さてさて今週末の内覧会を控え製作が進むのは、「前田の家」のダイニングテーブルです。「発寒の家」のものはナラ材を用いた重厚なイメージですが、こちらは若いクライアントに合わせて明るく美しい木目が特徴です。「前田の家」の製作キッチンはエコシラ合板とステンレスを用いたデザインですから時間と共にあめ色に変化する表情を楽しんでほしいと思います。
すっかりおなじみになったテーブルのVの字脚。お誕生日席に座っても脚が当たらぬように、また6人掛けの際にもテーブルの脚が四隅に来ないので窮屈感がありません。匠工芸さんの家具を見ていつも感心するのは、日本屈指の高級家具のメーカーながら素材の豪華さや単なる見栄えで勝負をしない「ものづくりの哲学」を感じるところです。どんなに高級なラインナップも実際に道具として毎日使うことを考えて美しく丈夫に作る。私のつくる建築もそうありたいと思います。