2016年8月29日月曜日

北広島の家 ディテール その一

本日は「北広島の家」の外装板金工事がほぼ終了しました。板金は北海道ではたいへんポピュラーな素材です。140年以上前から屋根の防水に使われはじめその後外壁にも使われるようになりました。まさに地域の伝統的建材ですから腕の良い建築の板金屋さんがたくさんいて。私たちの無理難題に真摯に答えてくれます。
 
「素材をピシッと薄く通して見せたい」、「ハゼつかみを見せたくない」、「見付け寸は15mmに揃えたい」、「破風の厚みを消し去りたい」、「サッシの枠回りを消して障子のみ見せたい」、「軒天にごつい雨切りは付けたくない」、「極力シーリングは正面に見せたくない」・・・その一方「壁内の通気は完全に取りたい」・・・(笑) 
サッシの下枠は木口に結露水の排水孔があるので厚みを見せるけどその他の三方は枠の厚みを隠すように工夫します。正面からシーリングの厚み10mmが見えるのは枠下のみ。

残り三方のシーリングは窓を正面から見て90°方向に充填して厚みが正面から見えないように納めます。

精度の良い貼り上がりとなるように板材には歪み防止のさざ波加工が入ります。
 

軒裏と壁との取り合い、壁と袖壁の取り合い、袖壁の底蓋の取り合い・・・・・打ち合わせしたところが職人さんの高い技量で何事もなかったように納まります。

小屋根とその上の外壁の隙間からはもし壁内に雨水が吹き込んだときに排水できるよう、10mmのスリットが設けられています。普段は通気層の空気を取り入れ躯体を乾燥させます。

こちらは窓上。同じように10mmの排水&通気スリットが見えます。

こちらは円盤タイプのセルフード。壁に結露水が垂れないように水切り付きのものを使います。

トメ折をピシっと決めて、軒天ボードと精度よく取り合わせます。
職長、ほんとうにいつもありがとうございます。
 
今日はね小田和正っていうより佐橋佳幸のギターで聞く小田和正 いいね~(笑)