さてさて...こちらは武田建設さんの土場(加工場)。というか..まあ最近は実験室と化しています。(笑) 写真は外壁の板を薬剤処理しているところ。
やっぱり北海道の家は木貼りの外壁が良い!こんな事を考えたのはよいのですが、すっかりサイディングが当たり前になった業界の風は意外に手強く...道南の杉材を使い始めたのが2009年の「銭函の家」から。やっぱり「銭函の家」って今にして思えば私にとって大きなターニングポイントだったと思います。それまでは耐候性の着色ステインを塗装するのが一般的な木の外壁の使い方でしたが、耐水性に優れた杉材を無塗装のまま使うのは中々にインパクトがありました。生成りの感じが好きな方々には好評で最近では「発寒の家」、「西野の家」なんてかなり人気があります。逆に塗らないことで木(きぃーっ!)とばかりに主張するので(笑)、何でも塗装してあるのが当たり前の街並みの中では、何もしていないのに一番目立つ!というありがたい立ち位置をいただきました。(大笑)
反面、もう少しナチュラルに木の風合いを楽しみたいという人には少々キャラが立ちすぎるのが無塗装の杉板貼りの特徴でもあります。この風合いというものは中々にデリケートでして色を塗るのでもなく、木肌の色を変えるでもなく...まあ美しく枯れた○○...見たいに複雑なのです。
ステイン(塗料)で自由に色付け!も素敵なんですが~(笑)当然、良し悪しではなく個人の感性や趣向ということなんです。
写真は杉材の無垢板。これを秘密の薬剤で処理すると...
みるみる美しいグレーに味わいが増します。
左が半日置いたもの。右が処理仕立てのもの。昨年、松材の外壁を採用した「前田の家」では材種による変化の違いもあって味わい深く色変わりするまで半年くらい掛かりましたが、元色が赤めの杉材ではすぐに反応が現れます。やっぱり木って深いですよね~(笑)
写真は処理したての「前田の家」。松材だと淡いグレーという感じ。人によっては「塗ったの?」口の悪い人になると「山本さん大丈夫?ホント自信ある?」(笑)
半年でこんな感じに味わい深く変色する。板、一枚一枚 焼け方が異なりそれがかえって面白いと思いませんか~?
まあ~今日のお題は「やっぱ木って深いですよね~」でした。
最近はボサノバ!ぜひ一緒にいかが?