春光の家では内装工事に入っています。もうすぐ外部の足場も取れて特徴的な外観が姿を現しますが、今室内では、大工のM職長とN所長そして札幌のPCの前に陣取る私との間で壮絶なディティール決定戦が行われています。(笑)
みなさんご存知のように私のつくる建築の細部は他とは異なっています。建築家の中でも極端とまでは言いませんが、ものと、ものとの取り合いにはこだわるほうです。(まあこだわらない建築家なんて..もともといませんけど/笑)
たとえば赤くきれいなカラマツの柱にガラスがシュッと入る感じ。当然、野暮ったい枠なんて付けないで~とか、床のタイルからぬっとガラスが立ち上がる感じ。もちろんごつい巾木なんてNGよ~。とか...
まあ~自分で聞いていても呆れるくらいあちこちにウルサイ、ウルサイ。
AB型の悪い癖で大らかかと思えば、途端に神経質になり、時にはやり直しをお願いしたりもします。現場員の名誉のために言っておきますが、基本的にやり直しが多い現場は建築家の責任も大きいのです。どのように作ればよいのかをしっかり伝えておかないから事は起こるわけで、一人前なら、中途を見ても完成までが、ピンとこないといけません。
柱にガラスをシュッと入れるディテール(細部)
巾木はタモ材で作られ壁と巾木、巾木と床との間にそれぞれ目地が入るもの。壁のクロスは巾木の上でピシッと揃うように端部には目透シフクビを入れる。壁の出隅は6Rの面木で丸くアールを取る。
浴室と室内の巾木の取り合い。極力ステン枠が床に埋まるように考える。ステン枠の見付けは本来25mmだが壁のコーナー面木をかぶせて15mmしか見せない。
壁は塗装。天井はクロスのため双方の取り合いをしっかり見ておく。
「春光の家」の特徴は引き込みの建具のバリエーションの多さ。上の写真は、右から左へ来るフスマの止め枠と手前から壁の中に隠れてしまう建具の取り合い部分。くう~っ難しそ~...
謎の溝切!これはいったいなにか??お楽しみに~(笑)
汚れが落とされ美しく顕された天井部分。
今日は、ドボルザークなんていかがでしょう?