南を向く大開口が特徴の「発寒の家」の姿が現れてきました。周囲の街並みの中にどんな存在感を放つのかだんだん楽しみになってきました。
室内ではフローリングを貼り始めました。
床の材料は「前田の家」と同じアルダー材ですが、発寒の家は窓枠や見切りも同じ材で統一し、よりシンプルな印象を狙います。
キッチン流しの下、見えなくなる部分も丁寧な仕事が続きます。
断熱境界の外に出る配管や配線は写真のように特に厳重に気密化されます。
天井に吊り込まれた第一種熱交換換気器の本体。「発寒の家」の特徴は省エネ住宅に対するヨーロッパ的思想と北海道的思想の双方を有していることです。要は機械による熱交換換気と内外温度差による自然換気(パッシブ換気)。もっともっと簡単に言うなら、機械による制御か?自然の法則を建築化する知恵か?そんな感じです。クライアントさんが住みこなしてゆく中で自分達に合う方を選択できるように、また体感としての省エネを雰囲気だけでなく身近にみえる化出来る家とするためにあたためてきたアイディアです。
機械換気もパッシブ換気も建物の基礎体力に当たる部分はしっかりとしたものでなくてはなりません。このブログでお伝えしているように、最近では現場全体にこうした意識が徹底し、一時期は断熱気密化に不利と言われた在来軸組み構法もツーバイ構法もほとんどその差はなくなりました。