耐震性や建物全般の断熱性を改善するような、いわゆる性能向上リフォームの場合、現場を始めてすぐに気付くのが「丁寧な解体」(撤去部分と残す部分)、「点検&修理」、「廃棄物の分別」が新築と異なり、凄く大きなボリュームで出現することだと思う。(新築目線ではほぼ気付かない)「南沢の家」の外壁面積は約230㎡(約70坪)ある。つまり・・第二期外装(下地共)+第一期外装(下地共)+付加断熱≒230×3回=690㎡(210坪)分の外装材(サイディング)、下地(木材)、付加断熱(発泡プラスチック)が出る。その他にも資材置き場のための庭木の撤去や移設、足場設置のためのカーポートや風除室の撤去(主にアルミ材とガラス)がゴミとして出る。これらが完了した後は、柱や土台がボケていないか?漏水やアリがいないかをしっかり点検してから製作工程に移行せねばならない。ここまで大工三名で約半月・・想えば学校では新築の図面や計画法、入社後も主に新築用の見積りしか習った憶えがない。断熱同様、本気でリフォーム社会を目指すなら・・すぐに建築士や建築学科の教育に組み込むべきだと思う。