2009年10月14日水曜日

西岡の家 ディテール

西岡の家も、あと少し。各部のディテールを決めてゆきます。今回は階段や床、枠等々を、得意のタモ(アッシュ)ではなくニレ(エルム)で作ります。写真はスケルトン階段の細部(ディテール)です。段板を支える力桁やコマの寸法や大きさに気を使います。部材をごつくすると強度は出ても、空間に威圧感のようなものが出て、軽やかな感じになりません。逆に華奢すぎると揺れたり不安感をイメージさせてしまいます。さりげなく、さりげなく...(笑)



吹抜けに、直接掛かる階段です。


外部から出てくる排気口のフードも今回は丸型のタイプ。壁に結露水が液ダレしないぎざぎざが分かるでしょうか?

壁の押し縁を付けた状態です。 ぐっと立体的に見えるようになります。


この縦ストライプ貼りは気に入っているので、すこし流行らそうかな?と思っています。




窓を壁より引っ込めて納めます。理由は、開口部は長期的に見ると弱点になりやすいからです。樹脂の窓と木製のもの両方を使っていますが、どちらも壁より内側に引っ込めて納めています。付帯的な効果として、窓の外枠が目立ちづらくなりよりすっきり納められます。

下部は水切を両端部を立ち上げて水が無理なく切れるようにしています。

全体を見るとこんな感じです。窓が壁よりも少しだけ引っ込んでいるのが分かります。

2009年10月10日土曜日

西岡の家 外壁工事



外壁は、トドマツの貫板18mm縦貼、もちろん板の表面はざらざらの挽きたてに外部用ステインを塗ってます。写真を見て「おっ!」と思った人はさすが(笑)。通常は無塗装の板を貼ってから、最後に塗装屋さんが塗装を行ないますが、私の現場ではあらかじめ塗装した材料を貼り、最後の仕上げを塗装屋さんにお願いしています。理由は木の裏に水が廻っても塗料があれば木は断然長持ちするからです。反面塗装を最後にすると、見えるところしか塗れないことになります。表面をノコで挽いた状態のざらざらで仕上げるのも、このけば立った状態が一番水をはじきますし、かんなを掛けたつるつるの木より2割も多く塗料を吸うからです。当然塗料の量が多い方が木材の耐久性は上がりますし色抜けも抑えられるというわけです。木はとかく腐る、狂う、割れる、燃える、等のネガティブな特性ばかりが取り上げられますが、使い方を間違えなければ、CO2を固定し、最も安価に耐久力を維持できる材料です。素人が塗っても、仕上がりがおかしくないようにカラーコーディネートしておけば、メンテも楽ですしなにより安価。ガルバリュウムもそろそろ飽きてきましたし、もっと見直されてもいい材料だと思うのですが。







デザイン上、大切なのは、各部の寸法(スケール)をバランスよく作ること、弱々しすぎても、ごつすぎてもいけません。今回の庇はすこしだけ根本が厚過ぎました。もっとこうスマートにシュッと作らないといけません。破風の板金の凹凸も少し気になります。「そんなこと建築家しか気にしない。」なんて言われますけど、見た目に丁度良いバランスは大切なのです。




吹抜けの窓から真正面に見えるプラタナスもずいぶん色づいてきました。駆け足で秋が通り過ぎてゆきます。

2009年10月5日月曜日

西岡の家 公開気密測定

昨日は、西岡の家の公開気密測定でした。家全体の隙間を測定し気密工事がどの程度成功しているかを判別します。この数字が十分低ければ、計画換気も計算通りに行きますし、室内の湿気が壁内に逃げてゆく冬型の結露も抑えられます。
ちなみに元の西岡の家ではこの隙間面積が概ね新聞紙一枚くらいでした。その結果、壁の中に湿気が逃げて柱が腐り非常に危険な状態になっていました。
新築以上を目指す「西岡の家」、検査を担当するのは、弊社の「建築物理」をお願いしているDr.T氏。あだ名じゃなくてほんとうに北海道を代表する工学博士です。残念ながら現在もほとんどの建築家が断熱や気密といった温熱性能の分野は、自らの経験に頼ったり、旧公庫の仕様規定の範囲で設計しているのが実状です。もちろん北海道の経済状況の中、厳しいのは設計費も一緒ですが、ぜひこのブログをお読みの方は相談してみることをお勧めします。かくいう私も目からウロコが落ちた一人。合理的で安全な設計が分かってきっと自信がつきますよ。(笑)


さ~てお楽しみの結果は??
家全体で25cm2、3回計りましたので、間違いないと思います。(笑)
ということは家全体で、5cm角の隙間。新聞紙1枚から名刺半分の面積になりました。
一般的なC値に直すと:25÷121=0.2cm2/㎡
新築の一般的な基準が2cm2/㎡以下ですから、10倍くらい良い結果となりました。
もちろん、一番安心したのは、棟梁と工務店の社長さん。
おもわず 「ホッ」が出てました。

2009年10月3日土曜日

銭函の家 断熱工事開始

秋晴れの中、工事は進む。

大工さんには、ほんとうに頭が下がります。

私の苦労なんて、彼らの技に比べたら小さなものです。
なんだかんだ言いながら
不完全な二次元の図面から、完全な三次元(本物)を作っちゃうんだからね~。
ブログを読んでくれている人たちにこの気持が伝わるだろうか?きっと伝わると思う。(笑)

クライアントと小さな図面の中で作り上げた建築が、日々形になる喜び!
何度経験しても飽きることのない最高のものづくり。
本日の3階からの眺め。北側に広がるこのパノラマをどうやって取り込むのか?床の高さ?窓の高さ?けっこう悩ましかったりして。(笑)

屋根の上で、寝転んで空を見るのも悪くありません。まあちょっと高すぎるけれど(笑)


南側に水平に伸びるパノラマウインドウは向いの田園の緑を切り取る仕掛けです。

一番いいところを、室内に取り込んで不必要な視線や風景を隠す位置に窓を設けます。

2009年10月2日金曜日

銭函の家 上棟

銭函の家が上棟(屋根を葺いた状態)しました。骨組みを下から見上げたのがこれ。外周部の柱は105×210で筋交いやブレースがガラスの向こうに見えないように、ロの字の筋交いフレーム(緑)をはめ込んでいます。仕口は全て金物工法でこちらの現場は、棟梁が自ら梁や柱を加工することはありません。材木業者が材料と共に接合部も加工するいわゆるプレカット工法です。コンピューター仕掛けのNCルーターで加工しますから、絶対精度は格段に高い反面、全て工場任せなので現場の融通はほとんど効きません。まあ一長一短、新築ならばそこそこいけますが西岡の家のようなリフォームの場合は棟梁自ら材の切込みを行い、きめ細かい現場合わせを行ないます。

屋根は少し変わっていて、今回は勾配0のシート防水です。敷地が道路よりも低いのに雨水と下水を分けて放流しなければならない、いわゆる分流地区、屋根の雨水を樋で集めても、ポンプUPしなければ雨水側溝に流せない土地の条件、さりとて落雪型の屋根では落雪の軌道計算でほとんど隣地に雪が飛んで、計算上アウト。そんな時に尊敬する先輩から教えられたのがこれ。やっぱもつべきものは先輩ですよね。

緑色に見えるのは、なんとアラミド繊維、ご存知防弾チョッキにも用いられる強靭な素材です。それを四隅に張ってロの字のフレームを組むとこれがいわゆる筋交いの代わりになります。北海道の構造屋さんが開発し現在売り出し中。テーマは地場産建築なので材料以外にもたくさんのノウハウコラボで作ります。

3階から見える海の景色。吸い込まれそうですね~。


ほとんどオープンな間取りのために独立柱が何箇所か出てきます。木柱だと150角にもなる断面が鉄パイプならば6cmの直径(60φ)の断面でOKです。今回は柱を華奢に見せるために見えてくる柱は基本的に60φで統一しました。

2009年9月29日火曜日

現場見学会のご案内


今最も注目されるキーワード”再生”再利用”。
建築で言えば”リフォーム”ですよね。

西岡の家は築32年の住宅を新築同様に再生するプロジェクトとして現在工事が進行中です。そんな中、中間現場説明会を企画いたしました。北海道の最先端のリフォーム事情にふれていただくとともに当日は設計者による説明会や性能向上をリアルに体験できる公開の気密測定試験を予定しています。また、補助内容等の説明も予定しておりますので、リフォームをお考えの方はぜひお越し下さい。

2009年9月28日月曜日

建築家展を終えて

旭川の建築家展は、よい経験になりました。この場をお借りして御礼申し上げます。
ASJスタッフのみなさん、お手伝いで札幌より駆けつけていただいた㈱藤井工務店さま、なにより当日会場設営をしていただいた㈱橋本川島コーポレーションの担当者のみなさま、真剣に家づくりの夢や希望を語っていただいた来場者のみなさま、ほんとうにありがとうございました。みなさまの期待にそえますよう、心より努力いたしますのでよろしくお願いいたします。

2009年9月24日木曜日

建築家展に参加します。

今週末は、旭川で開かれる建築家展に参加します。 いま、建築家との協働は従来の家づくりに新風を吹き込んでいます。 またそれはユーザーにとって今までの窮屈な家づくりから脱出する 新たな選択肢となるかもしれません。
札幌会場:モエレ沼(ガラスのピラミッド)



「住いの相談」と称し、各メーカーの営業マンが行なう自社の商品 説明とは異なり、当日会場には道内を中心に活躍中の複数の建築家 が近作を携えて集合し、訪れるユーザーと直接応対します。 本人達とダイレクトに接することにより、ユーザーのもつ様々な疑問 が明らかになるとともにいままで、広告媒体中心のぼやけた情報がよ り鮮明になることでしょう。 最近一番嬉しかったのは、「お話ししてみて今自分のすべきことが 分かった(笑)」という感想でした。その方は今までメーカーの ショールームを見学に行っていたとのこと、しかし中味は自社の商品 説明中心、さらに後に続くいわゆる追っかけ営業にげんなり。 「そんな時に第三者としてのアドバイスはすごく新鮮に響きました。」 とのこと。また複数の建築家の意見を聞くことが出来るのも面白く、 純度の高い情報収集につながりました。とのことでした。

帯広駅前会場の様子


マイホームをお考えの際は有益な機会となると存じますのでぜひ週末 のご予定に加えてみてはいかがでしょう。

日時:9/26(土).27(日)11:00~17:00 場所:旭川デザインギャラリー    旭川市宮下通り11丁目倉囲夢 内  詳しくは http://www.asj-net.com/event/data.php?eventid=99-12

2009年9月22日火曜日

銭函の家 建て方開始

本日はお日柄もよい中、銭函の家の建て方(タテカタ:文字通り土台を敷き柱を立て始める事)開始です。午後からすこしだけ雨にあたりましたが、概ね晴天の中での作業です。大工さん4名で3階分の材料を建ち上げます。そう実は銭函の家は3階建て、最上階からは石狩湾を眺めます。





3階建ての場合は構造計算という特別な設計を行なわなくてはいけません。結果柱や梁は大きく接合はごつくなります。さらに法律の基準+25%の地震力に耐えるようにしなくてはいけないので各部の納まりがほんとうにたいへん。一番の手柄は私よりも構造屋さんでしょうか?
中央が梁成:40cmのLVL梁、支える柱は、3階建てなので一回り強度の高いカラマツ集成材です。


足場の最上階に上ると全体の様子がよく分かります。組みあがっているのはカーポートのところかな?


クライアントがオープン好きなので2階にはあまり柱がありません。そのままではねじれが大きすぎて計算上安全側に成り立たないので、柱を大きくして対応します。

一足先に3階から見える景色をお見せしますね~。




2009年9月21日月曜日

ドイツのEco


今日は数年前に行ったドイツのお話し。
今後、先進国である以上避けて通れないのが、「環境」というキーワード。残念ながら日本は個々の環境技術は世界一なのに、社会全体の目線で見ると世界に大きく水をあけられている状況です。日本と比べて最も大きな違いを感じたのは、「環境」といったときに日本ではすぐに経済や社会保障や雇用制度等と同列に論じられるのに対して、ドイツは「環境的」な「経済、社会保障、雇用etc....」という表現であらゆる物事の最初にまず「環境」を付けてそれぞれを捉える点でした。したがってよく耳にするような「環境か経済か?」といった図式の議論が非常に少なくて、あえて言うならば大切だと思われる全てのことは環境的な視点を持たねばならないと、既に国民全体が意識を切り替えているように感じました。丁度それまでの「コスト」のようにそれぞれ分野が違っても、行なう以上は掛かるものといった感じでしょうか。しかし「環境」と「コスト」と言った時にまだ日本では「理想」と「現実」のような響きを感じてしまいます。しかしドイツ人の話を聞いているとむしろ反対で従来の「コスト」中心の発想に「環境」を加えることで、真の「コスト」が分かるというのです。ムムッ??その心は???
たとえば電気は私たちの生活に欠かせないものです。これは100年後も200年後もおそらく変わらないでしょう。ならばこうしたエネルギーを石炭や石油、ウランといった外国の資源に依存しないで暮らせる社会にさっさと切り替えた方がコスト的に得じゃないの?ふんふん。そんな大事業を先進国に先駆けて実践しノウハウを確立したならば、そのノウハウには一体いくらの価値が付くと思う?なーるほど。
なんとシンプルで当然のお考え。日本ってやっぱりいろんな、中くらいの問題の陰に大きな問題を見逃しているような気がするのは私だけでしょうか?最近よく「山本さんは環境系だから~」なんて言われます。反面それは「デザイン系ではないよね~」と言われているようにも感じます。やっぱり「環境」と「デザイン」を同列に論じて比較するところから議論が始まるようです。でも両者を比較して「どっちが大切?」なんて考えること自体、なんだか時代遅れだと思いませんか?環境とデザインは比べるものじゃなくて両立させるものだと思うのですが。(笑)

古い建物の屋根架け替え工事。外断熱は当たり前、しかしこの厚さは尋常ではない。ドイツでは現在エネルギーパスという制度が普及している。簡単に説明すると建築を含む全ての製品にエネルギー消費量の表示を義務付けるというもの。不動産の場合は、古い建物でもこの数字が高ければ市場価値が高く、税金が安くなる等の優遇政策のメニューも充実している。「省燃費=高い環境性」という新たな価値観を国が示し、どうすれば古い建物でも壊さずに価値の持続や再生が可能か?という問題に一つの答えを出している。日本の場合、ここが圧倒的に弱く、古い建物の市場価値は限りなく0に近く、新築並みの大金を投じてそれを直したところで、税の優遇はおろか評価もしない場合が多い。結果、新築の方が安いといった、目先の工事費のみでコストを論じることになり、いつまでたってもスクラップ&ビルドの悪循環から抜けられない。このブログで紹介している「西岡の家」は同規模の住宅の僅か半分の工期で、ほぼ新築と同等の性能に再生できる。環境負荷は遥かに小さく、寿命は少なく見積もっても今後40年以上は楽に使用できる。既に32年を経過しているのだから、70年以上住まいとしてお役に立てることになる。考えて見てほしい、今私たちの身の回りに70年以上ゴミにならずに使えるものがどのくらいあるだろう?きっと日本なら建物はおろか街自体が別の世界に様変わりしてしまう年月だろう。
古い街を残すということは、工事費的には、割に合わないかもしれないが、次の世代に引き継ぐローンや金利、維持管理や最終処分のコストと捉えるとむしろ大きな可能性を秘めていることに気付いてほしい。


現場にタワークレーンが常備されることの多いドイツでは、かなりの建築部品が組み上げられたまま上空に運び上げられる。


ドイツの国会議事堂、上に見えるドームはイギリスの建築家:ノーマンフォスターの設計、自然光を議場に落とし、大幅に照明コストを減らすとともに、ドーム上部から旅行者は会議の様子を見学できる仕組み。議場見学の列に並ぶ多くの人が見える。



建物の外皮を二重、三重に覆い、主に太陽光の取得や換気計画を「隠す」(意匠的に)のでは なくむしろ建物の新たなデザイン要素として取り込む点に注目してほしい。単なる四画いシンプルモダーンではなく、呼吸する建築とでも表現できそうな、可変性の高いファサード。(建物の主な外見)


CDU:(ツェー.デー.ウー)ドイツキリスト教民主同盟、メルケル首相の所属する党の建物。屋根にまで大胆にガラスを用い、建物をすっぽり覆うかたちの提案。ここからは山本の想像だが、おそらくこの二重外皮の意味は、陳情やその他の応対が集中する与党のロビーや待合という「大面積が必要な反面暖房エネルギー的にはそこまで必要のない部屋は極力太陽光でまかないましょう。」それ以外の執務室や職員の詰め所などはしっかり建物の壁と屋根で覆いましょう。ということではないのだろうか?

2009年9月19日土曜日

西岡の家 開口部取り付け

さて本日、午後からは、西岡の家。サッシが入り庇が出来ています。中央に見える大きな窓の両脇に見える窓は、工務店さんから在庫のものを良心価格で出していただきました。この世に流通というものがある限り、在庫というものが発生しますが、そうしたものに目を向ける動きが最近ずいぶん注目されるようになりました。不ぞろい野菜なんかも、以前は廃棄前提のいわゆる不良在庫、しかし美味しく食べられるのになぜ不良?...なの??という、たいへんまともな意見が最近多くて嬉しいです。このサッシも寸法の誤りで結局一度も使われることなくお蔵入り。でもそんな過去をもつ品だからこそ再生(リフォーム)プロジェクトにはぴったりだと思います。
中央の大きな窓の中心には向かいの公園のプラタナスの大木が見えるようにレイアウトしてあります。2階の階段を下りるときにいつも木々の緑を感じられるように。




通りからの眺めです。

庇は見事に頑丈に付いていました。棟梁にどうせなら60cmなんて言わないで1mくらい跳ねだせばよかったかも??(笑)なんて言ったら「やめましょうよ~」と顔で言われてしまいました。

親子鷹で現場を仕切るS棟梁、お父さんと同じ現場でまして自らが棟梁なんて素適でしょ?お若いのにご覧の通りのきれいな仕事。現在32歳とのことです。

管の貫通部分をしっかりウレタン充填します。
この建物は、圧力を掛けて気密測定を行ないます。今年から自分の現場は全数気密測定を標準で盛り込むことに決めました。道内の建築家の中ではまだまだ珍しいけれど、デザインと性能が両立して長く使える家を作りたいと思います。言い忘れましたが極力窓の上に庇を設けるのも、外断熱の場合は壁の仕上がりよりもサッシを引っ込めるのも、地味ですが窓を湿気から守り、建物を長持ちさせる工夫なんですよ。
それではみなさんよい週末を。


銭函の家 ピンチはチャンス

本日、朝一、スラブ(床のこと)のコンクリートを打設した銭函の家。よい事と、すこし残念なことがありました。以前紹介したとおり、最近は1階の床をコンクリートで作ることが多いのですが、本日の銭函地域は、午後より通り雨。当然現場も降られて床がプールに、床をきれいに均そうと待ち構えていた左官屋さんの仕事が一日伸びてしまいました。工程をリードして進んでいたので少し残念。反対によいことは、とりあえず左官屋さんが床を均し終わるまでは天気がもったことと、残暑の季節の大敵、直射日光と、水不足を回避できたことです。コンクリートは急激に太陽熱で乾かすと必ずクラック(細かいひび)が生じます。理想は散水しながら常時高湿度を保ちつつ20℃以上の温度で穏やかに固まるのを待ちたいものです。そんなわけで左官屋さんには申し訳ありませんが、今回は品質重視ということで...。
日曜出勤よろしくお願いいたしまーす。


うーん水鏡!じゃありません。深さ1cmのプール。
白と黒の斑点が見えます。

黒いところは表面のセメント成分が流されて細骨材(砂)が出ています。隣の白い部分は表面にセメント(トロ)が残った状態です。

こちらはプールにならなかった物置の床、船の上に乗り左官屋さんがコテで床を均してゆきます。見ていると簡単そうですが、やってみると実に繊細な作業で難しいです。

上が仕上げられている床面、下が砂が出ている状態です。そのまま乾くと当然ながら
砂っぽい室内になってしまいます。




2009年9月18日金曜日

庇 ひさし hisashi 

南側の窓の上には、夏場の日差し避けのために庇を付けることが多いです。どんどん、断熱をよくすると、燃費もたいへんよくなりますが、その分窓から入る太陽光に気をつけないと夏場がたいへん。そこで、薄手の庇をシュッと出します。先端の厚さは10cm、出は壁から60cm。しかしこれがなかなか難しく、各工務店さんによって様々なやり方があります。見ていて面白いので紹介しますね。

緑が丘の家

岩内の家


岩内の家と緑が丘の家はこのタイプ、まめに補強を入れて頑張ります。(T棟梁 作)


宮の沢の家



さらに庇全長が長い宮の沢の家は、寸切りボルトで庇がごめんなさいをしないように引っ張って補強しています。(F棟梁 作)

西岡の家では、なんとスチールプレートで跳ね出します。(S棟梁 作)
外から見ると同じようでも、棟梁のみなさんいろいろ工夫してくれています。この場をお借りして御礼申し上げます。
「いつもめんどくさくて、ごめんなさい。そしてありがとうございます。」