2016年5月28日土曜日

18年前

 
ふと気付けば、もうすぐ札幌に事務所を開いて20年近くになります。
私は札幌生まれの札幌育ちですが、設計屋としてのキャリアは道北の首都である旭川市で始まりました。図面しか描けなかった当時の自分をたくさんの人が応援してくれました。今があるのもそうした多くのクライアントさんや人たちとの出会いがあったからです。
 
先日、道北地域に出張に出かけた際、独立後初めて設計した家を見つけました。勤め人時代の先輩と一緒にした仕事。もう18年も前のものです。白色塗装のスレート系サイディングにシルバー色のガルバリュウム折板のアクセント。木部の色は当時スウェデッシュレッドがお気に入りでした。(若いね~)

 
当時の基礎断熱は厚み50mmのXPS(3種)。壁は今となっては頼りない16kg/m3高性能を100mm充填。窓は当時からガデリウスのエリートフェンスター(3層ガラスでW空気層+アルミスペーサー仕様)。自分的にはまだ、柱の外側に耐力面材(当時からOSB合板)を貼ったりしたら壁内で結露するんじゃないか?と不安で不安で・・・(あこうくーん可愛い!/笑) ですからこの家は外壁廻りが木製筋交いで面材はまだ使えていません。その後数年して建てた妹の家ではじめてOSB合板を外壁廻りに面貼りして、建物がどれだけ揺れなくなるのかを体感するとともにその上にボード状断熱材を外貼りすることが気密を上げる上でも熱橋を抑える上でも絶大かを思い知りました。その後に登場する300mm断熱の各種躯体構造や現在取り組んでいる「ニセコの家」の改良型300mm断熱構造も全てこうした経験から生まれたものです。90年代はまだまだデザイナーズ○○やミニマルデザインは少数派。でもこうして見ると自分がいかに北欧風のデザインコードに縛られてきたかも発見できて興味深くも・・・恥ずかしい。(笑)
 
今日はChayなんていかが、彼女の声大好きなんです。