床貼り工程に入った「澄川の家」この時期になると内装関連の最終的な「決め」の打ち合わせが多くなります。タイルや左官壁に壁紙が入り混じる「澄川の家」ではそれらの取り合い(異なる素材のぶつかる境の意味)の打ち合わせをしっかり行う必要があります。見本も到着して大工、左官、タイル、壁紙、各工種の職長と納まりの最終確認です。
こちらは大工の大仕事。階段掛けに集中するM棟梁の後姿。階段は大工の腕の見せ所。当事務所の設計では毎回ながら力の入る部分です。
こちらが試作された階段の段板と蹴込板。パッシブ換気の戻り空気が通過するスリットが見えます。初めての工務店とお仕事をする際は次回の現場のためとメモ代わりにこうした部分は極力試作をして作り手と設計者双方で完成形を共有する意識が大切です。
今回の床材はカバ。最近気に入って使っている樹種です。オイルで仕上げると赤味が増して美しい表情になります。室内に多用される白樺の積層合板との愛称もよくとても人気があります。
到着した匠工芸の床ガラリ。すっかりお馴染みになった旭川家具のメーカー㈱匠工芸の床ガラリ。ウオールナットやチーク、ナラ、タモ、ニレ、クルミなんかの樹種で作る美しい製品で当事務所のオリジナルデザインです。
ひとつひとつ手作りなので微妙に表情が違い同じものはありませんが、今回は白樺積層合板の枠と合わせてみました。お金が床下に落ちないようにしっかり内部にはネットも入っています。