雨にも当たらず、快調に工程を消化する「宮の森の家」写真は室内側から屋根の断熱材を写したものです。構造用の垂木間隔は約30cm。その間約26cmに厚み24cmの高性能グラスウールを充填します。以前に書いたとおり屋根の外側には約11cmのグラスウールが既に入っていますから屋根だけで35cmの断熱厚さになります。一般によく断熱施工の目安として引用される次世代省エネ基準(2013年基準)に比べると随分厚いのですが、その理由として私が値よりも体感を重視するというところがあります。大切なことは住まい手のみなさんが断熱の良さを体感できる事。そのために必要な量が適切な断熱であり、計算値を根拠にした最低限の断熱仕様とはベクトルが異なるのです。将来的に更なる高騰が予想されるエネルギーコストや反面エネルギー無しでは成り立たない私たちの暮らしを考えると、安易に断熱仕様を決めるのには抵抗があるのです。
こちら側は西側の庇の金物。かなり形状を改良してこの形に成りました。
既に外部廻りの断熱は完了し雨に向けても万全の体制。さすがU棟梁。手際の良さが光ります。
開口部の周りは防水透湿シートをしっかり壁に折り込んでテーピングします。
もはや外観はこの状態。不意の雨にも万全。現在は室内から最後に残った壁の断熱材を入れています。