階段が掛かり、待ちに待ったサッシが入った「恵庭の家」。「西野里山の家」に続き飯田ウッドワークシステムさん(以降:飯田WWS)の、超断熱サッシを使います。超断熱という呼び名は私が勝手に付けたものなんですけど、かなり内容を正確に説明していて我ながら「いいな!」と思っています。(笑) 一般的に市場で高断熱サッシと言われているものは、U値と呼ばれる断熱性の高さを示す数値で1.6~1.3W/㎡K程度のものがほとんどです。(U値は小さいほど断熱性が高い)しかし飯田WWSさんのものはU値:0.79W/㎡Kという凄まじさ!要は市販の「高性能窓の倍の性能」ということで「超」とつけたのです。おまけに最も厳しいと言われるドイツのパッシブハウス研究所(PHI)のAグレード認定も取っていて、現在は国産品のなかでは最高!。ぜひ環境先進国のEU諸国の建築家のみなさんにも使っていただきたい優れものなのです。そんな訳でサッシも入り、今日は第一回目の気密測定とあいなりました。
階段の転落防止の格子も白樺積層合板を用いた美しいもの。加工も自社で行うキクザワさんの丁寧な仕事で内装の完成が楽しみです。
左に見える大窓からは広々とした南側の田園景色が広がります。
樹木を残して造成された敷地のために窓の外に広がる景色は美しい。近所ではライバルたちが多数着工中で、私たちの「チーム恵庭」も日々負けじと頑張っています。(笑)
全体で32坪弱の小さな面積ながら二階のLDKは天井が吹き抜けで開放的。仕切りの少ない北海道スタイルの間取りになっています。
現場に駆けつけて、サーモグラフィーを見ながら漏気部分を捜索中のDr.森。気密測定者のDr.タギ先生の同窓で温熱環境工学が専門。
現場を担当するKJ棟梁も心配顔。「自信はないわけじゃないけどやっぱり緊張するよね~」はたして結果は...?
小さな規模にもかかわらず{一般的に気密検査の数値は小さな家の方が不利。理由は空いている穴の数(換気扇やレンジフードの穴等々)は大きな家と変わりないのに、最後に坪数で割って㎡当りの数値にして比べるから。写真のように家全体の穴の大きさが同じ21cm2でも100㎡の家ならC値(隙間相当面積)は:0.2cm2/㎡だけど200㎡の家ならC:0.1cm2/㎡と二倍もよい数値となる。}前置きはともかく、結果はいきなりC値が0.2cm2/㎡。ちなみに道内のかなり気密にうるさい工務店でC値が0.5~0.6くらいなので全員大満足!一番喜んでいたのはやはりKJ棟梁でしょう。(笑)私のブログを読んでいる人に分ってほしいことは、こんな精巧な仕事を現場で(設備の整った工場以外で)行う北海道の大工さんは凄い!ということ。日本の大工の伝統は気密せずに大いに開放し蒸れを防ぐことだけど、寒冷な北海道ではその考え方自体に無理がある。同じ木造でも北欧や北米のような閉鎖系の考え方を体得しないと、不安を抱えたまま仕事なんてとてもできるものじゃない。だから北海道の大工さんは解放系の考え方と閉鎖系の考え方を両方自分のものにして自由自在に使いこなす人が多い。内装はおもいっきり開放し床、壁、天井のような外部との境界はしっかり部屋の内外を断熱と気密で分ける。北欧の最新のECOハウスと遜色ない家が手の届く価格で手に入る日本で数少ない地域が実は北海道なのです。(笑)
今日は羽生君にこの曲を捧げます!素敵な夢をありがとう!(笑)
演奏者のG.ムーアには心より哀悼の意を捧げます。ゲーリー今でも最高だぜ!