2012年1月11日水曜日

宮ノ丘の家 内装工事01

さて「宮ノ丘の家」も1/6より動き出しました。基本的な内装関連の発注が終了し、内装工事と外装工事を並行しながら行っています。現場に無線LAN内臓のノートPCを持ち込みインターネットの環境を維持しながら施工図のやり取りや、製品の発注を行う等、住宅の工事現場もずいぶんと様変わりいたしました。


リズミカルに屋根の垂木を支える束柱の階段状のリズム感とか、山の風景をパノラミックに室内に取り込む水平連続窓等、いつにもましてかなり盛りだくさんの構成ですが、室内が木質系の色だとあまり仰々しく見えません。このまま室内を白くするとかなり印象が変わりますが、今回は木質系の質感がお好みのクライアントさんの感性で気取らず大らかな骨組みの美しさをデザインしたいと思います。

断熱気密工事が完了した、宮ノ丘の家の室内温度は+15℃で湿度60%。外気が-5℃でこうした数値が出るところはやはり300mm断熱の余力を感じます。真冬に内装工事を行っても仕上がりは雪のない時分と変わりません。特にヒーターで室内を加温することもなく、建物本体でかなりの温度を作ってくれるために寒さから来る凍害の心配が少ないからです。以前は各階にジェットヒーターを置いて室内を採暖養生しながら内装工事を行いましたが、燃料をバカ食いするのと、焚いた燃料とほぼ同じ量の水分を室内に出すために窓が結露したり、その結露水が枠や腰壁を汚したりといった悩みが絶えませんでした。一見内装工事に関係のない断熱ですが実は、北国の通年施工に一役買う存在であることが現場をこなすうちに分かってきました。

外部は黒く塗られたとど松の貫板。貼り方はおなじみの縦押し縁貼りです。

壁の中に追い込まれた窓のディティール。下部の水切りは厚み0.8mmの鉄板。

今日は杏里でスノーフレークの街角なんていかが?