2018年1月18日木曜日

南幌まちなかの家 配筋検査

本日は配筋検査。地下水位が高いので基礎下に防湿ビニールを連続させ。その上に基礎を作ります。

工事看板
 
 

雪除けの上屋の中には冬用の設備を格納します。

今日の検査員は江別市から。縦筋と横筋の間隔は20cm。通常は30cm以内ですが、長期優良住宅なので鉄筋量を増し、上端筋と下端筋はD-13×2本として設計しました。

上屋の中は明るく作業が楽ですが、コンクリートの採暖養生のために石油ストーブを4台使います。

無事に検査は合格。サインをするF所長です。

2018年1月16日火曜日

発寒の家Ⅱ 外張り断熱工事

外壁に断熱サッシを取り付け、枠廻りの気密処理が完了すると、いよいよ外張り断熱の工程に入ります。使用する断熱材はフェノールフォーム。一般にはネオマフォームの商品名で知られる高性能なボード状断熱材です。北海道で広く使われるようになったのは2002年頃から。一般的なグラスウールの倍の断熱性能があるので、壁の厚みを抑えて性能を出さねばならぬ場合に重宝されています。2002年当時は50mm厚が最高でしたが、現在では100mmをよく使います。もちろんこの「発寒の家Ⅱ」も300mm断熱(GW換算で)として設計しましたから、壁内にはグラスウールを105mm、そして柱の外にはこのフェノールフォーム100mmを張って同等の性能を狙います。 
 
この外張り断熱工法は、北海道で一般的な充填断熱工法とは異なり、昭和50年代から続くもう一つの断熱工法の潮流です。古くは故長谷川寿夫先生を中心とした北方圏住宅研究会や外張り工法を推進する工務店のグループ、一社)北海道建築技術協会も専門の研究会を設けてその研究が進められました。
一社)北海道建築技術協会 外断熱建築研究会 http://hobea.or.jp/sotodan/
 
当時と最も異なるのは、外張り断熱材の性能向上ばかりではなく、上の写真に見えるビニールによる気密&防湿層の連続性。またそれを容易にする柱外の耐力面材(構造用合板等)の普及です。高い気密性を出すことが容易になることで外張り断熱自体の完成度は非常に高くなりましたし、室内側から1:構造ライン、2:気密&防湿ライン、3:断熱ライン、4:通気仕上ライン、この4つを平行に一筆書きすることで様々な建物の断面形状に簡単に対応することも出来ます。設計者にとって建物の部位により気密シートの位置や基本となる断熱構造がいちいち変わらないのも非常に楽で安心感があります。「発寒の家Ⅱ」でも気密&防湿ラインは屋根も壁も耐力面材の外。明解です。

外張り断熱を推進する工務店グループ「ソトダン21」の会員であるアクト工房さんのディテールはよく考えられたもの。あえて窓の外枠と断熱材の間に10mmの隙間を開けそこをウレタンの充填スペースとしています。

こちらは隙間にウレタンを充填したところ。最終的に丁寧にカットして納めて行きます。

専用のブチルテープにより断熱材の継ぎ目をテーピングしています。

こちらは仮止め用の釘。長さは120mmとかなり長い。最終的には専用の長さ165mmにも及ぶ断熱パネルビスを用いて固定します。
 
今日はNatalie Imbrugliaなんていかが

2018年1月13日土曜日

南幌まちなかの家 根堀工事

本日、朝からかかって15:00過ぎには「南幌まちなかの家」根掘り完了!すぐさま砕石を敷き転圧後、ブルーシートで養生を行いました。
来週、16日(火)には防雪上屋を掛ける予定ですが、それまでの天候が心配です。

 
 
 
本日の外気温は-6℃。一日中、真冬日でした。
 
 
こちらは根掘り底のシート養生の様子。

杭頭処理した丸太の頭を使ってシート押さえとしました。

3時を過ぎるとどんどん夕闇が迫ります。
 
太陽はほとんど水平にまで傾き、長い影ができます。写真は電気用のCD管の地中埋設部分。断熱欠損してしまうので、建物の外壁で受電するのを避けます。

やっとアシスト&山本組の現場にも仮設トイレが設置されました。

仮設電柱と看板のセットで完了!週明けから配筋開始です。

こちらは敷地前面に広がる中央公園に沈んでゆく夕日。


南幌の現場は晴れてたんですが、高速道路上は不穏な景色が・・・大雪だいじょうぶかなあ~
 
今日は天気がよくなることを願ってMISIAなんていかが
 


発寒の家 現場再開

今週から再開した、「発寒の家Ⅱ」の現場。断熱サッシが入り、付加断熱の厚みで外壁がサッシより外側に出ますから、額縁を取り付けています。

付加断熱はフェノールフォームの100mm。性能の高いボード状断熱材を用いて、普段多いGW仕様の300mm断熱より約9cm壁を薄く作りながら性能は同等とします。北海道はどちらかと言えば安価なグラスウールの充填断熱が主流ですが、こうしたスマートな外張り断熱の現場も私は大好きです。(笑)

外張り断熱材の熱抵抗が躯体に充填されるGWの約二倍と充分高いので気密を受け持つビニールは柱外の耐力面材の外側に貼ってしまってかまいません。もちろん下地のあるところに貼るのですから作業もより簡単で合理的です。

こちらは外張りされた屋根のGWを下から眺めているところ。屋根は充分な厚みが取り易いので通常通り全てグラスウールによる外張り断熱となります。
 
 

2018年1月1日月曜日

2018新年明けましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

2017年12月28日木曜日

2017年 御礼

 
2017年は例年にも増して、たくさんのお仕事をいただいた年になりました。
 
その中で全ての住宅を300mm断熱としてご指名いただき、こと私の事務所に限って言えば、最近は特別な住いという感覚はほとんどなくなりました。協力各社のみなさんのおかげで難しかったローコスト化の研究も進み、家づくり中心世帯と呼ばれる30~40代の方々の所得で充分実現可能な仕様もほぼ見えてきました。想えば来年2018年で「300mm断熱プロジェクト」も10周年を迎えます。既に25棟目と26棟目が着工し、来年は記念すべき30棟目が着工予定です。今までプロジェクトに積極的に参加してくれた多くの工務店のみなさん、協力各社の皆さん、そしてご指名をいただいたクライアントのみなさまに心より感謝申し上げます。来年は、「新琴似の家」、「釧路の家」、「旭川の家」を一緒に作りましょう!(笑)
 
オーストリアへ赴き環境先進国のリアルを体験した年でもありました。先進国の地方の共通の悩みとして少子化や人口流失、高齢化は日本と同じ、その中でいかにして地域を守りそれに資する建築を考えるのか?という姿勢に深く共感した一年でした。
 
北海道と南幌町さまからご相談をいただき、私の所属するJIA(公社/日本建築家協会)北海道支部の仲間たちと南幌町のまちづくりのお手伝いをする機会をいただいた年でした。長らく、疎遠と言われていた地域工務店と建築家の協働によるモデルタウンが来年の5月には完成します。その節にはぜひ足をお運び下さい。
 
みどり野きた住いるヴィレッジHP http://www.kita-smile.jp/kitasmilevillage
 
困難な断熱リフォームに取り組んだ一年でした。もの凄く勉強になるとともに、竣工初期の性能確保と確実な施工の大切さをあらためて思い知った年でした。貴重な学びの機会をいただいたクライアントさまには心より御礼を申し上げます。ぜひ十勝の冬を楽しんでください。
 
今年一年、ほんとうにありがとうございます。また来期もどうぞよろしくお願いいたします。
 
山本設計は12/30(土)~1/8(月)まで冬季休暇とさせていただきます。
それではみなさまよいお年を!
 
今年の締めはバッハの管弦楽組曲第三番なんていかが
 

2017年12月27日水曜日

野幌の家 お引渡し

昨日は「野幌の家」のお引渡しが無事完了。年末がどんどん近付き、一時は間に合わないのでは?との不安もよぎりましたが、なんとか完成にまでこぎ着けることができました。この場をお借りしまして、ぎりぎりまで現場で頑張ったみなさまと貴重な仕事の機会を与えていただきましたクライアントさまに心より御礼申し上げます。今年から冬を楽しんでください。(笑)

やっと写真が撮れたのがお引渡し前日。外はもの凄い冬の嵐、爆弾低気圧が北海道を直撃し全道各地は大雪と吹雪で大荒れ。しかし建物の中は平和そのもの、外の光景が嘘みたいでした。
                               
外は猛吹雪で-8℃。風の強い地域で知られる野幌は特に雪が水平に降る感じです。

窓の外はたいへんな寒さなのに室内はいたって平和。内外の温度差は約30℃もあります。


強烈な西風から建物を守る袖壁の間に開けられた大開口。普段は穏やかな雰囲気の住宅街ですが、吹雪くと窓の外は別世界です。
                                
札幌に帰る高速道路の上では、降雪マーカーが点灯し50km制限。無事に帰りつけて今ブログを書いています。
 
今日は星野源なんていかが


2017年12月23日土曜日

野幌の家 床の再塗装

美しく唐松の外装が貼り上がった「野幌の家」しかし室内では問題が発生。
 
カバ材の床が上手く仕上がらない。上の写真はその様子。部分的に逆目が多く、そこにオイルが入らないからけば立ってしまっている様子。遠目から見ると床がホコリだらけで誠に冴えない印象。トホホ・・・ 
こちらがその拡大写真。白く見えるのはフローリングの逆目。板それぞれでオイルの染み込み具合が異なりムラも目立って誠に残念。そこで協議の結果、床を全てサンドペーパーで研ぎ直し、再度オイルで塗装しようということになりました。
 
          
床をきれいにサンドペーパーで研ぎ直し、松田所長自ら床を塗装していただきました。その結果が下の写真。白い逆目の下に隠れていたのはなんとも美しい杢目の数々・・・しばし見とれてしまいました。                                
一枚一枚に深い表情があってその光り方が気持ちいい。

こちらは拡大したところですが、無垢のフロアでしか出せない表情に萌えます。やっぱり木の床っていいですよね(笑)
 



2017年12月20日水曜日

南幌町「みどり野きた住まいるビレッジ」

続々と、着工が続く南幌「みどり野きた住いるビレッジ」。今年は残念ながら雪の便りが早く、現場の雪養生が欠かせない。本日も終日ほぼ真冬日、現在の気温は-5℃・・コンクリートには当然ながら耐寒剤が必用になり、打設後の温度養生もデリケートなシーズンに突入した。
 
「みどり野きた住まいるビレッジ」とは?http://www.kita-smile.jp/kitasmilevillage
 
もちろん過酷なシーズンに対する各社なりの工夫や施工ノウハウが一度に見られると言う点も見逃せない魅力。こりゃあ~貴重だ(笑)
写真は武部建設&櫻井百子組さんの現場だが、ヒーターですっぽり囲われたテント内に温風を送りコンクリートが冷えないように採暖養生をしていた。っと・・言うことは6~8時間ごとに灯油を注ぎ足しに来なくてはいけない。なーるほど・・さすが地元の利を生かした作戦と見た。担当所長の細やかな気遣いが伝わってくる。
 
 
確かに外気温は零下でも基礎を作り終えて年を越すのと本格的な降雪期に膨大な除雪をしながら一緒に基礎を作るのではその大変さたるや・・全く違う。僅か1ヶ月弱の基礎工事とはいえ、その貯金を今年中に確かなものとするか、不確定なまま雪の少なさを祈るしかできないのとでは、精神的な差も大きいだろう。恐らくそう考えて積極的に攻めに出たのか?などと考えながら現場を歩く。

仮設トイレも周囲にパーテイションを立て通りから見えにくいように気を使うと同時に、協力各社が乗り込む前にトイレ使用のルールを掲示する。工事中でも多くの見学者を受け入れてきた同社ならではの意識の高さが感じられる。確かに現場内の整理整頓は安全確保の観点からヘルメット着用等と同様、よく見られるが意外にもトイレは見落とされがちである。私たちの現場も見習いたいと思う。 
こういうところが、その現場の品質を作るんですよね~。

さりげないことだが通りからトイレの内部が見えにくいように、また最近は女性の職人さんも多いことからこうした仮設の衛生設備も一層の改善と管理者の意識改革が求められてゆくだろう。武部さん、櫻井さんありがとうございます。私たちも負けないように頑張ります。
 
本日はまだ未着工の2組に向けたエールを込めてスターウオーズからなんていかが(笑)
 
 

2017年12月19日火曜日

帯広の家 気密測定2回目

昨日は6:00に札幌を出発し、森先生と帯広へ、最近は夜が長い。高速を少し走るとようやく夜が明けてきた。
 
目的は「帯広の家」の気密測定の2回目。はたしてどの程度改善したのだろうか、現場は苦労の連続だった様子だが、うまく気密が出ていれば嬉しい。以前の投稿でも書いたように最初の気密測定では、まったく測定が出来なかった。あまりに家中に隙間が多すぎて室内から空気をどれ程吸い出そうとも、全く差圧を得る事が出来ない。そんな状況だった。30年前の家とはいえ壁や屋根に立派な断熱材をそれも当時まだ珍しい外張り工法で作られた「帯広の家」。しかし気密の低さは断熱建物にとっては致命的で、住い手が寒さに耐えかねて窓は3重にし、風除室にサンルームまで取り付けたが根本的な解決とはならなかった。
 
処方箋はずばり気密を出すこと。気密さえ出れば30年間封印されてきた断熱材本来の能力を引き出すことができる。付加断熱を加えて断熱性を最近の水準に近づけることもできるだろう。もちろん計画換気だって安定的に出来るようになるから1階の熱を上階に運ぶこともできるようになるだろう。
 
しかし経験上、気密を考慮することなく作られた建物を後から気密化することくらい難しいことはない。それも今回のように住い手の家財道具を全て中に残したまま、室内から外壁廻りを全くいじることなく全て外部から気密と付加断熱を行うとあってはなおさらだ。もっとも屋根だけは仕方がないので部分的に天井を開口し人を天井裏に上げて吹き付けウレタンにより断熱と気密を同時に行う工法とした。
 
朝方の十勝地方は真っ青に晴れ上がり、放射冷却現象できんきんに冷え込んでいた。車の外は-17℃。空には雲ひとつない。日向は太陽の輻射熱で暖かいのに日陰はぞくぞくするほど寒い。おなじみの晴れた内陸部の冬の日だった。
 
真っ青に晴れ上がった空の下、森の樹氷が先ほどまでの厳しい冷え込みを物語っている。
 
現場に到着し測定を始めたが、なかなか大変だった。相変わらず隙間が大きすぎる。あれほど丁寧に気密を出そうと苦労したにもかかわらずなぜ?しばらく排気機を回しながら漏気部分を探すと、答えは意外に簡単に見つかった。天井裏の24h換気のファンとパッシブ換気の排気口、100φ×2と125φ×2がテーピングできていなかったのだ。
 
早速、テーピングを行い気密化したのが上の写真。その後の気密検査で概ねC値2.6cm2/㎡を
達成し一安心となった。
 
森先生のサーモで見ると壁内の熱橋の様子がよく分る。
 
こちらは床下のピットに防湿シートと断熱材を敷き詰め、熱源を設置したところ。元々床下に外気を給気する設計だったのでそれをそのまま利用して床下換気暖房とした。排気はパイプファンと湿度感応によるデマンド型排気口として、夏場と冬場を使い分ける。昼間でも屋外は零下。写真は-2℃の外気が進入するところをサーモカメラで撮影する森先生。
 
今日はショパンなんていかが