きれいに型枠が付けられた「発寒の家Ⅱ」。コンクリート打設前にいつものようにしっかり見て回ります。
スラブを貫通するケーシング(管)の位置は正しいか、必要な位置に必要な数の鉄筋が入っているか、鉄筋の間隔は型枠取り付け前と後で変わっていないか等々・・・
各工種別に管やケーシングが入れられています。
基礎断熱は外張り断熱を得意とするアクト工房さんらしく、ウレタンボード100mmを使います。
型枠の中に差し込んだ厚手のビニールはコンクリートの側圧で断熱材との間にピッタリと圧着します。このビニールが外張り断熱の特徴である柱外側の防湿ラインと無理なく連続し、簡単にもの凄い気密が出ます。一般的な気密レールを用いた室内側の防湿ライン(充填断熱)とはそもそもの設計思想から異なる外張り断熱。充填断熱界の主流である新住協さんとは一線を画した、ソトダン21メンバーの定番的ディテールです。昔かしからよく比較される、充填VS外張り・・北海道における断熱の二大潮流を感じますね~(笑)。
アンカーボルトをまっすぐ通し、ぐらつかないように治具で固定し、コンクリートを流し込む際にトロがアンカーボルトのねじ山に付かないように、ボルトを1本1本テープで養生しています。
こちらは、大きな引抜力のかかるホールダウンアンカー。ねじ山も長いのでこちらはソケットを被せて養生しています。このソケットは配線等に使われるCD管ですがアイディアだと思います。
こちらは一般のアンカーですがボルトの頭をテープで覆って養生してあります。この基礎屋さんは自分の仕事をよく分っていて、用心深く丁寧です。こんな風にちょっとした仕事の端々に仕事の熟練を感じます。
こちらはコンクリートを打ち終わった後。最近は雨が多いので、用心して型枠の上を全てビニールで覆ってくれました。コンクリートが充分乾ききらない内に雨に叩かれると表面がクレーターのように穴だらけになってしまい・・・悪くすると打ち直しや補修が必要になってしまいます。今回は土台下の気密レールを用いない方法で気密を進めますから布基礎の天端の精度はとても重要なのです。
ブルーシートで覆われているのはスラブ(コンクリートの床)部分。こちらも大きなシートで厳重に養生が成されています。
秋が深まりますね~今日はJAZZなんていかが