昨日、「前田の家」のお引渡しがありました。 ほっ! 今は充実感で一杯です。(笑)
昨年に引き続き厳しい冬場の工事を支えてくれた「チーム前田」のみなさん。ほんとうにごくろうさまです。また最後まで現場を統括していただいた剛建築工房のI所長とI棟梁、細部にわたるきめ細やかな対応に心より感謝いたします。思えば、クライアントさんから最初にご連絡をいただいたのが、2011年の2月17日のこと。当時のメールには...
「何度かブログを拝見させていただいて、「山本様のお仕事ぶりに非常に興味がありご連絡させていただきました。 」 (原文のまま)
こんな書き出しで全てが始まりました。
けしてめずらしいことではありませんが、その後はまたいろいろな展開がありました。
当初の敷地が変更になったことや、新たな土地探しのために約半年を費やさねばならなかったこと。単世帯住宅から親世帯の同居を視野に入れた間取りにコンセプトを変更したことや、建物の大きさのイメージが難しく、面積圧縮に苦労したこと等々...懐かしく想いだします。
でもできましたよー!(笑)
時間だけで見ると、ものづくりってなんて効率が悪いのでしょう?(はぁ~↓)しかし悩むことの素晴らしさ!、気付きを得ることの喜び!、出来上がるにつれて、あんなに悩んだことのどれ一つとして無駄ではないと気付き、深まる確信の数々!
ここ40年、日本の家づくりは出来合いの間取りを住宅展示場で買うことでした。それは忙しい日本人にとって手軽であるというだけで、自らの暮らしを考えることの大切さやものづくりの楽しみ、なにより住い手としての当事者意識を奪ってしまいました。
しかしそれ以外の選択肢もあることを示すことが出来てほんとうに幸せです。
また、この素晴らしい機会を与えてくれた若きクライアント夫妻にこの場を借りて心より御礼申し上げます。
吹き抜けから差し込む光が印象的なLDK。テレビとサラウンドシステムは全て隠蔽配線。
LDKの一角の畳コーナー
北向きの敷地ながら午前中も午後も日が入るキッチン。
I棟梁渾身の小屋組みと手摺。
オープンで明るく広いユーティリティー。
エコジョーズ(ガスボイラー)は格納され余分なスペースは物入れに。
玄関前にふわりと浮かした階段。下はワンちゃんのトイレに水呑み。
玄関横の靴箱は内照式照明で軽く浮かして奥行き感をじゃましないように。
洗濯スペースは明るい二階。
おなじみパッシブ換気の心臓部。奥に見えるレジスター(給気口)より外気を導入。手前のパネルヒーターで予熱。暖められた空気は建物各所に熱を配り換気も同時に行い排気されます。
進化したパッシブ換気の排気口。デマンド型。(上部スリット状のもの。下二つはパイプファン。)室内の湿度を感知して自動で換気量を調整する優れもの。
今日はアメイジンググレイス!ケルテックウーマンなんていかが!