2012年11月3日土曜日

前田の家 気密測定第一回目

今日は、「前田の家」の最初の気密測定です。登場するのはすっかりおなじみになったDr.タギ。一般に気密測定の限界は通常の機器で0.5cm2/㎡程度と言われています。しかし北海道の大工さんは、仕事の水準が高く、特に神経質にならなくとも0.6cm2/㎡程度は楽に出してしまいます。せっかく良い仕事をしても測定員の技術や機器の性能で正確に計れないのは張り合いがないですよね~?そこで登場するのがDr.タギというわけです。

I所長、I棟梁、設備屋さんや電気屋さんが見守る中で測定開始。最初は僅かな隙間がどこかに集中している。とのDr.の指摘で全員隙間探し。

テープの増し貼りやコーキングで漏気部分を止め、再チャレンジ!さて結果は...

なんと相当隙間面積C値は0.1cm2/㎡を達成!現場のみなさまおめでとうございます。
さて二回目もこの数字を維持できるように頑張りましょう!

さて今日はビールが美味しいですね~!ということでJUMP!

小室さんの体験セミナー

今日は、尊敬する先輩建築家の小室氏の体験セミナーに行ってきました。30年以上前から外断熱に取り組み、北海道を代表する環境建築家として全国的に知られています。私も最近よく使う0勾配のシート防水屋根や今や広く北海道で使われるようになった北欧製のトリプルガラスのサッシをメジャーにした建築家の一人と言ってよいでしょう。建物は保育園ですが、200mmのRC外断熱という理想的な建物の外皮(壁、屋根)ということです。この日はその穏やかな室内の気候を体験することを目的に無暖房状態のまま日本全国から100名を超える建築家や専門家が集まりました。私もいつの間にか実行委員になっていて(笑?)当日はしっかりお手伝いに行きました。

全国から集まった人たちを前に講演する小室氏。

北海道の建築家の良いところは立場にこだわらずお互い仲が良いことでしょうか。左が若手女性建築家の櫻井さん、右が毎回お世話になっているPS暖房機の広田さんです。

当初は少し寒かった会場は集まった人々の体温ですぐさま快適温度帯となり、東京から来た人などはこの後の懇親会で上着を脱ぐ人も...、外気温は7℃ながら室温は20℃で寒さをまったく感じません。写真でこうした上質な室内の穏やかさが伝わらないのが残念ですが、北欧の高級車と古い軽自動車の冬場の室内の差なんていえば少しは伝わるでしょうか?けして機械的に調整された空気感や空調感ではなくて、基礎体力として持っているポテンシャルが高い。そんな室内気候を感じさせてくれます。木造で私が作る300mm断熱もコンクリートやブロックの外断熱をお手本にこうした穏やかさを木造で再現できないものか?を目標にしているのです。

私も大きな影響を受けた宿谷先生のエクセルギーのお話し。もう最高でした!