2012年7月27日金曜日

アートで都市を再生する!

昨日は、NPO法人「小樽ワークス」代表の遠藤さんのご案内で現在開催中のアートプロジェクトを見学に行きました。写真はおなじみ、小樽運河沿いに建つ㈱北海製罐の倉庫ですが、いかがでしょう?夜は暗くて、少し恐ろしげな感じだったのが見事な環境アートに変身していました。

これからは今までの蓄積を生かしたストック型社会へ!なんてよく言われますが、ふと考えてみると古いものの生かし方なんて、なかなか家庭や学校でも教えてくれませんよね~?(笑)確かに戦後から現在に至るまで、新しいものを作り続けることしか経験していない私たち。急に「古きを生かし」なんていわれても.....。そんな意味では私も、役割を終えた建物の生かし方は?なんて聞かれると建築家の本性ですぐに新たな「用途」を探してしまいがちです。この作品の作者である山田さんは、「舞台となる現場に失礼がないよう敬意を持って早く、リーズナブルにシンプルに作品を仕掛けること」というお話しをされました。大規模な用途変更や改修しか頭になかった私はまさに目からうろこ...。「古い建物をもう一度使うことができれば理想かも知れないけれど、実際にはその間に複数の選択肢やアイディアがあってよいのでは?」そんなアーティストの柔軟性に触れる貴重な体験になりました。7/29(日)まで開催中、小樽最大のお祭り、潮祭りの期間中とも重なるこのアートプロジェクト。ぜひお出かけになってみては?(笑)

詳しくは小樽ワークスHPまで http://www.otaru-works.com/

ちなみに、壁面に仕掛けられた人影は、かつて運河で働いた屈強な沖仲仕の男たちの残像とのこと。ライトアップは21:00まで。