2024年2月21日水曜日

発寒の家Ⅳ 意志共有

 

「発寒の家Ⅳ」の現場は大工さんが4名に増え、急ピッチで内装を進めています。沢山の人手で工事の速度が上がるのは嬉しい反面、各人の頭の中をしっかりと同じ目標に揃えておかないと、後からやり直しばかりが増えるのが、増員時の悩みです。
特に内装直前に設計変更が重なると、この意志共有が上手く行きません。変更前の古い図面で頭の中が一度固まってしまうと、中々切り替わらないし、ついついいつもの調子で納めてしまい・・ええっ!今回は違ったの??となり易くなります。

最近は現場アプリも導入し変更時の対応はリアルタイムですが、各工種別のグループ分けだったり、ついスマホを見ずに作業に集中し、後から気付く等々・・アプリと現場は異なるのが実態です。

そんな時は、現場アプリに投稿済みと安心せずに、最新図面を部分的に拡大し内装下地が終わった壁に日付と共に貼って行きます。

精一杯、目の前の仕事に集中せざるを得ない大工さんに、「スマホを見ろ!」じゃあなくて最新の情報を身近に用意する。近年の現場アプリソフトはたいへん便利ですが、今回のような増員時には変更の中味を一番よく知る者が現場に居なくては、せっかくの設計変更も完成度が上がりません。

ベースもドラムも本当にアカペラ??




2024年2月16日金曜日

発寒の家Ⅳ 天井の木毛版

 


木毛版って意外に唐松との相性がいいですね。次回から使わせていただきます。
陰影の深い天井になりました。

2024年2月15日木曜日

発寒の家Ⅳ 中間時気密測定



 本日は「発寒の家Ⅳ」の中間時気密測定でした。1階に適当な開口部がなくて2階にて測定。日本住環境(NJK)さんありがとうございました。また、いつも最高の性能を出してくれる飛栄建設さん、U棟梁に心より感謝いたします。

セッティング中の日本住環境さん

超高気密用の小さな整流筒(ラッパ)で来ていただきました。


2024年2月12日月曜日

北7条の家 本日の様子

 
昨日の大雪が嘘のように晴れ上がった「北7条の家」です。塔屋まで含めると木造4階建ての高さとなります。

This is Kita 7-jo House, where yesterday's heavy snow has cleared up as if it were a lie. Including the tower, it is as tall as a four-story wooden building.

外装材はカラマツ材。現場を担当していただいている紺野建設さんの地元、十勝の材料です。最近の建物の外装は木以外のものがほとんどです。自分も板金や左官、サイディング等々・・色々な材料を使ってきましたが、いつの間にか木製外壁の採用が一番多くなりました。


The exterior material is larch wood. These materials are from Tokachi, the hometown of Konno Construction Co., Ltd., which is in charge of the site. Most buildings these days have exteriors made of materials other than wood. I myself have used various materials such as sheet metal, plastering, siding, etc., but before I knew it, wooden exterior walls became the most popular choice.

別に他の材料が嫌いなわけではなく、主に住まい手さんの意識の深化と地域の努力で木を使い易くしていただいたおかげなのですが、環境の時代に相応しい材料が市民権を得たことは作者としてとても嬉しく思います。

It's not that I don't like other materials; it's mainly thanks to the deepening awareness of homeowners and local efforts that have made it easier to use wood, but materials that are appropriate for the environmental era have gained civil rights. As an author, I am very happy about this.


残念ながら・・まだまだ木は燃える、腐るといったネガティブなイメージが強いのですが、実はそうとは限りません。現在では付加断熱をした方が防火性は高まるし、結果的に木外装で防火構造の大臣認定まで取得しています。研究は旭川の北総研(北方建築総合研究所)

Unfortunately... there is still a strong negative image that wood burns and rots, but that is not necessarily the case. Nowadays, additional insulation improves fire resistance, and as a result, the wood exterior has even been certified by the minister as a fire-retardant structure. The research is conducted by Hokusouken (Northern Building Research Institute) in Asahikawa.



そんな理由で、ぱっと見は木外装なのですが、実は防火構造。建て込んだ市街地でも安心して使える外装となっています。

For that reason, although it looks like a wooden exterior at first glance, it is actually fireproof. The exterior design allows for safe use even in built-in urban areas.

昨日の大雪で屋根の上には1m以上も雪が積もっています。
Due to yesterday's heavy snowfall, more than 1 meter of snow has piled up on the roof.

画面の奥から手前に向かって緩やかに冬の卓越風が吹くのが雪庇から分かります。この面(風下側)にパッシブ換気の排気口を設けると自然エネルギーで排気動力を簡単に得られます。

From the snowy eaves, you can see that the prevailing winter wind blows gently from the back of the screen to the front. By installing a passive ventilation exhaust port on this side (downwind side), you can easily obtain exhaust power from natural energy.

床ガラリの見本です。今回は床材がナラ材なので枠材は共材としてスッキリ納めようと思います。

This is a sample of the floor louver. This time, the flooring material is oak wood, so I'm going to use the frame material as a common material to fit it neatly.

こんな感じに自然に床と枠が同化します。
In this way, the floor and frame will naturally blend together.

室内はどんどんボードが張られて行きます。
Inside the room, more and more boards are being put up.

今日はカバーなんですけどクオリテイー高いです!
Today's cover is high quality!








発寒の家Ⅳ 内外装工事


二月中の完了検査に向けて精力的に工事が進んでいる「発寒の家Ⅳ」です。外装はほぼ完了し、内部の床張りを行っています。

The construction of ``Hassamu no ie IV'' is progressing energetically with the aim of completing the inspection in February. The exterior is almost complete and the interior flooring is in progress.

外部の貫板と押し縁もきれいに打ち終えました。本日は板金屋さんが窓と窓の間にサッシと同じ色の板金をはめ込んでくれました。こうすることでサッシの連続性が出て大きなカーテンウオールのような見た目になります。

The external planks and push edges have also been finished neatly. Today, the sheet metal shop fitted a piece of sheet metal between the windows in the same color as the sash. This creates continuity in the sash and gives it the appearance of a large curtain wall.
こんな感じにピタリとはめ込んでくれます。ぱっと見にはこういう連結部品があるのかな?と思い込みそうになりますが、職人さんの技です。

It fits perfectly like this. At first glance, does it seem like there are connecting parts like this? You may be tempted to think that, but it is the skill of a craftsman.

正面の長い庇には雪止めを付けて雪が落下しないようにします。写真の雪止めは樹脂製で鉄板屋根に取り付けても電蝕を起こしません。見た目も小さくスマートなので、よく使っています。

Attach a snow stopper to the long eaves in front to prevent snow from falling. The snow stopper shown in the photo is made of resin and will not cause electrical corrosion even when installed on a steel roof. It looks small and smart, so I use it often.

どの現場でも内装が出来上がり、間仕切りが明らかになるにつれ、変更や微調整が増えます。大工さんをはじめ現場では工期に向けて全集中で職人さんたちが働いていますから、集中を妨げぬよう明快に整理した変更図面を示して、変更後の完成度が落ちないようにします。簡単に言えば、単に原設計の製品を変更しただけに見えても、それを取り付ける下地や照明器具&スイッチの位置、排水管や給水管の位置や穴あけの位置が相対的に変わります。これら全体に目配りしないと・・完成後、意味不明な位置にスイッチが来たり、せっかく良い作りなのに使い難かったりします。

At any given site, as the interior is completed and the partitions are revealed, changes and tweaks will increase. The carpenters and other craftsmen at the site are working with full concentration in preparation for the construction period, so we show them clear and organized change drawings so as not to disturb their concentration, and to ensure that the level of completion after changes is not compromised. Simply put, even if it appears that the original design of the product has simply been changed, the base to which it is installed, the position of lighting fixtures and switches, the position of drain pipes and water supply pipes, and the position of holes to be drilled have all changed relative to each other. If you don't pay close attention to all of these things... after completion, the switch may be in an incomprehensible position, or it may be difficult to use even though it is well made.

平面のみならず、こんな風に展開図でも明らかにします。ここでは照明器具の水平方向の寸法や高さが変わりましたから変わった部分のみを分かり易く電気屋さんに伝えます。他に忘れたところはないだろうか?何回も頭の中を隅々まで点検します。

This is clarified not only on a flat surface but also on a developed diagram like this. Here, the horizontal dimensions and height of the lighting equipment have changed, so we will simply tell the electrician what has changed in an easy-to-understand manner. Is there anything else I forgot? Check every corner of your head several times.

今日はNMIXXのリリー・・すごいや!
Today is NMIXX's Lily...it's amazing!







 

2024年1月14日日曜日

発寒の家Ⅳ アプローチ工事



 「発寒の家Ⅳ」間口の広いカーポートが良い・・梁:集成材105×270(E105-F300)を両側から軽量溝形鋼で挟み付ける。こうすれば雪を載せたまま4間間口くらいは飛ばせます。こっから先は余談ですが・・誰か構造用の両面テープを開発してくれないかな?

``Hassamu no ie IV'' A carport with a wide frontage is good...Beam: Glulam 105 x 270 (E105-F300) sandwiched between lightweight channel steel from both sides. This way, you can fly about 4 square feet with the snow still on it. As a side note, I was wondering if someone could develop double-sided tape for structural use?

羽子板ボルト(引き寄せ金物)が鉄骨に干渉しないようにしっかり避けて設計します。

Design the battledore bolts (drawing hardware) so that they do not interfere with the steel frame.

梁の間隔は約90cm。雪が1m以上積もっても安心です。

The distance between the beams is approximately 90cm. It is safe even if the snow accumulates more than 1 meter.

今日は大好きなTOTOのカバー。凄く上手いです!

Today's cover is my favorite TOTO. You're really good at it!




2024年1月1日月曜日

2024年

 


新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

2023年12月31日日曜日

2023御礼

 

2023年の北海道は年明けから波乱の年となりました。ウッドショックに加え長引くウクライナ戦争、円安のトリプルショックで大幅な土地・建材費の高騰、職人不足・・・そして前年同月比-22%にも及ぶ全国一の新築着工戸数の下落。低迷する景気の中で実質賃金は下がり続け、それに輪をかけるようにお金にまつわる不祥事の数々・・家を建てようという人々のマインドもさぞ冷え込んだことでしょう。

そんな中、長期優良住宅の増改築認定を取得した300mm断熱の性能向上リフォーム「発寒の家Ⅲ」、制度設計から参加させていただき、太陽光パネルと蓄電池を実装した「新札幌版次世代住宅基準」のプラチナグレード「発寒の家Ⅳ」、そして「北7条の家」(この二棟は北方型住宅ZEROでもあります)、また旭川市においては西側斜面の景観を楽しむ300mm断熱の家「神楽岡の家Ⅱ」(北方型住宅2020)と4棟の住宅を任せていただきました。2009年の「銭函の家2009」から数えると、40~43棟目の「300mm断熱の家」となり、これ以外に200mm、250mm断熱の新築&改修まで含めると住宅だけで50棟を超えます。これも全てはチャンスを頂いた住まい手さまのおかげです。この場をお借りして心より御礼申し上げます。また1998年の事務所開設から25周年の記念すべき年に最高の仕事の数々に恵まれたことは設計者冥利に尽きると思っています。

少し別の視点からのお話しになりますが、冒頭のような社会の状況を受けてか近年は新築から改修へと大きくニーズが変化している印象を受けます。戸建て住宅のみならず最近では既存マンションの外断熱改修、木賃アパートの断熱改修&長期優良住宅化による再生。各自治体においても従来中心的な住宅施策だった新築から改修基準へのシフト。当事務所にとっては新規事業分野ですが、おかげさまで多くのお声がけを頂くことができました。心より感謝申し上げます。

コロナが過ぎたこともあってか、今年は本州において「住まいの断熱化」に取り組む方々に呼んでいただく機会が少しだけ戻ってきました。毎年「断熱修行の旅」と題して北海道に研修旅行に来られるミライの住宅さんやコロナ前よりお世話になっているYKKAPさん。たくさんの貴重な学びをありがとうございます。

おかげさまを持ちまして、今年も一年なんとか乗り切りました。みなさま、よいお年をお迎えください。しっかり充電して来期もよろしくお願いいたします。

当事務所の仕事始めは2024年1月9日(火)とさせていただきます。