昨日は近くの山をトレッキング、西区なんで近くには良い山が一杯。その帰りに寄った「発寒の家」の現在の様子。完成して早くも3年目。お庭がとってもきれいにできていました。
通りに草花が映えていい感じ。建築本体も無塗装の杉板が味わいを増してきました。
二年前までは良質なオーストラリア製の枕木(ユーカリ)が手に入ったのでかなり大胆にアプローチに敷き詰めましたが、現在はもう入ってこなくなったそうです。味わい深い材料だったのでちょっと残念ですが、そこは毎度、工夫してガーデンジャパンの小坂さんにいろいろと教えてもらっています。
しっかり作りこまれた庭園だとやはり維持がたいへんです。もちろん庭師さんの仕事を残すという意味ではそうした伝統的な庭造りも大切なのですが、やはり技量を要する剪定や冬囲いは今の時代は敬遠されがちです。建築と同じようにガーデナーも伝統を時代に合わせて新しく翻訳するセンスが問われます。一見気取らず無造作に植えているように見せて、後から住まい手のほうで草花を追加してもバランスが崩れないフトコロの深さ。建築もそうですが住まい手の手が入る余白を残したデザイン。神経質に作り込み過ぎず、絵を掛けたり調度を選ぶ楽しみを見つけられるって、とても大切だと思います。 「俺のデザインに住め~!っていう建築家がまだまだ多いけど、私は苦手。ある程度から先は、むしろ住まい手さんの手が入ることで住まいはどんどん面白くなるから。自分でぜーんぶ決めちゃうと、どこまで行っても想定内の出来上がりにしかなりません。相乗効果の楽しみのないものづくりって退屈だな~って最近つくづく感じます。 歳でしょうか?(笑)
今日は最近製図中に聞いているモーツアルト。一緒にいかが?(笑)