会の設立を宣言し挨拶に立つ武部会長。
今日は、一社)北海道ビルダーズ協会(旧:北方型ECO推進協議会)の設立記念祝賀会に出席しました。1988年から始まった住宅の地域ブランドである「北方型住宅」は性能と基準の担保のみならず、専門技術者(BIS)による設計、専用クラウドによる家歴保存、高齢化社会を睨んだバリアフリーや街並み景観に配慮する意匠等々、時流の風に答えながら30年以上に渡り改良が続けられてきました。もちろんその原動力となったのは、冬の過酷な気候を受け入れ笑顔で暮らす。という共通の課題に対して、産官学が協力したことです。そうした自らの立場にこだわらない相互互助の文化は、「北方型住宅」の他にもたくさんの成果を生み出しています。いくつか紹介しますと、北海道において家を作るということは断熱する。ということと同じ意味です。建築の専門知識に乏しい一般の住まい手でも断熱の必要性を疑う人は稀です。このことはまた、作り手にもいえます。北海道の大工やそれ以外の専門職種で断熱やそれに関連する施工に疑問を持つ人は少数です。むしろ断熱すること、それに関わる施工の知識や技量の高さがよき作り手の要件とされます。さらにはそうしたものづくりに関わる資材の安さ。わずか4%市場といわれる北海道ですが断熱サッシや断熱材等々は全国一安価です。建築と断熱は表裏一体ですから、建築の許可を審査する行政や民間の機関も断熱性と防火性の両立に対してとても理解があります。少々話がそれましたが、当会はこうした地域の蓄積を生かしながら従来の「北方型住宅」という枠組みを越えて地域の作り手が活躍することを目指しています。もちろんビルダーズという言葉からはまず工務店が浮かびますが地域の設計事務所も現在20社加盟していて、私もそこで技術委員を務めています。一時期の技術偏重を見直して建築全体の質を上げるためにこそ技術を位置づけるという姿勢からです。
話は変わりますが、会としては既に5月25日に国に今期のグリーン化事業の提案を終え補助金の採択を待っている状態です。 またこれに加え、ZEH、認定低炭素住宅、性能向上リフォーム等、国の目指す住宅施策メニューも出揃った感があります。当事務所でも今年は2軒のグリーン化補助金対象住宅を着工する予定ですので今から実績報告が楽しみでもあります。
一社)全国工務店協会(JBN)青木会長による来賓挨拶や
会員の増強や会の発展に寄与した方の表彰。
30年以上前から産学連携の活動として「新住協」を率い、北方型住宅の開発にも大きな功績を残した鎌田先生によるスピーチ。相変わらずの名調子、鎌田節は会場の爆笑を誘っていました。
今日は、本当に小さな私たちなんですけど、これからもヨロシク!って意味でグリンデイ(笑)