6/6(土)はクライアントさんと共に匠工芸さんへ。もちろん事前に人数を告げて混み合わないようにショールームを予約して伺いました。
写真は匠工芸さんのお宝デッドストック。今では中々手に入り難い貴重な広幅無垢板です。
コロナ禍で長らく中断していた家具選び。ほぼ二カ月ぶりに外出できたという人もいて、家づくりの実感が束の間戻った感じでした。
実は以前から生産者さん訪問には力を入れていて、現場の大工さんのみならず床材や羽目板、家具等の工場見学をクライアントさんと一緒に企画してきました。
今や私たちの周りには様々なコンビニエントで溢れていますが、そうしたサーヴィスの多くがグローバル企業と安い海外の労働力に依存しています。知らずにそれに慣れてしまえば、地域で生まれる素晴らしい製品や職人たちと出会う機会も、払うお金もまた地域には落ちません。
急に私たちの暮らしを全て地場産に戻すことは無理でも、家づくりを通して地域の作り手とつながる機会、良質な家具や仕事を知る機会を用意することはここ最近、自分のライフワークになっています。
どれも気合の入った工具たち。古いものだと40年以上前のものも現役です。少しづつ調整しながらカスタムし、癖を掴んで使っているそう。
二代目に当たる桑原専務。材料の搬入から加工の流れを説明してくれます。匠工芸さんの特徴は製造ラインがない所(笑)。
普通の家具工場だと看板商品の流れ作業のラインがあって各担当が一日一杯、専門の仕事をこなすのが普通。要は磨き担当は磨きだけ、組み立て担当は組み立て、塗装担当は塗装だけ・・みたいな感じ。
対する匠工芸さんは案件ごとの担当制。担当者が責任を持って材料の加工から組み立て、仕上げ、発送まで関わります。つまり担当者は仕事をほぼ全部覚えないといけないわけです。現社長の桑原さんの目指すのは、全体に目配りができる良き家具職人であって優秀なライン担当ではない。そんな社風を感じました。自身が技能五輪世界大会の日本代表として銀メダリストを獲得した一流の職人でありながら、徹底的にその技を若き職人に教える姿は27年前に初めてお会いした時からぜんぜん変わっていません。
「山本さんのパッシブ換気の床ガラリはうちの若い職人さんの最初の仕事でもあるんです」と桑原専務・・最初は工場のごみの中にローズウッドやらチェリー、ウオルナット、オーク、アッシュ、エルムなんかの端材を見つけたのがはじまり・・丁度パッシブ換気の床ガラリに良いものがなくて・・「これ、自分が図面引いてデザイン起こすから床ガラリにしてよ」なーんてお願いして作ってもらったのがやや10年くらい前・・・時が過ぎるのは早いです。
その後、床ガラリはこれまた白樺のエコシラ合板の枠を得て今や山本設計のトレードマークとなりました。
もちろんガラリの裏には、匠工芸の焼き印付き!
こちらは打ち合わせロビーに置かれたデッドストック。
椅子は絶版のyumiシリーズ。材質は貴重なブラックウオルナットです。
鳥も飛んでます。
一番大きなペリカン
今日はMOUMOONなんていかが