2012年10月24日水曜日

発寒の家 歓迎!建築指導課さま


本日は全道各地から集まった建築指導課の新卒、フレッシュマンの皆さんを「発寒の家」にお迎えすることができました。

今後、北海道の各地で建築確認申請をはじめ建築行政の最前線で活躍する方々です。

現場では、断熱はまず省エネやCO2削減のためではなく、室内の温度差をなくしヒートショックによる死亡事故をなくすことを目的に行うことや。北海道の40年以上に渡る蓄積は今後、日本中で必要とされる技術であること、3.11の貴重な教訓は災害時いかにエネルギーに頼らないで安全を確保するかの知恵を私たちに求めていること、正しく断熱を行えば暖房なしで生存可能な室温が容易に得られること等を説明させていただきました。みなさんから積極的な質問もいただきとても有意義な時間をすごすことが出来ました。この場を借りて御礼申し上げます。地元では市民のために日々奮闘され、実りある建築行政の一助となられますよう心よりお祈り申し上げます。

今日はジョーサンプルのピアノなんていかがでしょう?秋に合いますね~(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=3GsyfQiL4KI&feature=BFa&list=PL7D418E0ED10156DE&index=7

発寒の家 屋根防水工事

本日は待ちに待った屋根屋さんの登場です。「発寒の家」は周辺に家が建て込み落雪型の屋根を作ることが難しい状況です。もちろん敷地が広くある程度の落雪が可能であったとしても最近は屋根の雪は極力落とさない方向で考えることにしています。それは雪を落とすことにむしろデメリットのほうが多いと考えるようになったからです。陸屋根と呼ばれる四角い屋根は半年間雪を屋根に載せておく北国独特の屋根の形式です。しかし実態は排水溝を屋根の中心に作って、これまた建物の中に配水管を通して屋根の雪を少しづつ溶かしながら融雪水を流しています。当然ながら管の中は凍らないように電熱ヒーターを通し、水は垂れ流しにならないように、下水か雨水管に接続せねばなりません。要は従来のスノーレーンと言われる陸屋根は、排水設備と凍結防止設備の両方が必要なばかりか、雨水管や下水管といった都市のインフラが敷地の前面に用意されていてはじめて機能する屋根なのです。

でもみなさん!雪は落ちないけど溶けた水だけ敷地の中に落ちて知らないうちに地面に浸み込んで消えてくれたらいいと思いませんか?(笑)

そんなニーズに答えるのがシート防水を用いた0勾配のテーブル屋根です。この屋根は先輩建築家の小室さんが考案したものなので敬意を込めて「小室屋根」と最近は呼ぶことにしています。


構造は至ってシンプル。屋根の野地板に一定間隔で止めつけた円盤に特殊な接着剤でシートを貼り付けてゆく。

シートを接着している様子。とにかく早い。

今日は午後から冷えたのでシートの柔らかさを出すためにバーナーであぶりながら貼り進めます。

出来上がりはこんな感じ

今日は大好きなスティーブガットとリチャードティーのバンドSTUFF!
特にこの曲はグルーブがむちゃカッコイイです!最高なのは終盤のティーのピアノソロでしょう!