かねてより、「チーム澄川」一丸となって取り組んでまいりました「澄川の家」がおかげさまを持ちましてもうすぐ完成の予定です。つきましては見学会を行いますのでご案内させていただきます。なおご来場は事前にお申し込みをいただいた方に限らせていただきますので予めご了承下さい。
■澄川の家とは?
光栄にも仲間から指名されて始まった「澄川の家」。
お話しの発端はいつも断熱材を供給してくれるパラマウント硝子工業㈱の担当者Mさんからだった。「自宅を考えているのですが設計をお願いしたいんです。ただ作るのはまだ300mm断熱の経験がない主人の会社です。これって可能でしょうか?」いつも屈託のない朗らかな彼女の言葉は今回も相変わらず明解なものだった。彼女のご主人が工務店の二代目で昼間仕事をしながら深夜まで資格取得の勉強に取り組んでいることや数年前の内覧会に弟さんの棟梁と共に見学に来ていたのは知っていた。しかし工務店にとって設計事務所は敷居が高いだろうし、ましてやお互い初めてのチャレンジはきっと決心までのハードルも高かったはずだ。そんな想いが一瞬頭を過ぎったのも束の間、「はい!精一杯努めます。」と次の瞬間、笑顔で快諾してしまった。後で想い出して見ても少し不思議だが、きっと仲間からの依頼が本能的に嬉しかったのだ。今まで数々の現場を共に
納めてきた仲間から「今度は私の家を!」と指名されることはやっぱりたいへん嬉しく名誉なことだ。昨年も初めての工務店さんとの素敵な出会いがあったが今年も心機一転、精一杯頑張ろう。そうして現場は始まった。しかし掛け声通りすいすいとは行かないのがものづくり。ゲリラ豪雨事件をはじめ多くの困難が...(ここら辺はぜひ過去ログを参照してください。)
■コンセプト
早くから開発が始まった澄川地区、1972年の冬季オリンピックに合わせて開通した札幌市営地下鉄南北線は選手村のあった真駒内と札幌の中心市街地を経由して麻布をつなぐ。地下鉄駅沿線のまちが栄えその周りに住宅街が開発された70年代。今回の敷地もそんな歴史を持つ街並みの一角にある。北側敷地で日当たりが良くないこと、東西南の隣地は既に建て込んだ状態である事。そこに共働きの夫婦の住まいを設計することになった。お互いの車が二台縦列で止められることや子供ができた時には簡単に模様替えが可能なこと。家族共用で使う書斎コーナーや特注の対面型キッチン、日当たりの良くない敷地の性質を逆手に取った吹き抜け付きの二階リビング。地場産の超断熱サッシや遮熱ブラインドに断熱ブラインド。暖房は床下温水暖房と薪ストーブ。換気は今回地熱で冬場の冷気を予熱するアースチューブ(埋設給気管)付きのパッシブ換気とした。内装はクロスの他に左官やタイルを多く用いている。外装は今回が始めての木製の目透かし貼り。今まで多かった押し縁とはまた一風違った表情になっている。その他に屋外からも屋内からも使える食品庫付き物置や外からの視線の乱入防止と日射取得を両立する縦格子、室内化された屋外テラスも備え、まちなか暮らしが楽しめるように考えた。
●北国の特徴を生かした、二階居間(LDK)型プラン
●断熱方式を変え採光を得るための居間吹き抜け空間
●寒さを暮らしに生かす冷温庫付物置
●対面型キッチンはカバ材を用いた専用設計
●食卓は旭川家具による伸縮テーブル、椅子や床ガラリも地域産
●パッシブ換気+アースチューブ(地中埋設給気管)
(換気と暖房に自然エネルギーを併用する北海道産技術)
●薪ストーブによる穏やかな輻射暖房
●塗り壁、タイル、道産カラマツ、カバ材による内装
●給湯と暖房(熱源:プロパンガスによる潜熱回収型ボイラー)
●ドイツのPHI-A認定のサッシ(断熱サッシとして現在、世界最高の性能です。)
●圧倒的な断熱性がもたらす寒さのない穏やかな室内(300mm断熱)
●週末の焼肉が楽しみになるインナーテラス
●夜を楽しむ内照式照明、LED照明
●北海道産とど松による木貼の外装(開放型通気層/目透シ貼)
●屋根は0勾配シート防水による無落雪タイプ
■見学をご希望の方(北方型住宅ECO推進協議会HP、北方型住宅HPをご覧の方々も同じ)
1:住所、2:氏名、3:ご連絡先(携帯でも可)を記入いただき下記のアドレスまでお送り下さい。
確認の後、地図を返信させていただきます。
*:いただいた個人情報はご本人様確認以外には使用いたしません。
■おねがい
おかげさまで、最近の内覧会はたくさんのご来場をいただくようになりました。これもひとえにチーム全員の活躍を楽しみにしていただいているみなさまのおかげと心より感謝いたします。しかしその一方で近隣とのトラブル(違法駐車、ゴミ、タバコの投げ捨て等)も見られるようになりました。残念!(もちろん少数の心ない人の仕業ですが/笑) 私たち地域の作り手に興味をもっていただき、貴重なお時間を割いてまでご来場いただくことは嬉しい限りです。ぜひたくさんの方々に地域の職人さんたちの仕事を見ていただきたいと思いますが、こうした現状も踏まえ、ご理解をいただければ幸いです。ハードルを上げることはけして本意ではありませんが、たとえ人数は減っても実りある見学会を目指してまいりますのでどうぞよろしくお願いいたします。 ぺこり
「チーム澄川」プロジェクトマネージャー 山本亜耕
今日は竣工の目処もついて久々の「ホッ!」が出ました。