5/17(水)の「発寒の家Ⅲ」は水廻りの壁と天井の解体がほぼ完了したので躯体の傷み具合を確認します。防湿シートのない壁内がいかに木材にとって過酷な環境だったかがよく分かりました。お風呂場は0.75坪の初期のユニットバスが使われており土台や柱脚も全く問題なし。作り風呂は大好きですが腰下だけでもハーフユニットにする大切さを実感しました。その一方で室内干しや給湯器置き場だった脱衣所の外壁廻りの痛み方が激しく湿気を壁内に日常的に入れることの怖さを再認識しました。
こちらは居間の外壁ですがモルタル下地のバラ板は湿気でボケてボロボロでした。当時の羽柄材は乾燥が不十分なグリーン材も多かったようで、すぐ下のバラ板は何でもないことから、施工時の含水率を下げることの大切さ(乾燥材使用)をあらためて痛感します。
当時のメガネ石に比較的新しいFF式の排気トップを通して使っていました。給湯器の寿命は約10年くらいなので何度か交換するうちにこうなったのだと思います。このメガネ石はコンクリート製なので断熱はありません。壁の中で結露し周囲の木材を腐らせていたことが分かります。こうした状況を見るとあらためて設備管の外壁貫通部分に気密ガスケットが必要なことが分かります。
壁内の湿気によってモルタルの下地である12mmのバラ板が腐ってなくなっていました。