建築家としての基本的な能力の中にVE(バリューエンジニアリング)に関するものがあります。VE?なに??とお思いの方もきっと多いと思いますが、実は数多くの要素が補完し合い、複雑に絡み合って完成する建築においては、コストに対する設計能力が欠かせません。どんなに合理的で高性能で美しく知的な建築であろうとも、世間並みの価格を大きく上回るものは建てられる人も限られるでしょうし、結果として希少であるがゆえに価格的な分野で洗練されることはありません。もちろん建設費に制限のない環境は建築家として魅力的ではありますが、反面あまり社会的ではないように思うのは私だけでしょうか?(笑)。前置きが長くなりましたが、旭川の家と宮ノ丘の家(平成開拓者の家)の予算が概ねまとまり、近々着工を迎えます。バランスよくコストを下げ健全な予算の中で着工を迎えられることは毎回ながら大きな喜びです。辛抱強く見守っていただいたクライアントさん、あらゆるコストダウンの検討に嫌な顔一つせず付き合ってくれた橋本川島コーポレーションさんそして剛建築工房さん、積算担当者のみなさん、仕入れ担当のみなさん、営業担当者のみなさん、各協力業者のみなさん。この場をお借りして心より御礼申し上げます。皆さんで力を合わせてよい家づくりにいたしましょう。
建築家 山本亜耕
ところでVE:バリューエンジニアリングとは?
http://www.sjve.org/ve/summary/
デフレパードなんてよくないですか?
http://www.youtube.com/watch?v=somG2lTarE8