2011年8月7日日曜日

お勧めミートソース(お父さんと作る)

 明日は妻と子供たちが札幌に帰ってきます。夏休みで妻の実家に一緒に帰省したのです。かくいう私は、昨日旭川から戻り、今日は事務所で図面を書きつつ予算調整の仕事をしています。最近、巷では「育メン」といって積極的に子育てや家事に参加する男性が増えているとのことですが、私としては誠に嬉しい限りです。日本の男性ももっと家族のための時間を大切にするべきですし、家族と楽しみながら、子供たちに家庭の味を(昭和の頃、味の分野はもっぱら「おふくろ」まかせでしたが/笑)伝えてほしいと思います。
 さて今日は我が家のミートソースをご紹介します。もともとは学生時代にバイト先の洋食屋の料理長から教わったレシピですが、たいへんシンプルで美味しいので子供たちには大人気です。男の子なら、カレー、ハンバーグ、ミートソースといえば三大好物なのではないでしょうか?そんな意味ではこのブログをお読みの数少ない独身女性の方にもぜひ試していただきたいと思います。(笑)

材料:(4人前)
ひき肉300g(70g~80g/人として計算)
トマト1kg(家庭料理なので種類は問いません。)
にんにく一かけ(みじん切り)
たまねぎ中1個(粗みじん切り)
赤ワイン(安価なもので可)
ハーブ類(特に決まりはないが、ローリエ、セージ、パセリ、オレガノ等)
スパイス:ナツメグ(ひき肉料理にはたいへん愛称がよい。)
水:100cc
塩:少々

まず材料をよく洗い。

大きなトマトは半割にしてスプーンの柄を使って種を出します。本来のよい仕事はトマトに隠し包丁を入れ熱湯にくぐし湯剥きした後にこのように種を取りますが、今日はながら仕事の間に作る家庭料理ですから、ざざっと大雑把に簡単に行きます。

完熟したトマトならミニ、中球、大玉なんでもOKです。大きいトマトの種だけとったら、小さいものはそのまま乱切りにします。

100CCの水と塩一つまみを入れて水煮にします。

沸騰したら焦げ付かないようにかき混ぜながら、中火で火を入れてゆきます。レストランのよい仕事は、ここでトマトのあくをとりますが家庭料理なら植物のあくはさほど気にしません。

七分目まで煮詰めたらピーマンを一個丸ごと入れます。但し投入後10分程度したら取り出すので、けして最初から入れてはいけません。

投入直後は水っぽかったトマトソースが約10後には

こんな感じになります。やく半分のかさになるまでトマトを煮詰めたらトマトソースの完成です。

これからは、もう一つのレンジでミートソースのお肉部門を解説しますが、実際はトマトの調理と平行して行っています。
 フライパンにオリーブ油大匙一杯を熱しひき肉300g程度を炒める。

ひき肉を使った料理で大切なことはひき肉の水分を十分に飛ばしてから次の工程に移行すること。このコツを守らないと、なんとなく獣臭さ(肉のあく)の残る仕上がりになってしまいます。目安は油が澄むまでしっかり炒めること、水分が残っていると、油は白く濁って見えます。

もう一つミートソースを一段美味しくするコツは狐色にひき肉を焦がすこと。但しけして焦げ付かせてはいけません。最初はずっとフライパンとにらめっこかもしれませんが、慣れてくると弱火にして仕事をしながらたまにかき混ぜるといった程度で、なんとなく上のような感じになればOKです。
 料理長曰く:「なぜ家庭で洋食のプロの味が出せないか?焦げ=苦味=旨みを知っている人が少ないから。」だそうな、たしかに家庭では焦げることは、失敗=わるい事と考えられる傾向が強く、はじめて聞いた時は目からうろこでした。

しっかりきれいな焦げ目が付いたら、たまねぎの粗みじん切りとにんにくのみじん切りを投入する。

よく混ぜて、再び弱火にして蓋をし、たまに見ながら、たまねぎがなくなるくらいまでしっかり火を通してゆく。料理長曰く:「第二のコツはたまねぎを普通の家庭の三倍じっくり炒める」だそうな、理由を聞くと、洋食では基本的に砂糖やみりんを使わないから、旨みの根幹になる甘みはねぎ類をじっくり炒めることで得ることが基本との事、旨みはコンソメや旨み調味料と考えていた自分にはまたまた目からうろこ。

ここで隣のトマトソースの濃度を確認しておく。この程度の濃度は必要なので薄い場合は煮詰めておく。パサパサとしたトマトの皮の食感が苦手な人はこの後ざるなどで裏ごししておく、種も皮もきれいに取れてソースがより滑らかになります。

先にも書きましたが、ひき肉に狐色に焦げ目を付ける事で、獣臭さはほとんどなくなりますが、それでもお肉くさいのは苦手という方は、ハーブをそのまま投入して下さい。写真はパセリ+オレガノ+セージ。後から取り出しやすいように刻んだりはしません。蓋をしたフライパンで蒸し焼きになったハーブが香りをお肉に移してくれます。

たまねぎがどんどん炒められ水分が甘みに変りかさが減ってきました。しかしここで油断してはいけません。もう少し根気よく炒めて...

このくらいになるまで炒める。ほとんどたまねぎの姿は消失。ひき肉の苦味に甘みが加わり、このままでも十分美味しい。何度も書きますが、最初は加減が分からないのでフライパンとにらめっこだと思いますが、慣れると弱火にして→蓋して→放置で全く問題ありません。もちろん途中で数回はかき混ぜますけど。
ひき肉はかなりぽろぽろ、たまねぎは姿を消してしっとり。が頃合です。

フライパンに、でき上がったトマトソースと赤ワイン(100cc)を加え再び加熱します。(10分程度)目的はアルコールを飛ばすことと、肉とトマトを馴染ませること。料理長曰く、焦げの苦味、たまねぎの甘みに、ワインの渋みを加えるのだそう。渋みというのも、そういえば、家庭料理ではほとんどお目にかからないジャンルの味覚。料理って奥が深いよなーと当時も思った次第。

最後にナツメグを二振り程度投入し完成。旨み調味料もチキンブイヨンもまったく使わない。料理長曰く:「洋食の煮込み料理は次の日が旨いよね、前の日に仕込んで次の日の夜に出すのはそういう訳なの。」だそうな、しかしここまで読んでくれた方はきっと辛いでしょうから、そのままパスタと絡めてください。(笑い)、最後に料理長曰く:「ナツメグの後に塩+コショウをしないのは、パスタをゆでる際に、お湯に1パーセントの塩が入っているから、」なのだそう。実際に、料理長はフライパンに茹で上がったパスタと昨日作った塩の入っていないミートソースをいれ、レードル(お玉)でパスタのゆで汁を加えながらソースの伸び具合を調整し、最後に塩+コショウで味を付けていました。

最終的なソースの濃度はこの程度、理想を言えば次の日が食べごろ、冷蔵庫に入れると乾燥が進み、水気がさらになくなるので、調理長のように、塩味の利いたパスタのゆで汁で濃度を緩めパスタにからみやすくした後に味を付けるのが理想となります。

タッパーに入れて家に持ってかえります。今の時期でも冷蔵庫で一週間はもちますから、時間のあるときに作り置きもよいのでは?

ところで、料理の話題の後にこの曲懐かしくない?(笑)/蘇れ~っ!!

http://www.youtube.com/watch?v=Kg1IjbIBXZQ&feature=fvwrel


畑と仕事

 毎年、今頃が仕事の最盛期、趣味と実益を兼ねて楽しんでいる畑も同じ。バイオリズムがだんだん人間よりも植物に近づいているかも知れません。(笑)
 このブログは建築の面白さを広く一般の方々に知ってもらうことを目的にしていますが、家づくりと同時にみなさんにお勧めしていることに畑作りがあります。「虫が嫌いだから~」とか、「世話する暇がないから~」なんてよく聞きますけど実は種類を選べば、(むしろ毎日食べるほとんどの野菜は!)十分楽しみながら、新鮮な味覚を満喫できます。

 また虫の付きにくいハーブやお花を同時に植えると、意外や舌ばかりか目も楽しませてくれます。化学肥料や殺虫剤に頼らず美味しそうに大きく育てるためには、ほんの少し、ものづくりの感性が必要です。畑やお花が好きになれば、最近の建築が失いつつある庭との関係性を取り戻すこともできます。「なんだ野菜なんて簡単じゃん!」ということに気づくと、日当たりのよいマンションのベランダや小さな空き地が、宝物に見えてきます。植物とはほんとうに凄いもので、トマトの10本、きゅうりなら3本も植えれば、夏中家族全員が毎日おなか一杯野菜を食べても、到底食べきれないほど収穫できます。

 そのまま捨てるのはもったいないので近所におすそ分けとなります。産地も作った人もはっきりしているので安心安全ですし、なにより採りたては実に美味しいものです。結果、失っていた近所付き合いが復活したり、「私もやってみたいから教えて!」なんていわれたり、クライアントさんには「今年も待ってますよ(笑)」と言われることは嬉しいことです。身の回りのちいさなものづくりを見直すことで、放射能や農薬による汚染の不安から救われたり、食べ盛りの子を持つ家庭では家計の大きな助けになったり、子供たちの成長の過程で欠かせない、自分以外の生命と関わる実体験になったりします。

甘みの強い黄色のミニトマト、キャロル。


真っ赤に熟れる長粒種のシシリアンルージュ。

トマトソース用のサンマルツアーノ。

青じその大株。

ピーマンは千成状態。

こちらは、大玉のパプリカ(黄色)、色づくのが楽しみです。

こちらはしし唐。売っているしなびたやつと比べるとほとんど別物のような美味しさです。

パセリの大株。苗を2~3株でものすごくたくさん茂ります。

香り高くきれいな花を咲かせるオレガノ。ピザには欠かせませんよね~。

バジルは大きく林のように茂ります。刈り取って乾燥バジルにするもよし、オリーブ油とともにすりつぶしてバジルオイルにするもよし、熱湯を注いでバジルティーもよし、お勧めはサラダに加えて一緒に食べるのも香りがよくてお勧めです。

なすの紺色の美しいこと。縦に半割にして大目の油で炒めて狐色の焦げ目を付け、お醤油と下ろし生姜or辛子なんて添えてはいかがでしょう?

今日は事務所で使う分を採りました。

野菜の色ってほんとうにきれいだと思いませんか?


旭川へ

昨日は、旭川へ出張でした。写真は熱風が吹きぬける札幌駅。旭川では価格調整の打ち合わせの後、買い物公園を駅に向かって歩いていると、お祭りに遭遇、本日は3.6(さんろく)祭りの最終日とのこと。思わず懐かしさがこみ上げてきました。
昭和通三条六丁目界隈(通称:サンロク)は古くから旭川を代表する歓楽街です。近年は店主たちの善戦むなしく、出店数は下降気味ですが、かつてはたいへん賑やかなさを誇っていました。そんな中、中心街の活性化と賑わいの復活を目指して、店主たちが出店し、街の中心部の交通を遮断して大いに盛り上がるイベントがサンロク祭りなのです。子供神輿に消防団、民間企業も自衛隊まで、そろいのはっぴを来て、この日ばかりは街中に人が溢れます。

写真は7条緑道、お神輿の出発点です。

私が開業して二年目、2000年にお仕事をいただいたN社長、元気に出店しています。一杯いただきました。相変わらず旨いビールが沁みます。

N社長のスタッフとして店を盛り上げてきたMちゃん。顔を見るのは5年ぶりくらい。私はたんなるオジサンなのにぜんぜん変わってなくてびっくりでした。

おいおい!旭川にこんなに人っていたの??というくらいの盛り上がりです。ちなみにここ普段は道路のど真ん中です。

夕暮れが迫るとさらに盛り上がります。写真はガンダムのねぶた??(笑)


気が付くとほろ酔い加減で、おなかもふくれ、旭川駅から帰路に着きました。