「菊水の家」の内覧会を行いますので、みなさまお誘い合わせの上ぜひお越し下さい。
今後、北海道において主流になる300mm断熱から生まれる温熱環境、改良型のWスキン玄関ドア、道産木製サッシ(三層希ガス入ガラス)、遮熱外付けブラインド、高効率一種熱交換換気、空気熱源ヒートポンプによる暖房と給湯といった次世代のベーシックスペックに加え、地元の白樺を用いた美しい積層合板による各部の意匠や極力仕切らない間取りの提案、一体空間でありながらスキップフロアによる空間演出、北海道を楽しむための外でも内でもない空間等々、みどころ満載。
もちろん優れたコストデザインで坪単価は50万円台を実現しています。
チーム菊水 プロジェクトマネージャー 山本亜耕
菊水の家とは?
北海道が推進する優れた地域住宅の建設基準である北方型住宅エコプラス仕様(以降ECO+)として最高の提案を目指した「南あいの里の家」に対し、そうした設計思想を踏まえながらも更なる高みを求めたのが「菊水の家」です。Dr.タギ氏による綿密な温熱計画の導入に加え、ECO+では禁止された熱交換換気による①Q値の算定や②室内段差の導入による空間演出、③一部階段の規定等々に対して設計者の視点で新たな解釈を提案しています。要は「ECO+」の思想は踏まえつつも「これからの住まいの方法論はけして一つではないのでは?」というメッセージが「菊水の家」です。
①:安易に熱交換換気に頼ってQ値を下げることを禁止するために今年より導入された処置。薄い断熱を防止する意図だがしっかり断熱した人も機械換気によるメリットが生かせない側面も生んでしまった。菊水の家では、壁、屋根ともに30、45cmの断熱を行った上で熱交換換気を導入している。
②:ECO+では基本的に室内のバリアフリーの観点から段差を禁止している。反面、段差による豊かな空間分節や演出が盛り込めない。そこで「菊水の家」では基本の床レベルの上に仮設の置き床をして(必要ならばいつでもバリアフリーに戻せるようにしたうえで)空間計画の自由度を確保している。
③:階段等の設計に関しては、使用者に危険を認知させなければよい等実にそっけない。しかし階段は単なる上下の通路ではない。美しく空間を引き締めながら高い安全性を有し光や空気の通り道としても大切な仕掛け。「菊水の家」ではより自由な立ち位置で階段をデザインしている。
■データー
①:Q値 0.7W/㎡/k(一種熱交換換気、熱交換効率60%時)
②:C値 0.2cm2/㎡(断熱気密工事終了時)
③:必用暖房容量 2.1kw(*:但し外気温-13℃、室温22℃の場合)
④:断熱 壁:30cm相当、屋根:45cm相当(グラスウール24kg/m3換算)
⑤:換気 一種熱交換換気機(ロータリー型/熱交換効率max83%)
⑥:暖房 空気熱源ヒートポンプによる低温水輻射暖房
(発熱端末:パネルヒーター)
⑦:給湯 空気熱源ヒートポンプによる給湯器(エコキュート)
⑧:断熱サッシ 木製枠+トリプルアルゴン入りガラス(北欧製、北海道製)
遮熱ブラインド(ドイツ製)
⑨:断熱材 フェノバボード(フェノールフォーム)90mm+GW24kg/m3
複合断熱(外貼りヒートブリッジレス工法は菊水と南あいの里
の家のために開発されたオリジナル。費用対効果に優れ外壁
のバリエーションにも対応する。手軽に300mm断熱を行う目
的の壁仕様)
⑩:耐震性 通常設計(但し木造3階建てのために構造計算済み)
⑪:省エネ性 省エネ法による「住宅事業建築主の判断基準」
目標達成率171%(1b地域)
⑫:フラット35 フラット35S20年金利引き下げタイプの仕様をクリア。
*:建築主さまのご好意により次世代型北海道住宅の普及のために会場をお借りしています。内覧会終了後はお引渡しが決まっておりますのでご見学の際には、ご配慮をいただきますようお願い申し上げます。また会場は住宅街ですので駐車場はございません。地下鉄をお使いになるか、車でのご来場の際は、近隣の迷惑にならぬようお願い申し上げます。
「チーム菊水」 紹介
■プロジェクトマネージメント(設計、監理) 山本亜耕建築設計事務所
■建築環境計画 (有)タギ建築環境コンサルタント
■生 産(ゼネラルコンストラクター) ㈱山謙工業
●電気設備:太進電設㈱
●機械設備:前谷設備㈱
ヒートポンプ給湯器:㈱北海道日立
ヒートポンプ暖房機:北海道エナジテック㈱
サンポット㈱
一種熱交換換気器:㈱ガデリウス
■断 熱 材 積水化学北海道 ㈱
■断熱開口部の設計、施工 ㈱エンヴェロッブ
■道産白樺による積層ベニア 滝澤ベニア㈱
■建具及び可動間仕切り ㈱日新インテック