今日は道北から建て主ご夫妻が現場にお越しになりました。宇野棟梁自ら改修のポイントを説明していただきました。
以下:棟梁による現場の説明より(時々山本補足/笑)・・・
柱はね、昔の建物って本当に柱の本数が足りないの、だから図面に従ってずいぶん増やしました。この家が最初にできた頃は外壁にはバッテンの筋交っていうのを入れていたんだけど、あまり効かないから今は構造パネルを柱の外に貼る工法に進化しています。そのパネルをしっかり釘打ちするためには柱の本数のみならず間柱も昔の27mm幅じゃあなくて今の45mm幅に全て取り替えました。
梁はね、あんまり曲がったり割れたりしたものは除いて、短く加工し直して窓上の補強に再利用したり、梁の本数や強度も今の新築の水準に比べるとぜんぜん足りないから、補強で大丈夫なところは補強、交換や本数が必要なところは新たに集成材の強い梁に交換しました。
大梁と大梁を結ぶ小梁は10.5cmの角材を全部金物受けにした上からボンドと釘でがっちり厚物合板を留め付けて動かないようにしています。だから屋根に雪が1.5m積もっても大丈夫。
解体して現場を実測して発見したのは・・この家、柱の寸法は10cm角。一般的には10.5cm角なんですけど5mm足りないの。それなのに梁の幅は10.5cmと一般的なもんだから、柱と梁の幅が違う。そこを見落として10.5cmの柱を入れたら壁が波打っちゃう/笑
そこで新しい柱と古い柱が並ぶ通りは古い柱に合わせて10cm角に加工して、新しい柱だけの通りは少しでも強度が落ちないように10.5cm角のまま使いました。なので壁はピシットまっすぐ通ります。
古い柱には天井欠きや梁の加工痕が残ったままだと見た目も悪いし強度上も心配なんで埋木をして本来の断面寸法に戻しておきました・・・・
私はあともう少しで引退ですけど・・この家はまた何十年も住めますよ/笑
今日はHYなんていかが