屋根のシート防水が完了し、軒先とシート防水との取り合いや、腰水切、窓水切がほぼ完了した「常盤の家」です。
ここまで来ると後は、通気胴縁(外装下地兼)を打ち付けて外装の木貼りを始められるようになります。
こちらは薄く跳ね出した軒先を下側から包み込んだ板金の仕事。
こちらは屋根面のシート防水。端部の立ち上がりは壁の通気層に屋根面の水を回さないための工夫。
壁との取り合いの両端部をしっかり確認します。
二階のテラスの下地もこんな風に防風透湿シートとの取り合い部分をしっかりテーピングします。
階段室の踊り場が空中に跳ね出した南西側立面です。外壁の防風透湿シート(タイベック)が全部赤文字(3m広幅)なのが分かりますか?赤文字のシートは幅が広いので継ぎ目を減らして建物全体を覆うことができます。
こちらは赤文字のシートと青文字のシートが混在しているのが分かりますか?青文字は幅が1mの防風透湿シート。常盤地区は山から降ろす風が意外に強いので防風と開口部の保護のために袖壁付の庇を取り付けています。
窓が木製でも樹脂でもほんの少し軒や袖壁で開口部を保護しておくと、後々の耐久性がぜんぜん違います。北海道の家の屋根は重たい雪を意識的に落とさないように作ることが多いですから、雪のない地域のように深く跳ね出した軒の出が難しい場合もありますが、開口部を守るための軒の出や袖壁は非常に有効です。
意外なことですが壁を厚く断熱する「300mm断熱の家」を主に作るようになってサッシのトラブルは減りました。壁の断熱が今の半分だった頃は、サッシが外壁より飛び出してしまい、そこで通気層内の水が堰き止められ・・サッシの上枠から漏水なんてこともありました。しかし壁が厚くなったことでサッシは外壁より室内側に引っ込みそうしたトラブルもなくなりました。
今日はなんかビートルズが聞きたいです。
話しは変わりますが・・新型コロナウイルスと日々戦う医療従事者のみなさん、子供たちを見守って下さる先生方、平常業務をこなしながら道民や市民の不安と向き合う公務員さんたち、不安を抱えつつも日々精一杯現場で働く職人のみなさん、工務店さん、現場監督さん、建材を供給いただく多くの生産者やサブコンストラクターのみなさんに心より感謝申し上げます。現場がある以上・・テレワークでロボットに作らせる訳にもいかない・・だからくれぐれも注意深く。GWはしっかり休んでまた頑張ろう!