本日は菊水の家の気密測定の第一回目です。私の事務所の場合は気密測定はビニールが貼られ、設備及び電気の配線が終了した時点と完了時の二回行います。測定者はお馴染みDr.タギ氏本日も愛用の測定器を組み立て計測開始です。
結果はというと、初回ではまずまずの0.2cm2/m2、漏気部分は、木製サッシの取り付けビス部分、シーリングの結果、前記の数値が安定して出るようになりました。今後、室内下地のボードを貼り込み、最終性能値0.1cm2/m2を目指します。
写真は、チーム菊水の「生産」担当のF所長、自らビニールのジョイントをテープ止めしコーキングを行い、試験に臨みました。所長の細やかな性格のおかげで建物の性能は大きく変わります。何事もそうですが、大切なのは人ですよね、私の場合は現場の指導者に恵まれることが多いです。建築家だけでは家はつくれません。大工さんをはじめ各工種の意識を高め、目標を示し、励まして団結させる所長なくしてよい家は生まれないのです。建築家の行なう監理は、基本的にサンプリング抜き取り方式が原則、設計図と現場が同等の内容かどうかを確認することが仕事です。それに対し現場監督の管理は品質管理、すなわち全数を確認し設計図に示された内容をクリアできるか否かを確認します。要は建築家の監理とは、建て主の意思が現場に伝わっているか?(設計図通りか否か?)を重視し現場所長の管理は製品として落ち度が無いかどうかを重視するものです。建て主の思い通りならばそれでよいとは限らず、ただ使用上安全で支障がなければよいとも限りません。自由度と高い品質を両立させるそれぞれの監理と管理が手を組んでよい建築が生まれることをぜひご理解いただければ幸いです。