2018年5月15日火曜日

再生可能エネルギー利用と建築デザイン

5/12,13は北海道の建築家仲間二人と東京にお招きいただいて北海道の建築事情を紹介する機会をいただきました。
 
私の担当は「地中熱ヒートポンプを用いた戸建住宅」。2008年竣工の「新川の家」を中心に意外に知られていない地中熱ヒートポンプ(GSHP:Ground Source Heat Pumps )のお話しをさせていただきました。特に住宅用の小型HPユニットは北海道大学の長野教授と㈱サンポットの協働の成果。コンパクトなサイズで住宅利用がぐっと身近になりました。

冒頭の講演は最近注目の末光さん。地元の土を使い新たな金型を用いて作った特製の瓦で一層目の外皮を構成し、必要な光や風とそれ以外をフィルタリングしつつ、その内側に二層目のシェルターとしての建物本体を置くというスタイル。
 
1層目がファサードを1層と2層目の間が中間領域、そして室内という提案。実はこの「淡路島の住宅」も冷暖房に地中熱HPを用いていて大きな機械室が印象的でした。
 
仲間二人は、一人目が厳寒の下川町に建設した公共施設における地中熱HPの採用、二人目は築80年以上の住宅を極力当時の意匠を保存しつつ、外張り断熱と地中熱HPにより現在でも快適に暮らせる住いに再生した事例の報告。三人とも、環境的な表現にとどまることなく実証することの大切さ。同じ地中熱HPと言う技術を用いて、さまざまな社会的な課題に対応せねばならない北海道の事情をお伝えしました。
 
初めて訪れた建築家会館
 
年代を経て味わいの増した建具

土曜日にもかかわらず会場は100名以上の参加希望があったそうで遠くは沖縄から来ていただいた人もいました。


今ではなかなか難しいバラ板型枠によるRC打ち放しの室内。

帰りは地元のみなさんにいい店を教えていただき・・

幸せ!(笑)