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札幌市, 北海道, Japan
はじめまして。 北海道、札幌市で設計事務所をしています。 暮らしに最も近いものづくり「建築設計」 地域色豊かで環境的、使いやすくて長持。 そんな暮らしのデザインが大好きです。 社会の悩みを建築デザインのテーマにすると面白い! そんなことを考えながら今日もスケッチしています。建築(暮らし)のお話しあれやこれ... どうぞお楽しみ下さい。

2010年10月19日火曜日

東札幌MS2  解体工事

マンションリフォームの第二段が始まりました。今度は一回り大きな間取りです。前回の第一弾の現場と異なり、竣功以来一度も大規模リフォーム履歴はなし。今回は36年ぶりに床、壁、天井を大規模に改修することになりました。床を現況のクッションフロアーからフローリングに張り替えるために床を解体したときに目に飛び込んできたのが上の写真です。なんと竣功当時のゴミがたくさん床下に.....。こうしたことを目にするたびに悲しく複雑な気分になります。名前を聞けば誰でも知っている有名なメーカーのマンションでもこの程度。この状態を見てきっとみなさんはなんと手抜きな大工だろうと思うでしょう。現場監督の目を盗んでごみをそのままにするなんて許せない!と思う方も多いと存じます。しかし別の見方もあります。当時36年後に床を解体すると思ったでしょうか?ストック型社会が来ると思っていたでしょうか?時は1974年。前年に起きたオイルショックで物価が高騰するなか、4年前には大阪万博が二年前には札幌オリンピックが開催されました。街中は地下街と地下鉄工事がいつ果てるともなく続き、郊外には膨大な住宅街が作られた時代でした。時代の風は右肩上がり、遥か彼方の中東の戦争で多少物価が上がろうとも日本はすでに経済+技術大国。心配ないさ。といった、どこか楽観的な空気が社会にはありました。
2010年現時の7倍を越える金利の中でサラリーマンは郊外に土地つき一戸建てのマイホームを持ち25年のローンは20年で30年のローンは25年で元金+金利を完済できた時代でした。支払い後は捨ててもいいや。今の家ってそもそも25年も持つものなの?私の同世代の方ならこんな時代の空気感分かっていただけますよね。(笑) 
30年以上家がもったら日本の経済駄目になっちゃうよ~。大手ハウスメーカーやデベロッパーが倒産したら大変だよ~。街には失業者が溢れちゃうしさ~。そうよ消費しなきゃ社会にお金が回わらないんだからさ~。むしろ長持ちしてもいいことなんてないわけよ~。建物の価値は減価償却!わかるう~っ?新築のときは価値が最高で10年経ったら価値はないのよ~。くさらない土地と建物は違うんだからさ~っ、それが日本の法律なんだもん。

つくることよりも壊すことでなりたつ社会。古いものに価値なんてないんだからよいものなんて作る意味がない社会。つい先日まで私が住んでいた街のお話しである。恥ずかしいかなノンフィクションである。今よりずっと景気はよかったけどすごく悲しいと思わない?当時だって日本はものづくりの国だった。

みなさんの街はどうですか?

はたして大工一人、現場監督一人の手抜きがほんとうにこの建物を生み出したのだろうか?

ちなみに最近のクライアントさんは、山本さん長く住めるもの、ずっと使えるものを設計してくださいね~という人が多い。会社的には厳しくても私はそちらのほうがなんだか健康的で好きである。

床はことごとく斜めである。床の張替えのはずが、作り直しになってないか~??

まってなよ~お客さん。きっちり作ってあげるからね~っ。