本日は、「屯田の家」に構造金物の確認のために来ています。広い間口一杯に建物が建ちあがり、空き地の頃とは風景が一変しています。
パッシブ換気のための塔屋(トウヤ)、「屯田の家」の敷地は建て込んだ住宅街。屋根の雪を落とすことが出来ず、法的に建物高さの制限も厳しいので、こうした条件を満たしながら、2階の屋根の上にもう一層分の小部屋を計画します。奥に旧宅の換気塔屋が見えますが、基本の原理は一緒。安定した煙突効果による自然換気で窓を開けない冬場にも必用な換気が電力に頼ることなく可能になります。
写真は0勾配の小室屋根の様子。北海道の陸屋根で一般的なルーフドレーンは必用ありません。
耐力壁の足元には必ず筋交いの強さに応じた金物が必用となります。
ホールダウンと筋交いプレートが混み合う部分です。
北側の平屋部分から冒頭の塔屋を見ています。ちょうど日が当たっている面が西側。建物はほとんど南面させていますが、西側の壁が受ける日射もたいへん大きいことが分かります。特に西日は夕方にかけて低い位置から射すために庇が効かず、遮蔽に最も工夫が求められます。手っ取り早いのは外付けブラインドですが、極力建物形状の工夫で涼しくという建て主さんの要望で庇と袖壁を併用して対処します。
南の太陽を遮るために大きく跳ね出した庇。二階の南側には大きな窓が付くのでこちらも日射遮蔽が欠かせません。
今日はアメリカっぽく...ZZtopなんていかが?(笑)