2013年5月30日木曜日

援農の季節?

昨日は、「前田の家」に援農?ならぬ家庭菜園のお手伝いに行きました。(笑)先週、いつもお庭をお願いしているガーデンジャパンの小坂さんに作っていただいた畑(こさか日記 http://ameblo.jp/tongarikame/entry-11537528725.html)。バーク堆肥とピートモスなんかを混合し畑土に改良いていただいた土に石灰と米ぬかを加え、カルチベータ(耕運機)でふかふかになるまで耕します。トマトにナス、ピーマン、シシトウ、トウガラシ、赤シソ、青シソ、バジルにパセリ、ダイコン、にんじん...最近は家庭菜園が流行っているようで、いろんな苗が簡単に手に入ります。ほんの少しのスペースでも出来る家庭菜園は子供たちも大喜び。街中の暮らしだからこそ土に触れ合う機会を大切にしてあげたいですよね~(笑)。

こちらはダイコンとにんじんを植えるための畝(うね)作り。元肥を入れてよく混ぜて一旦埋め戻して少し高い植床を作ります。

にんじんの種を植えているところ。きっと今日の雨で発芽が早まりますよね~。ダイコンもにんじんもしっかり間引きして元気の良い苗を残して大きくします。今から夏が楽しみです。
玄関を入ると正面に壁一杯の黒板が広がる「前田の家」。みんなで楽しく書き込んで家族同士が黒板を上手に使っていました。みんなで畑仕事を楽しみにしていた様子が窺えて、なんだかいいな~と思いました。

すっかり味わい深く色変わりした「前田の家」の外壁です。色むらが逆に味わい深くていい感じ!これで木の外壁シリーズも従来の素地、ペンキ色を加えて三種になり、益々ファンが増えそうです。

やっぱり木は木の味わいがあって良いものですよね~(笑)。想えば北海道らしい家を目指してきましたけど、「らしさ」ってなかなか難しいです。きっと建築だけじゃ不十分で家をどれだけ楽しめるのかっていう住い手さんのスタンスのほうがずっと大切で大きいのかもしれません。作り手として作ることだけに満足しちゃいけないですよね~。そんな意味でも、お漬物が出来る物置とか、畑の見える焼肉デッキとか、大きな室内土間に、キッチンを中心にした明るいLDKとか、今までのなんとなくありがちな間取りから良い意味で卒業できるようにたくさんの提案を考えたいと思います。北海道は確かに寒いところかもしれませんが、でも寒い寒いばかりじゃ、みんなとじこもりになっちゃいます。(笑)これからの素晴らしい季節、室内と屋外の中間を楽しめる間取りとそれを楽しんで住みこなそうとする住い手の皆さんにとって家庭菜園は意識を変えるよいヒントなのかもしれません。

今日はシューマンなんていかが?初夏の昼下がりに庭のデッキで聞きたいです。





2013年5月23日木曜日

最近の設計事情


実は2005年以降、住宅設計が大きく変わったことに気付く人って意外に少ないですよね~(笑)。ご存知耐震偽装で全国を騒がせた姉歯事件直後から、特に構造設計にはそりゃ~厳しい規制強化や綱紀粛正の嵐が吹き荒れ、実務を大きく変えました。事件の核心で大きく問題視されたのは、構造計算書の差し替えでした。一般的に特定の規模や階数を越えると法的に構造計算を求められますが、この構造計算書は膨大な枚数に上る事を知る人は少ないでしょう。簡単な建物でも300~500枚、大きなものになると数千枚になる場合もあります。当然、機械で印刷の最中に誤りを見つければ、そここで機械を止めて新旧の書類を差し替えるという必要性が生じます。ところがこの機能を悪用し実際には12本の鉄筋が必要な柱であるというページを8本の鉄筋でOKというページに差し替え、建物のあちこちで必用な鉄筋量を少しづつ落とすということを行っていたのでした。 特にこの部分を重視した当局により従来は途中で印刷を中止できた機能を改め、一度印刷を始めると最後まで止める事が出来ないようになりました。(実際にはトラブルが起きれば止まりますが、印刷物には全て印刷当日の日付や時刻が刷られるために、後から異なる日付の書類の差し替えは事実上不可能になります。)

 物事は一面的に見れば一件落着ですが、他方ではその影響は様々です。たとえば長期優良住宅は、国が奨めるこれからの住宅像を実践する家として、インセンティブ(補助金)や様々な優遇施策の対象となっていますが、基本的には全て構造計算が義務付けられています。簡単なものなら意匠設計者による簡易的(といってもかなりたいへんですが...)な方法で判定が出来ますが、大空間や3階以上の階を持つもの等は、最初から木造専門の構造設計者に委ねたほうが安心です。もちろん木造用の構造計算ソフトにも冒頭の改良?は加えられていますから途中変更は大きな労力を伴うことになります。一方、巨大なマンションのような建物の構造変更が難しいのは理解できても木造二階建ての間取り変更も同じように困難であることを理解できる建て主はまだ少ないのが実情ではないでしょうか、写真は「屯田の家」の長期関係と確認申請関係の提出物の写真ですが、奥のピンクのファイルの構造計算書は一冊約200枚、3冊を提出し1冊を事務所の控えとしますから、800枚を印刷せねばなりません。誠にお役所的といえばそれまでですが、私はむしろ今までが少し大らか過ぎたのでは?と最近思うようになりました。本来、しっかり設計し施工すれば50年は楽に使えるのが今の北海道の木造ですが、従来のように現場で簡単に間取りのアレンジが出来るような作り方は、結局後の建て主にとってもあまり良いこととはいえません。つい最近まで、住宅に設計の必要性を認める人はほんとうに少数派でした。私たち建築家も、構造や省エネルギーの専門家?というよりは、見栄えのする内装や外観デザインに取り組むデザイナーという印象でした。しかし2005年以降は住宅にも、構造、省エネルギー、長期の耐久性、メンテナンスの容易さ、高齢化対策、特に近年は地域産業や地元の作り手、生産者たちとの連携といった事柄こそ家づくりに欠かせない。という意識に一気にシフトしています。また3.11以降は災害やそれに伴うエネルギー途絶との兼ね合いから特に電力の生産方法を問い直す意識も高まっています。90年代の半ばから急速なITの進化によってもたらされたグローバル化は地域や国といった狭い視野の価値観を一旦は否定したかに見えましたが、むしろ現在はそうしたネットワークを使うことで、以前は漠然としていた家づくりの目的や大切さが広く理解されるようになって、結果としてはよかったと思います。しかし僅か数年でこれだけ広範な事柄を必要とするようになった家づくり。(きっと今後はさらに増えるのしょうね...笑)私の後の代の設計者のみなさんはきっともっともっとたいへんでしょう。 もちろん私も当分頑張りますけど!(笑)

今日はね...J.コルトレーンなんていかが?






2013年5月22日水曜日

急に春っぽく

先週は急に暖かくなって、一気に春めきましたよね~(笑)。おかげで庭の草花も急に生き生きとし出しました。写真は庭に自生しているミント(はっか)です。爽やかな香りと冬の寒さにも負けない丈夫な草で今の時分はハーブティーに大活躍です。

ミントだけでもよいのですが、もう少しすると、いろいろなハーブが育ってきますから、お好みでやかんに入れて、一煮立ち、3分置いてミントティーの出来上がりです。朝毎日飲むと心が落ち着いて爽やか。ミントは一度植えると毎年採れるのでぜひお奨めです。背が高くなってたくさん茂ったら、刈り取って乾燥させドライミントにして使います。茶漉しに紅茶とドライミントの粉末を入れ、ミントの香りの紅茶なんていいと思いませんか~?(笑)

こちらは二年目のイタリアンパセリ。パセリは越冬しても通常は2年が寿命。この木はそのまま育てて、来年用の新しい苗もこれから植える予定です。こちらもたくさん茂りますからじゃんじゃんサラダに使って、余りは乾燥パセリにします。

つつじが満開になりました。ピンクの上品な花は、春のご褒美。庭には何本かつつじがあるのでこれからが楽しみです。

一気に満開になり、すぐに枯れ始めるモクレン。山に咲くこぶしと共に春の素敵な風景です。

子供たちが植え替えた花壇。今年のお花のチョイスは高二の長男。

白と赤のマーブルが中々にきれいです。

庭では水仙が満開。この時期にチューリップも咲きますね~。基本的に一度植えたらずっと咲くお花はとってもお奨め。球根なのでどんどん増えてお庭が賑やかになります。(笑)

すっかり大きくなった猫のレイ君。春のまったりとした暖かさはおもわずごろごろとのどを鳴らして目を細めたくなる季節ですね~(笑)

庭ではウドが食べごろです。てんぷらや酢味噌和え、ウドのきんぴらなんて美味しいんですよ~。この時期のウドは茎も芽も葉も捨てるところがありません。こちらも一度庭の一角に植えると毎年楽しめます。

写真は庭に自生しているフキと三つ葉。三つ葉は日当たりが苦手なのでフキの根元でたくさん茂ります。御汁の薬味に御浸しに大活躍します。もちろんこちらも一度植えると毎年楽しめます。

こちらの笹の葉のような植物はヒトビロ。北海道ではアイヌネギなんて呼んで、春の山菜の王様です。もちろん香りは野生のものに及びませんが、にらやにんにくのような使い方をすると料理がとても引き立ちます。お奨めの使い方は、醤油漬け。まずヒトビロをざっくり刻んでさっと油で炒め(炒め過ぎに注意)瓶に移してお醤油を注ぎます。1週間くらいで見事な香りのヒトビロ醤油の出来上がり!特にチャーハンに入れると最高です。(笑)

こちらは青フキ。大きくなる種類なので葉を払い茎を使って煮物やお味噌汁にします。
さてずいぶん遅れましたけど、ろそろ畑のシーズンです。 今年は何を植えましよう?

2013年5月18日土曜日

さあ行くぞ!

今週はよい意味でたいへん充実した一週間でした。(笑)
まずは5/13(月)ただいま計画中の「西野里山の家」の建て主さんと札幌版次世代住宅基準の補助申し込みに札幌市役所へ、昨年は3軒提出し1軒しか補助に当選しなかったので今年はなにとぞの必勝祈願!この「西野里山の家」は野生のクレソンが自生する小川に面し、北東に都心の街並み北西に里山の緑が迫るロケーション。家庭菜園をしながら家族四人で暮らす小さな家。今、家具のレイアウトをあれこれ考えているんですけど、もう少しなんかこうよくならないかな~...と悩んでいます。
もう少しで見えるぞ!
5/14.15(火、水)は屯田の家の実施設計が一応終了。来週には確認申請と長期優良住宅の適合審査に提出予定。5/16(木)は毎年恒例、北方建築総合研究所主催の「調査研究発表会」を聞くために旭川へ。建築や街づくりに関わる様々な研究テーマはその時代を毎年色濃く反映するとともに今後の傾向やヒントを考える上でここ数年私にとって欠かせないイベントとなっています。特に今年は「開口部の高性能化と日射制御に関わる研究」や「太陽熱給湯設備」、「蓄熱暖房機の制御+ヒートポンプエアコン」等々とても興味深いものが多い年でした。

これからの北方型住宅に関する講演を行う福島副所長。おなじみパッシブ換気の開発者です。
5/17(金)は二年ごとに出版している建築家カタログ「北の住いを建築家とつくろう」Vol.5の出版記念イベント(パネル展)の準備のために札幌駅前の紀伊国屋書店へ。ご存知の方も多いと思いますが、(公社)日本建築家協会北海道支部の建築家との家づくりを紹介する本として二年ごとに出版されています。特に今回の本はなかなかの出来栄え!ぜひ本屋さんでご覧下さい。イベントは5/23(木)まで紀伊国屋2Fにて開催中です。
詳しくは ㈱中西出版HP http://nakanishi-shuppan.co.jp/shum/89115-278-9.html


写真は紀伊国屋2Fの会場の様子

そして午後からは先鋭的な工務店、生産者の集まりである「ソトダン21」さん主催の前真之先生のセミナーへ。前先生は東京大学の新進気鋭の研究者であると共に北海道建築のよき理解者。今年10月に施行が迫る新省エネ基準(2013年度基準)の目玉とも言える一次エネルギー算定ソフトの開発に関わるとともに3.11の貴重な経験を踏まえたこれからの住いに相応しい暖房給湯設備を研究されています。著作である「エコハウスのウソ」は実に痛快で面白い内容。全国で当たり前に行われている家づくりに素朴な疑問をなげかけ、徹底した実測により設計者の理想と現実の矛盾を指摘する姿勢は、結果として北海道の家ってほんと素晴らしい!というエールに聞こえてきます。こちらもぜひ書店へ!きっと目からうろこが落ちますよ~(笑)

詳しくは建設通信新聞HPへ http://kensetsunewspickup.blogspot.jp/2012/08/blog-post_26.html

5/18(土)はなんと前先生に「発寒の家」を見ていただきました。まな板の上の鯉のような心境でかなり緊張しましたが、ずいぶん丁寧に見ていただいて、光栄にもお褒めの言葉までいただきました。建て主さんも私もなんだか大きな「ほっ」が出ました。(笑)

サーモグラフィーを構える前先生(奥より二人目)と緊張する私(一番奥)

機械換気とパッシブ換気のルートを前先生に説明する私。一番左はいつもお世話になっている、住宅雑誌リプランの三木編集長。

無事、前先生をお送りし午後からは出版記念イベントのトークショーのために紀伊国屋書店へ。



司会はFMノースウェーブでもおなじみ竹本アイラさん。そして素敵な本に仕上げてくれた編集者の登尾未佳さんを中心に建築家の大杉崇さんと櫻井百子さんがトークを盛り上げてくれました。実は大杉さん櫻井さん共に大学の後輩なんです。私よりずっと優秀な二人ですけど先輩っていいですよね~いつまでたっても先輩は先輩。(笑)でも最近、大杉さんはサッポロビールのコマーシャルですっかりお茶の間の人気者ですし、櫻井さんも、前述の前先生が絶賛する下川町エコハウスの設計者です。話は変わりますがもう少しで私たちの学び舎であった、旭川の北海道東海大学は閉校します。少子化の影響と言えばそれまでですが、なくなると思うととても残念です。小さな学校ながら彼らの他にもたくさんの優秀な建築家を育てた歴史ももうすぐ終りますが、学校がなくなってもその精神は若い建築家に受け継いでほしいと思います。 さて明日もしまっていこう~! えっ世間では休みなの?ホント...(笑)




2013年5月12日日曜日

モデルハウス見学


 今日はキクザワさんの最新のモデルハウスを見せていただきました。キクザワさんは先日お招きいただいた先進的な工務店さんの集まり「アース21」の会長さんです。光栄にも、社長さん自らご案内いただいて工法や材料などいろいろと丁寧に説明して頂きました。聞けば初めての340mm断熱の家とのことで、2×6パネル工法を改良し各部の納まりにはさまざまな苦労があったそうです。「いや~社長!その気持ちお察しいたします。(笑)」

 びっくりしたのは間取りが素敵だったこと!LDKに並行して水廻りと主寝室を経由して玄関まで通り抜けられる動線が隠れていて、居間でくつろぐ人と顔を合わせずにプライベートゾーンから外部に出入りができます。室内は北海道のよき伝統でもある広々したLDKの一体空間に三角形の小屋組みが吹き抜けとして居間の上に載る空間構成。間取りは社長、内部のインテリアは自社の設計担当者とのことですが、こんな素敵な写真が撮れるのも、北海道の工務店の水準の高さを感じてしまいます。ぜひこの素敵なセンスを大切に30cm断熱をどんどん広めてほしいと思いました。(笑)

詳しくはキクザワさんHPまで http://www.kikuzawa.co.jp/model-blessedgarden.html

2013年4月21日日曜日

この季節に想うこと!

今日は少しだけ呟きます。(笑)

想えば今の発寒の事務所に移ってあっという間に7年が過ぎました。2006年に菊水の事務所を引き払い、自宅のそばで事務所を探したものの中々よいところが見つからなかったときに、ふと見つけた古い美容室。その二階に「お部屋貸します」の張り紙が...「商店街の真ん中だけどまっ!いいか」そんな感じで場所が決まり今に続いています。ほんと出会いは不思議。仕事も同じ。(笑)

5月、6月、7月の季節の良い時期に着工したいですよね~!

年内の完成予定が3軒。逆算すると着工は遅くても8月が限度ですね~、ほとんどが長期優良住宅なので確認申請と適合審査、所管行政庁の認定の3点セットを経なければ着工が出来ません。その3点セットで2~3週間。ということは7月には全て申請提出?。ということは実施設計に取り掛かるのは6月あたまが遅くても限度。ということは今年は(も/笑)ありがたいことにゴールデンウイークはありません。メーカーも長期の休みに入るので宿題は4月中にみなさんにお願いしないとね~。どーして毎年こうなんでしよう?(笑)

昨年は、おせわになった先輩、学生時代から憧れていた先生が次々に亡くなられた。自分も今年50歳。人間ってほんとうに何があるか分からないものですよね~。たくさんのクライアントさんに恵まれて、毎年取り組むたくさんの仕事のあることがいかに幸せなことか...心新たに今年も頑張ります。

最近、30代の若い世代の建築家の独立をよく聞きます。ありがとう!でもたいへんだよ~(笑)
彼らのこれからを心より応援しています。

小さいことは悪くない。小さいのに狭くない、諦めた気持ちにならない。宝石のような間取りを最近よく夢に見ます。設計者の仕事と価値を理解しチャンスをくれる若い世代が増える反面、20年前に比べて150万以上下がってしまったといわれる、マイホーム取得世代の年収。私に出来ることは費用対効果を最高に高めること。コストクオリティーを磨き上げること。この時期になるとたけのこのように建ち始める、悲しい建売にけして負けることなく頑張りたい。

さて明日もがんばろう!ものづくりに平坦なんてないのだから。



2013年4月17日水曜日

実施設計


新年度を迎えたと思ったら...あっという間にもう4月も半ば、さてみなさまいかがお過ごしでしょう?私はといえば、現在実施設計に突入!どっぷりと濃厚なものづくりの時間を毎日過しております。間取りの検討を目的とした計画図に対して実際に建設するための図面である実施図。それを書く作業が実施設計なのです。各設計者それぞれに実施図面は個性が出て面白いのですが、私の場合は断面図おたく...と自分で自負するくらい断面図を大切にします。建築の図面は基本的に断面図の一種がほとんどですが、地面と並行に建物を切断し上から眺めた図面を平面図。いわゆる間取りの図面、それに対して地面と垂直に建物を縦割りした図面を断面図と呼びます。より詳しいものを矩計図(かなばかりず)とか断面詳細図なんて呼びますがそれを書く前になんと言っても大切なのが断面図なのです。中でも私が最も最初に手をつけるのが階段と玄関。要は床の高さが異なる部分です。次には天井の高さを変える部分。特に近年は照明を建築化し光源が直視できないように工夫した内照式照明のリクエストが多いために様々に天井を工夫し照明を隠す場所を見つけます。もちろんその照明で照らし出す天井自体のデザインも大切。天井の高い広々とした空間を演出するためにはその空間そのものよりもその一つ前の空間が大切。要は前室の天井を少し低めておいてこそ、メインの空間の広がりが際立つのです。特に住宅で20畳を越えるような大きさのLDKなどはこうした仕掛けをしっかり図面に忍ばせておかないと、完成時にどうもしっくりときません。

いつも使う階高(1階床~2階床までの寸法):2.7mではなく今回は18cm高くして2.88mとし、1階の天井をより高く見せるように工夫します。

さて、5月の着工に向けてまだまだきつい実施設計は続きます。おそらく図面は約40枚程度。手書きの頃に比べるとコンピューターによる作図支援システム(CAD)の発達で多少は作業が楽になりましたが、その分つくる空間の質や求められる水準も上がったので思ったほど実感はありません。さて明日は構造図に突入。またまた頑張りましょう!(笑)

今日の作図のお供はシューマンなんていかが?R.ルプーのピアノも素敵です。

2013年4月8日月曜日

嬉しい出来事

北海道の名物に建築を加えてもよいのではないか?このブログでも事あるごとに書いてきました。

全国的には、先進国の中で水準が低すぎることが問題なっていた、省エネ基準(99年基準)の改正がようやく決まり、2020年の新基準の義務化に向けた準備が始まろうとしていますが、幸運なことに北海道はでドイツのパッシブハウスに迫る住宅がさしたる苦労もなく建てられる技術力を地産化することができています。その主な理由は産官学の連携により厳しい冬を克服するための研究や実践に力が注がれてきたことによるものですが、中でも「アース21」と呼ばれる工務店のグループは過去20年に渡り、高い性能を有する地域の家を志向してきました。地元にヨーロッパに匹敵する水準の技術が蓄積されてきたのもこうしたつくり手たちの努力のおかげなのです。今年が発足20周年とのことですが、なんとその記念式典の講演をお願いされることになりました。今から緊張しますが、当日は今までの感謝を込めて仕事を通して北海道の家のこれからをお話ししようと思っています。

アース21HP http://www.earth-21.org/

久しぶりにバンアパなんていかが?

http://www.youtube.com/watch?v=s9c1b6F8ZYA

2013年4月5日金曜日

年度末と新年度

毎年想うのですが、慌しく3月が終わりふと気が付くともう4月になっている。そんなここ10日ほどでした。ところでみなさんはいかがお過ごしだったでしょう?(笑)

私は、ひたすら法改正に関わる講習+勉強、セミナーに卒業式、建築家展に今度は入学式の準備に、計画案の概算に補助金の申請と頑張ったのはよかったのですが月曜日から二日ばかり熱を出してダウンでした。まあ~そろそろ年ですからいつまでも無理はききませんが、布団に入りながら昨年から今年のめまぐるしい建築界の様子を想いだすよい機会になりました。

先進国でありながら、増え続ける暮らしのエネルギー。3.11も重要な契機になって14年ぶりに改正が決まった省エネ基準。一見簡単そうで実はかなり複雑なんです。今年の10/1施行予定の新基準が従来の99年基準と建物の性能的には変わらないことから、まだ多くの作り手が「実態は改正!、改正!と脅かしてはいるが中身は据え置き!国のことだからまた脅かして~」と思っています。確かにその通りに見えなくもありませんが真実は少々異なります。実は昨年(2012年9/4施行)一足先に始まった認定低炭素住宅の税制優遇措置こそがくせもの!実は改正省エネ法の1割UPのこの「認定低炭素住宅」の仕様こそ事実上の新基準と見なくてはいけないのです。その理由は従来のほぼ全ての優遇措置(インセンティブ/補助金等を含む)がこの認定低炭素仕様に一気に移行するからなのです。要は99年基準から引き継がれ今年の10月1日施行予定の新基準とは「これ以上性能の低いものをつくることは出来なくなりますよ」という最低のボーダーラインを示すことが目的(確かに今までは単なる努力目標でした。)で、当然ながら最低すれすれをクリアーした程度のものに今までのような補助や優遇は与えません。という意図を読み取る必用があるのです。「今までのように補助や優遇が受けたければ最低1割以上はレベルを上げてきてね。」 まあ~毎度ながら国のメッセージは難しいのですが、今回は特にたいへん。これ以外にも再生可能エネルギーの全量を買い取る「固定価格買取制度/FIT」、目前に迫る消費税の値上げ、アベノミクスのお陰で一気に進む円安のために大きく変動する建設物価等々...全てが建て主にとって人事ではない事柄ですから、しっかり説明が出来るように日夜、勉強が続きそうです。 まあ~今にして想えばデフレもまんざらでも~なんて弱音も出そうになりますが...まあこれも試練、いつものように頑張ります。

お打ち合わせをお待ちの建て主のみなさま、お待たせして誠に申し訳ありません。来週からまたガンガンはじめますのでぜひお楽しみにお願いいたします。(笑)

まあ~今日は聖子ちゃんでもいかが?
http://www.youtube.com/watch?v=5GP93EgC5Lc

2013年3月27日水曜日

週末はASJイベントへ

さてみなさん!年度末、年度末...今度は入学式に新しい仕事場での仕事が始まったり、中には第二の人生なんていう方もいらっしゃるはず。まあ~慌しくも春の日差しの中、いよいよ建築のシーズンも始まります。そんな私は今週末の土日、ASJ建築家展のイベントで札幌ファクトリーホールにいます。なんと夜間は両日とも20:00までの長丁場。みなさんぜひ遊びに(会いに)来てくださいね~。

詳しくはhttp://www.asj-net.com/event/data.php?eventid=97-28

第四回JIA.テスクチャレンジ設計コンペ

今年で4回目になる「JIA.テスクチャレンジ設計コンペ」の公開審査が3/24(日)に終了した。私の所属する(社)日本建築家協会北海道支部のコンペ実行委員一同が毎年、社会性の高いテーマを選び、学生を中心にかなりの応募がある設計競技。今年のテーマは「共有」。

思えば...いつのまにか私たちの身の回りにはシェア(共有)することが増えていますよね~。スマホに代表されるように、なんでも個人のためにアツラエル便利さが喜ばれる反面、シェアサイクルやカーシェアリング、仕事場を便利な都心に仲間とシェアしたり...そういえば休みの日にはみんな家に閉じこもってないで、イベントや公衆浴を楽しむウォームシェアなんてのもありました。確かに家の燃費を下げることも大切だけど独りで暖房を占有するなんて今後はきっとかなり難しくなると思う。

そんな意味でこれからの私たちの暮らしに、シェア(共有)を持ち込むことでどんな可能性が広がるのかを競うコンペはとても興味深いものになりました。

一次審査を勝ち残った参加者が一人一人プレゼンに立ち自らの案を説明する。頭の中で完結していても、人に思いを説明するのって難しい。でもみんな真剣そのもの。良い刺激をいただきました。

今後も建築をもっと身近な物にして行きたいと考えています。未来の設計者を育て市民も楽しめる素敵なイベントになるように今後とも頑張ってゆきます。当日はお忙しいところご来場いただいたみなさま、忙しい中作品を提出してくれた多くの参加者の皆さん。この場をお借りして御礼申し上げます。

詳しくはコンペ専用FBへ http://www.facebook.com/?ref=tn_tnmn#!/Jiatesukucompe

2013年3月19日火曜日

未来の君たちへ!

今日は小学校の卒業式です。私も保護者会の役員なので朝から祝辞を確認しスーツを着て学校へ。想えば長いようであっという間でしたね~、実は次男が今年の卒業生。各人が個性的なことは良いことですが、その反面、担任の先生を二倍も三倍もてこずらせるのはいかがなもの?
でも今日の彼らは立派でした。 写真は式終了後のサプライズ!

通常ならそのまま教室へ...のはずが、担任の先生を音楽室に呼んで、感謝の歌と花束、一人一人が「ありがとう」の言葉を、顔をくしゃくしゃにしながら精一杯話すのを見て私も胸が熱くなりました。

教室に戻ると、担任から 最後の 「贈る言葉」

だれにでも同じ経験があると思うけど、父兄の見守る中でじっと先生のお話に聞き入る子供たち。

春の暖かな日差しのなかで、ほんとうに忘れられない式になりました。

最後は父兄や先生たちの拍手の中を玄関へ。もう今日で小学校はおしまい。来月からは中学に入りまた「ぴかぴかの1年生」。全員の飛躍を心よりお祈りしています。

お父さん、お母さんも今日までほんとうにごくろうさま!(笑)しかし小学校はほんの第一章、これからお互いにたいへんですよね~(汗..笑..汗..)

なにより、子供たちと毎日の真剣勝負を通じて今日の日を迎えることができたのは担任の先生のお陰、心より御礼申し上げます。

緊張から開放され、家に戻ると、猫ソファーの中に白黒の物体が...
春の暖かな日差しを浴びてなんとも幸せそうに丸まっておりました。(笑)

おいおい!なんともま~(笑)

今日は一日あたたかで穏やかな日でしたが、設計した家たちはどうだったのだろう?
みなさんそれぞれが穏やかに幸せであることを心よりお祈りいたします。

お母さ~ん! 今日はお父さんビール飲んでいい?

2013年3月11日月曜日

内覧会のお礼 そして お引き渡し

悪天候にもかかわらず、内覧会にはほんとうにたくさんの方にご来場いただきまして誠にありがとうございます。みなさんブログをよく読んでいただいているようで質問も的確!私もとても良い刺激をいただきました。

壁にもアルダー材が貼られた「西野の家Ⅱ」のLDK。アイランド型のキッチンは一枚天板に流しとガス台を併設するタイプ。レンジフードはハット型の同時給気排気タイプなのでストーブの炎も安心。

ペレットストーブの炎が大人気でした。

冬場の太陽高度に合わせた窓は室内を明るく暖かくします。日が射すと暖房は要りません。

札幌版次世代住宅基準認定住宅であることを示すエンブレム。ステンレス製でデザインもマル!

正しく計画し断熱することができれば室内は過乾燥にはなりません。室内の湿度は冬場でも40%以上が健康的な室内環境の目安です。暖房依存型の設計思想による建物では30%はおろか20%の室内なんていうものもまだまだ多いことがとても残念です。冬場に加湿器なんて必要ないんです。

子供室のロフトは注目度が高かったです。外部から見ると、ちょうど艦橋部分。みなさんほぼ全員登っていただきました。




子供室からLDKを見たところ。床はスノコ床で下階が隙間から見える。「えっ怖い~!」なんていう人もいましたが、「まあ~隙間には絶対吸い込まれませんから!(笑)」

理科実験流しによるオーダー洗面台。

シースルータイプのユニットバスはなかなかに良い感じでした。

旭川から匠工芸の二代目が登場。今回は丸テーブル。家族で囲む感じがいいな!ということで採用になりました。脚は傘のように開く形状のユニークなもの。


ヤコブセンランプとの愛称もなかなか良い感じ。本当は外部にもたくさん木を使いたかったクライアントさんのために室内はふんだんに木を用いたインテリアとしました。

おなじみ大きな室内土間。夏のキャンプの準備に大活躍しそうです。
約2.6m跳ね出した二階の軒下は車が一台停められます。雪が解けた後の外構工事が今からとても楽しみです。

内覧会に来ていただいた多くの市民のみなさま、新聞、雑誌社のみなさま、忙しいのに駆けつけてくれた若手建築家の皆さん、当日は悪天候の中ほんとうにありがとうございます。皆さんからいただいた たくさんの応援の言葉、暖かくも厳しい指摘の数々は今後の大きな励みになることでしょう。そして今日の日を迎えることが出来たのも「チーム西野Ⅱ」全員のお陰、ごくろうさまです。また次の現場でも一緒に仕事ができたらこんなに嬉しい事はありません。最後に悪天候が続き、連日の雪の中、毎日現場の廻りの除雪をお手伝いいただき、この貴重な経験の場を与えていただいた建て主さまにチーム一同を代表し心より御礼申し上げます。
                       チーム西野Ⅱプロジェクトマネージャー 山本亜耕

今日はR.ルプーのシューマンなんていかがでしょう?