2020年10月17日土曜日

南円山の家 断熱工事完了


高性能ながら中々言うことを聞かず入れるのに苦労した「南円山の家」の断熱工事がほぼ完了しました。

その結果は・・・

うーん凄い・・HGGW38-32。重たく硬い新開発の超高性能GW。パラマウント硝子工業製の新製品です。

写真は防湿層の内側に設けた配線層に入れたところ。当初、押せば少々潰れると思って53mm整形だったのですが全然変形せずに大工さんは大変・・次回から厚40mm整形がいい塩梅かなという結論に。一方凄く硬くて形状安定性が高いので入れたところは凄くきれいに入ります。今後は柔らかさに頼らない施工スキルが主流かなと!(笑)

配線層をめくると薄緑色の厚手ビニル(防湿層)が見えます。電気の配線等はこの内側。防湿層を破らないように考えています。

今日はC.ベーカーなんていかが






2020年10月13日火曜日

新琴似の家 北国の庭




「新琴似の家」の庭・・もう10月も半ばなんですけどガーデンジャパンの小坂さんによる息の長い花種の組み合わせと積雪期間は堆雪スペースとして機能するように考えられた植栽。今の時期はお花も野菜も終わって寂しい庭が多いんですけど・・地域の気候を知り尽くしたガーデナーさんはほんとうに凄い・・これからもよろしくお願いいたします。(笑)

雪が降ると草花は平面的に潰れてしまい堆雪場所としても機能します。低木だと雪で傷まないように雪囲いが必要になり結果的に場所はあれど堆雪スペースとしては使えません。

花の咲く時期や寒さに強い種類を巧みに組み合わせて、長い間庭を華やかに彩ります。これも造園家の腕とセンスの見せ所。

こんな風に組み合わせのアイディアの豊富さはプロにかないません。普通は一時期だけ華やかにお花が咲いて季節が過ぎると寂しくなっちゃうお庭が一般的です。

菊類は寒さに強く色も様々

気取っていないところが最高ですね~

一つ一つのお花はむしろ清楚なくらいなのに

敷き込まれた札幌軟石がいい味わいです。軟石は多孔質ですぐに苔むして味わいを深めます。

先日・・ギターの革命児E.ヴァンヘイレンが亡くなった。私の世代は彼のギターに影響を受けなかった者はいない。心よりご冥福をお祈りしたい。今日の曲はカテドラル。大聖堂に響き渡る残響をエレキギターで再現している。まるで彼の魂が空に登って行くよう・・合掌!



 

釧路の家 外構工事

 

ガーデンジャパンさんによる「釧路の家」の外構工事が無事完了しました。
遠方のお仕事ごくろうさま。そして何より貴重なお仕事の機会を頂いた住まい手さんに心より感謝申し上げます。

札幌から遥か遠く離れて、果たしていつもの空気感が現地で再現できるのか?

住まい手さんの意図を大切にしながらどこまで・・ガーディナー(造園家)の色を加えられるのか?いつもなら自分の目や手で自由になるものが中々そうはならない貴重な体験でした。
まだ植えられたばかりですが、これから冬を迎え雪の下で力を蓄えた草花が来年芽吹く様子が今から楽しみです。
現地の施工者さんは地元ですが、枕木の敷き方や植益の取り方はしっかりガーデンジャパンさんですね~(笑)


隣地境界に打ち込んだ枕木

道路から見ると裏側になる南側の前庭に貼られた芝生と低木です。

こんな感じで来年が楽しみです。

今日はモーツァルトが聞きたいです。







2020年10月1日木曜日

南円山の家 木製サッシ工事

         

「南円山の家」の南面(二階居間)にサッシを取り付けました。製作してくれたのは旭川で30年以上高性能な断熱木製サッシを生産している株式会社ノルドさん。

北欧サッシの伝統を守りながら独自に改良を加えた信頼性の高さは、道内外でとても人気があります。建築家仲間の中でも信頼のブランドです。

「南円山の家」では3つのサッシを現場で組み合わせて一つの大窓を作る手法で南面の大開口カーテンウオールを考えました。

写真は三角屋根の頂点に設けた5角形のFIX窓。もちろんガラスはダブルLo-Eで希ガス入りのトリプルガラスです。

サッシは柱の外側で連結&連続させます。気密性確保のために柱とサッシの間に10mmの隙間を設けそこにシールを打って躯体とサッシの間の気密を充分確保します。
レバーハンドル&サムターンはアルミの梨地仕上が美しいASSA製。スウェーデン製のテラスドアファンにはおなじみの金物ブランドです。

こうしたドア周りの金物は一見簡単そうに見えますが、もの凄いノウハウが必要です。それこそ同じ機構のものを数十年単位で減りや不具合を観察して少しづつ改良します。

そんな理由で中々簡単に仕様変更できないものです。同社でも金物の変更は行いますが、EU製もしくは国産のホリ(堀商店/日銀の金庫の鍵を製作しているメーカー)が多いのはそうした理由なのだそうです。
こちらも木製サッシには大切な部品、取り付け後、枠の歪みを六角レンチで調整できる部品です。

この部品を介して取り付けると暖房期に発生する枠の歪み調整が簡単に行えます。

こちらはサッシ同士の連結部分、枠にお互い溝を掘りそこにプレートを入れて互いをズレなく連結します。

もちろんその溝と連結用のプレートにはコーキングを事前に行って連結部分の漏気防止に注意します。
左から幅1800×高さ2100のFIX窓+幅800×高さ2100のテラスドア+ドアの上に幅800×高さ1400のFIXの計3窓で一つのカーテンウオールを仕立てます。

今日は息子から教えてもらって大好きになったSominさんなんていかが