2023年5月20日土曜日

5/20 発寒の家Ⅲ

 5/20(土)の「発寒の家Ⅲ」。本日は外装の解体が終わったので・・構造体の傷みを確認しに行ってきました。その結果は・・まあ予想通りといいますか、今の工法は進化しているなあと感じた次第。さてなぜ外装を解体して構造材の傷みを確認することが大切なのかと言えば、こうした通気層(排水機能)も防湿層も持たない時代の建物は柱、梁の外気側に深刻な被害が集中し易いからです。平たく言えば壁の中で温度が最も下がり易い外装の裏側(柱の外気側)は結露に対しても、雨水等の漏水に対しても一番の弱点。注意点は・・室内からではまず分からない事。今日も一緒に点検にお付き合いください。

写真から得られる教訓は、たとえ軽微な部分断熱改修であっても、土台の下から上に45cm程度、中間胴差から上下に45cm程度はぐるりと開口して構造の傷みを点検し修理すべきということです。在来木造の傷みはこの部分に集中しやすいですから。

北側の柱(と)の(1)番。室内側からは何ら問題なく見えますが・・・

外から見ると要交換です。

窓の左側の柱が1/3くらい腐ってなくなっています。モルタルの裏が結露したか、サッシの際からの漏水か、はたまたその両方か?シージングボードと柱の間に水が溜まり柱を外側から腐らせています。

こちらは同じ場所を室内から見たところ。シージングボードこそ傷んでいますが柱は無傷のように見えます。