8月2日(火)に無事お引渡しが完了した「ニセコの家Ⅱ」緑の中に建っています。ニセコの夏は世界中からたくさんの人が避暑に訪れる季節ですが、あらためて見ると自分も住んでみたくなります。西側に傾いた屋根は冬場2mを超える雪の重みで軒先が折れぬよう、頬杖を内蔵した独特の形。低い西日の熱量で落雪を促します。
窓の外の景色は緑のパノラマ。眼前に広がるジャガイモ畑が北海道らしさ満点。
24坪の小さな家、これから南側に住まい手さんが木製デッキを作る予定。
階高は2.5m、天井高2.4m、低い天井は2.15m。薪ストーブが楽しい1階の居間。
北側のキッチンの窓辺。窓の外はジャガイモ畑。
寝室から南側の森を見る。窓の上に見えるのがパッシブ換気の排気口。
床下に内蔵された給気予熱用ヒーター。
今年、最初の竣工となった「ニセコの家Ⅱ」、想えば今日まで乗り越えねばならない課題はたくさんありました。最近のニセコは、地域的に建設費の高騰が続き、敷地は札幌から大工さんが通うには遠すぎます。周囲には当初電気もなかったため電力事業者のインフラ整備に合わせて全体工程を練ると同時に建設コストと作り手の宿泊(今や世界的な避暑地であるニセコは宿泊も半年以上前からめぼしを付ける必要あり)の課題をクリアする必用がありました。電気とコストは段取りと検討を充分に行い、設計段階で断熱や構造、内外装仕上げ、住宅設備、燃料供給、浄化槽、各種補助に到るまで徹底的に考えシンプルに無駄を削ぎ落としました。しかし基礎工事や中でも長期滞在が必要となる大工さんの宿泊に関しては土地勘の薄い私たちには高いハードルだったのです。しかしその答えは意外なところから見つかりました。観光業に携わる建て主さんのご尽力で地元に定宿を見つけることができ、二ヶ月以上に渡る大工工事を乗り切ることができました。今は充実感一杯・・・(笑)
工事を担当していただいた飛栄建設さん、現場をまとめていただいたM所長、細かな気遣いと鍛え上げた大工の技で仕上げていただいたU棟梁、M職長、Kさん、札幌から出向いてくれた各工種のみなさま、なにより私たちにまた新たな挑戦の機会をご用意いただいた建て主さまにこの場をお借りして心より御礼申し上げます。 できたー(笑)
今の気分はモーツアルトですね(笑)