2014年4月25日金曜日

グッチーの今日ドキッ!で放送していただきました。

実は昨日のHBC(北海道放送)の情報番組「グッチーの今日ドキッ!」で「西野里山の家」を取り上げていただきました。最近はかなりお使いの方も増えましたが国が進める「木材ポイント」の特集です。ご存知「西野里山の家」は外装、内装、キッチンに家具まで北海道産木材を使っていますのでたいへん分りやすい画(え)になったようです。

実は、同番組には過去にもお世話になっていて、2010年には「銭函の家」をエコ建築として取り上げていただきました。平日、夕方の情報番組にはめずらしく、かなり建築系にスポットを当ててくれるところが他局にはない特徴です。

 
日の光が強くなって外壁もどんどん表情が出てきました。これから家庭菜園に玄関前の外構等々...また楽しいシーズンが始まります。
 
今日はTOTOなんていかが https://www.youtube.com/watch?v=LFf4R3Qcsxc


2014年4月22日火曜日

全力全開!な今日この頃

 
ずいぶん暖かくなりましたね~。みなさまいかがお過ごしでしょう?(笑)今年は実施設計が集中します~。ありがたい限りでございます。構造屋さんも工務店さんも嬉しい悲鳴をあげながらパンク状態寸前ですが...まあ今までが暇だった分、腰を据えて頑張って行きましょう!そんな訳で昼も夜も図面を書きまくりながら毎日を過しています。写真は大屋根の雨水が斜面に落ちないように屋根の勾配を改良した案。当初は陸屋根を考えていましたが雨水処理と内覧会を見た後にいただいたリクエストをもとに勾配屋根に変更しました。

 
いろいろな可能性を検討する計画案に対してクライアントさんが絞った案をもとに実施案に進んでゆきます。概算を取ったり、その結果を見ながら減額案の検討も含めて最終的な清書ならぬ実施図に仕上げてゆきます。今年は傾斜地の計画が多く間取りもさることながら敷地内の雨水処理や隣地との土留めや敷地の一部を平坦にする造成の検討も同時に進めます。うーん誠に濃く充実した毎日です。

しかしこんな時こそ絶対に気をつけなくてはいけないのが「丁寧さを忘れないこと」なんです。長年設計屋をやっていて気がついたんですが、クライアントさんはなかなか当事者の意識にはなれません。たとえば「この図面の家が本当に建つもので、今後大きな変更は出来ないよ。」と聞かされてはじめて間取りが見えてくるクライアントさんが実は多いのです。考えてみれば当たり前ですが、毎日実際に建てる図面を描くために決断することに慣れている設計者と恐らく一生で一度しか建物の設計に当事者として参加する機会のない建て主とでは同じ図面を見てもその認識には大きな隔たりがあるものなのです。大切なのは自分の速度でガンガン進むのではなく、建て主の歩く速度に合わせること。心のどこかに不安があるまま進むとどこかで必ず困ることになるものです。

 
写真は屋根の形状を再確認するための検討案を3パターン作ったところ。しっかり検討して下さいね~。(笑)現場が始まってから「山本さーん、やっぱり三角屋根で!はご勘弁を(笑)」
 
今日はアブリルなんていかがでしょう。かなり縦ノリでっ!

2014年4月12日土曜日

意匠屋目線で考える外貼断熱VS充填断熱


読んで字のごとく「外貼り断熱」とは柱の外側で断熱することを言う。そんな説明が一目で分る図と温度分布を示すコンター線(本来は等値線という意味だがこの場合は等温線)図。当然ながら壁の部分、部分で温度差が極端に大きい壁構造は躯体内の結露やカビ、室内の温度差等の問題を起こすことも多い。
 
                               
実際の工事の様子。断熱材受の木材の上まで熱が逃げにくいように正方形に切られた断熱材で覆っている。
 
 
室内は柱、梁が全て顕しとなり経年劣化の監視やさまざまなインテリアが可能になる。


 
よく断熱って「外貼」がいいのか?はたまた「充填」がいいのか?要は「ボード状」がいいのか?やっぱり「繊維系」か?で作り手の中でも意見が分かれる時がありますよね~(笑)みなさんはどっち派でしょう?実は私の地元の北海道では圧倒的に繊維系(充填主体)を使ったほうが一般的でリーズナブルなケースが多いんです。外貼派はちょっぴり高級なイメージでしょうか?しかし両者を比較するととっても面白いんです。写真は13.5cmのフェノールフォームを用いてグラ...スウール換算で30cmの外貼りと同じ性能にした外壁の計算書です。平均熱貫流率(U)は0.135W/㎡Kで前回の30cmグラスウールバージョンのU:0.127W/㎡Kとそれほど大差はありません。しかし繊維系と比べて壁を構成する積層数は2層も少ない7層とぐっとシンプルになります。理由は形状安定性に乏しい繊維系は充填するための「あて」(下地)が欠かせないのに対して硬いボード状の断熱材はそうした下地を大胆に減らせるからです。当然ながら熱橋は減少しコンター(等値)線も繊維系に比べて穏やかになります。なによりいいのは、性能追求型の人は柱間にグラスウールを充填すれば簡単に40cm断熱が出来ますし、このままでよいという人は本格的な真壁に挑戦するのもいいですし、大胆に骨組みを顕わしながら地元特産の○○材をアピールしたい!なんていうニーズもOK。性能もよくて、構造はシンプル!いろいろとアレンジの自由度も高いなんてことを考えると外貼りってとても魅力的です。まあ数少ない難点は材料が高価なことですけど...ぜひ全国の意匠屋さんに取り組んでほしい素材だと思います。

*注:実際の断熱受下地は柱と直行方向に入るが平面では表し難いので計算書のようにアレンジし断面形が見えるようにモデル化している。実際は450mm間隔の間柱は無く、90cmごとに柱のみが立つ構造となる。(室内写真参照)
*:解析:(有)タギ建築環境コンサルタンツ

今日はやっぱROCKですわ~アブリル!なんていかが?(笑)
むっちゃ!縦のりでっ!
 

意匠屋目線の温熱環境学


 


 写真は繊維系断熱材を用いて壁を30cm断熱したときの温度分布の様子をシュミレーションしたものです。コンター(等値)線図と呼ばれ、線が水平に近づくほど温度分布が穏やかであることを示しています。在来軸組み工法は1間(1.8m)間隔に柱が立つ構造なので作り手は壁の断熱構造をよく工夫しておかないと同じ30cm断熱の壁でも部分的に極端な温度むらのある構造になりやすいものです。

自分が普段何気なく書いている平面詳細図が実際にはどんな温度性状を示すものであるの...か知っておくことは、意匠ととても深い関係があります。意匠設計者の多くは壁や天井の仕上げに水性ペイントや珪藻土なんかを好みますが壁の断熱性が低く温度むらの多い構造だとこうした繊細な仕上げの多くは暖房シーズンの後にクレームを起こしやすいのです。けして職人さんが下手なわけでもなくまして、手抜きなわけでもなく温度むらの激しい同一面で同じように乾燥し収縮させようと考える方に無理があることも少なくありません。要は何センチ断熱すれば内装が痛みにくい均一な温度分布になるのか?普段から意匠設計者は自らの壁や屋根や床の「断熱仕様:温度分布」を感覚的に身体化しておくことが結果的に仕上げ選択の自由度を広げます。

それに~...精神的な安心感を得ることが制作意欲の維持にどれほど必要か?意匠設計者なら知らない人なんていませんよね。(笑)

写真は外気温-10℃、室温+22℃の条件で壁内部の温度分布をシュミレーションしています。室内側の石膏ボードの表面温度が21.3℃でほぼ水平に安定していることから柱の室内側に入れた5cmの断熱材が意外に機能しているのが分ります。また間柱や断熱の下地をジグザグに雁行させ熱橋がストレートに通らないように工夫した点も1~6の部位別のU値から効果が認められます。しかし柱という大きな断面はやはりU値がかなり下がることも事実。たとえば建物の隅角部は構造材が集中しやすいところなので事前にディティールをよく検討しておく必要があると思います。

*注:写真中の温度条件、室内:20℃、室外:0℃は誤り。室内:22℃、室外:-10℃が正解。
*:解析:(有)タギ建築環境コンサルタンツ

今日は実施設計中なので気分はあげあげ!グリンデイなんていかが!
最高だぜ!ビリージェイ~!

http://www.youtube.com/watch?v=cDBlqu6KF4k