11/2(土)はお打ち合わせの後にクライアントさん一家とランチへ・・実は私の事務所のある商店街、地域屈指のグルメタウンでございまして。
すっごい美味しいラーメン屋さん、同じくピザ屋さん、中華屋さん、ケーキ屋さん、焼肉屋さんに食堂&洋食にスープカレーと何でも揃っております。いうまでもなく”まちの巨匠”たちが日々腕を振るう「食のまち」。
自分も、ものづくりの端くれとしていつも刺激を頂いてます。
当事務所もこうした商店街のはずれにございまして、元はご近所の奥さまたちに愛された旧美容室の二階・・
いえづくりを目指すみなさまに、北海道に相応しい住まいを提供することを目的に日々活動をしています。
ご夫婦とお子さま二人で隣町から事務所にお越しいただいたクライアントさん。家づくりに向けた夢や不安に始まり・・今まで渡り歩いてきたハウスメーカーさんや工務店さんのお話し、私がなぜ設計屋を始めたか等々・・よいお話しがたくさんできました。
実は家づくりを目指す人の多くが経験するマリッジブルーならぬ新築ブルー・・
クライアントさんの中には、家づくりを”自分ごと”として受け入れられる人の方が実は少ない。間取りを描いても、資金計画の話しを聞いても今一、しっくり腹落ちしない。まさに雲間から光がさしたり曇ったり・・その心は秋の空。
その理由の多くが・・自身が建築するっていうことに対する基礎知識の乏しさ&不安
よく家づくりは車を買うのと同じ~なーんて人がいるけどそれは違う。
そもそも工業製品である車の基本設計なんて勝手に変更なんてできないし、出来るのはせいぜい表層的なオプションの選択とその価格くらい。それを家づくりと結び付けるのはハウスメーカーの営業さん特有の発想。
実際の家づくりは、今の自身の好みを満たしつつも・・普遍的な必要性に気付けるかどうか?
仮に建て主が30代の価値観で大満足の家を作ったとしても・・住宅ローンを完済するのは70代や80代が当たり前の現在・・普段30~40代の働き盛りとして毎日を精一杯生きるクライアントさんに30年後の自分がリアルに想像できるのか?と問えばそれも無理なお話し・・たまに実家に帰れば無駄な空間ばかりが目立つ親の家なんて、まさに若気の至りそのもの・・
特に、北海道の場合、地元生まれでも雪や寒さを前提とした間取りをよく知らない・・というのが残念ながら衝撃の事実。自分も一級建築士だけど雪と寒さに対する建築は習っていないし試験にも出なかった。
よく、書店で”間取り百貨”や”住まいづくりのコツ”等々の書籍を購入するクライアントさんも多いけど、その多くが雪も降らず氷点下にもなり難い地域で書かれている。すごく賢い人ならその矛盾に気付くかもしれないけど、ほとんどの人は気付くはずもない。
北海道の人って私たちのようなプロも含めて・・その多くが生まれてからこの方・・雪と寒さと共に暮らして来たはずなのに、雪の降らない地域の教科書で新築のイロハを学ぶのは最新のSNSも同じ。そもそも身の回りにある情報が地域に合っていない。これじゃあいつまで経っても北海道に相応しい家なんて難しいよねつーことなんです。
要は家って移動できないからこそ、立地する地域性との向き合いが大切なのにそこは極端に弱い・・
自分の存在意義ってそんなところに感じてます。少なくとも自分は雪と寒さの専門家でいよう。その貴重な知見を活かして地域の暮らしをより豊かで楽しいものにしよう。都会のみならず田舎に住んでもどこに住んでも北海道に生きることを肯定できる家を作りたい・・・
ZOOMも悪くないけど・・実際の打ち合わせっていいんですよね/笑 あっ!!中華はもち美味しかったです/笑
今日はFive New Oldいいですよね~