性能向上リフォーム「北郷の家」がもうすぐ完成します。上の写真は縦格子の付いたテラスをアプローチ空間から眺めたところ。居間の前に用意された半屋外の空間は一年を通して大活躍します。
光と視線をある程度通す方法でテラスを覆うのがコツ。こうすることで屋外の解放感と通りからの覗かれ難さを両立できるからです。なぜ両者の両立にこだわるのかといえば・・質の高い空間(こんな空間あったらいいなあ~と思う空間)は覆い方の工夫で決まるからです。
要は単純に壁と屋根で覆えば単なる室内になっちゃう・・でも屋根は付けるけど壁は空気と視線、光が出入りできる程度にあえて粗く作っておく・・そんな風に覆い方に濃淡を付けると・・昔はなかった空間が出来上がります。
屋外から覗かれにくい空間があると・・風呂上がりに薄着でくつろぐもよし、BBQをするもよし、洗濯干し場や、食品の一時貯蔵、冬場に自転車を置いておく等々・・様々に使えます。季節ごとの設えが多い北国だからこそ、こうした半屋外の空間が大切!寒いから大きくて暖かい室内が何より重要・・なんて以前は信じていましたが、丁寧に暮らしを観察するようになってからは室内以上に半屋外の空間に目を向けるようになりました。
こちらは段数を増やして架け替えられた階段。日本の住宅の良くないところは・・急な階段。1階の暮らしを重視する人が多いせいで、とかく無視されがちなのが二階への動線の質。急な階段は安全上も室内の有効活用の観点からもお勧めできません。
布の壁紙に取り付けたスポット。織り糸の黒と呼応していい感じです。
床下に設置された暖房配管だけで家中で必要な暖房熱はあらかた供給が可能となります。でも、長い冬を楽しく過ごすためには炎の暖かさで室温の仕上げをしたいと思います。
キッチンより吹き抜けのあるダイニング方向を見たところ
こんな風に1階の縦格子からの明るさが減っても吹き抜けに設けたハイサイドライトから光が落ちてきます。
今日は汐れいら・・なんていかがでしょう