ご縁をいただいてはじめて、一社)日本建築学界北海道支部の研究発表会というものに出展させていただきました。いわゆる研究者や教育者、博士号取得を目指す方々が所属する会。先生方の集まりで、ある先生は材料学、こちらは環境学、そちらは構造力学に計画論とまあ~誠に緊張する雰囲気。
私の役割は企業展示というもので、そういった専門的な蓄積を用いて実際に企業活動としてどんなものづくりをしているのか?それを発表+PRしなさい。というものでした。 会場に着いて他の参加企業さんの展示を見ると、古いレンガ造やタイル仕上げの建物を保存する特種技術や発電の際に廃棄物として出るフライアッシュを用いた高強度コンクリート、高い防水性と遮熱特性を有する屋根材等々、おいおい・・・なんだか場違い感ビンビン感じるんですけど・・・という感じ。
しかしふと、横を見ると武部建設さんが古民家の断熱再生に取り組んだパネルを発見して少しだけ安心。 ホッ!私だけじゃないんだ~と思ったのも束の間・・・ 懇親会のときにマイクを握ってパネルの説明をするはめに・・・ みなさん学者さんばかりなので専門用語が飛び交いながら頷いている姿を前に、「え~っ、山本設計です!環境的な住宅に取り組んでいます。年間の暖房用灯油消費量は198Lで、暖房に頼らなくても室内は13℃以下にはなりません。太陽エネルギーで年間暖房エネルギーの3割をまかないます。そのためには日射取得のための開口部に可変的な断熱性や日射の遮蔽その他の制御機構が必要になります・・・日々、先生方にはおせわになっています~。」とやりました。 その後、いろいろな先生とお話しができてとても貴重な経験になりました。しかしやっぱり武部社長とは「私らアウェー感は拭えないよね」というところで共感。(笑)あらためて建築というものの裾野の広さと専門性の高さを実感しました。
発寒の家の概要を記したパネルNO-1
計画上の要点や日射制御のための断面構成等を紹介したパネルNO-2
竣工後の室温実測や光シュミレーション、また実際に使った建築の各要素技術に暖房負荷計算等々の紹介をしたパネルNO-3。
この場をお借りして、貴重な機会をいただいた、札幌市立大学の斉藤先生、北海道大学の森先生、貴重な実測データーをいただいた東京大学の前先生、北海道科学大学の福島先生、北海道大学名誉教授の絵内先生に心より御礼申し上げます。
今日はブラザージョンソンなんていかが!