには収納が欠かせません。

さていよいよお引渡しまであと僅か。もう少し頑張って行きましょう!

今日はバンアパで行きましょう!