最近、リフォーム案件で小屋裏に出入りする機会が増えた。 5月は爽やかな北海道。だけど、小屋裏は例外なく暑い/笑・・ ふと昨年訪れた夏の岐阜を想い出した。白川郷の合掌造りの小屋裏。厚み60cm超の分厚い茅葺の屋根がまさに防水を兼ねた”超”屋根断熱となり、薄暗い室内を通り抜ける風が心地よかった。
外気温は日陰で約32℃、日向だと34℃、絶対湿度だって18g/kg以上もあった。その熱い外気が小屋裏に入ってくるのだから、心地よいというのも、よくよく思えば変な話。でも、どちらか選べと言われたら、圧倒的に白川郷の小屋裏を自分は選ぶ。
理由は実に簡単で、茅葺の超断熱屋根は無断熱のトタン屋根のように焼け込まないから輻射熱を感じないし、34℃の外気だって風速があれば暑さに不慣れな北海道人の自分でもそこそこ過ごせるってことが分かったから。それに比べたら5月でさえトタンの焼け込みで屋根面の熱がジャンジャン入ってくる北海道の家の小屋裏は過酷でしかない・・長年の蓄積といえばそれまでだけど、断熱がいかに暑さをしのぐ上で有効な知恵だったのかを分厚い茅葺の合掌は今に伝えていると思う。
こっから先は余談ですが・・白川郷の小屋裏でもう一つ最高だったもの・・それは北側の窓からの景色でした。
ミライの住宅の林さん、森さん昨年の貴重な学びに感謝します。