常盤の家の基礎配筋がほぼ組み上がり検査に行ってきました。
地盤の冷たさを拾って床下の土間コンクリートが結露を生じないように一旦水平に防水し断熱します。
鉄筋の間隔は20cmを越えないこと。あちこちにメジャーを当てて写真を撮ります。
床下を安全な室内空間として使うためにはメンテナンスが可能な天井高が必要です。また全ての床組みを見上げて目視点検が可能なように人通口の位置と設計に注意を払います。
床下という一般的には中々目の届きにくい場所を普段の暮らしを通して自然に維持管理してもらうためには中に人が入れる寸法で設計することや照明を設置する事、そしてそこを定期的に使う動機を作ることだと思います。もちろん温熱計画的に充分安全側に設計することも重要なのですが、住まい手さんが極力簡単に使えて、たとえ少々使い方が良くなかったとしても深刻な状態に陥ることの少ない設計がとても大切なことをここ10年くらいは特に意識するようになりました。
平たく言えば・・従来の断熱気密住宅はその良さを充分引き出して暮らそうとすると、日本人にとってはかなり馴染み難い住まい方を憶え慣れねばなりませんでした。もちろんそれが、寒かった今までの家と違うのだ!ということがセールスポイントになった時代もありましたが、今では極力そうした特別な約束事や住まい方のコツ?を住まい手に押し付けることなく、一年を通して気持ちよく過ごせる住まいを目指しています。
なにも高性能好き住宅マニアでなくとも(笑)・・すぐに住みこなせること、断熱気密住宅にとって本来ならNGとなる・・使わない部屋の暖房を切って回っても、安全な温湿度を知らないうちに維持できること。換気も必要な時期に必要な量が自然に供給され、主に夏場の窓開けだけで年間換気量をほぼ満足できるようにすること・・住まい方は少しでも易しいものにしたいと思います。
ふと見ればお隣りの家がもうすぐ竣工の様子。見慣れた北海道の住宅街にちょっぴり違う風景を作りたいと思います。
きょうはキリンジなんていかがでしょう・・